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中央道トンネル内崩落 煙に二次被害の危険性…救出作業遅れ

2012-12-03 15:09:11 | ウエーブニュース
高速道路やトンネルで起きた事故 過去にも重大被害
  2012年12月3日(月)08:05
  (産経新聞)


 高速道路やトンネルで起きた事故は、過去にも重大な結果を招いている。高速道での事故は大規模な渋滞を招き、他の事故を誘発することがある一方、トンネルでは事故によって生じた土砂などで救出作業が難航した事例も多い。

 トンネル事故後に火災発生のケースでは東名高速道日本坂トンネル事故が有名だが平成16年にも東海北陸自動車道平山トンネルで7人、山陽自動車道高山トンネルで5人が死亡した。22年にも同御立トンネルで3人が死亡している。

 一般道に比べてスピードが出る高速道での事故は、被害が拡大しやすい。今年4月に関越自動車道で発生したバス事故では、7人が死亡し39人が負傷。23年には東名高速道の事故渋滞の影響で追突事故が続発、約30キロの区間で約40台が事故に巻き込まれた。

 高速道に限らずトンネル事故では救出作業が難航する場合が多い。8年に北海道古平町で起きた崩落事故では、約5トンの土砂などの撤去作業に時間を要し、20人全員の死亡が確認されたのは発生から8日目。今年2月の海底トンネル事故でも、トンネル内の濁水などの影響で遺体収容に1カ月近くかかった。

中央道トンネル内崩落 煙に二次被害の危険性…救出作業遅れ
  2012年12月3日(月)00:17
  (産経新聞)

  笹子トンネルで起きた天井崩落事故では、トンネル内に立ちこめる煙や二次崩落の危険性などから、救出活動がたびたび中断し、現場状況や安否確認が遅れた。「トンネル内の状況がわからない」「人間の力だけではどうにもできない」。取り残された人がいるとわかりながら、刻々と過ぎていく時間。関係者からは焦りの声が聞かれた。

 中日本高速道路から事故の一報が入ったのは午前8時7分。「トンネル内の壁が崩落して、車両数台が挟まれた」との連絡だった。東山梨・大月市両消防本部の計12隊が出動。トンネル出入り口にはテントが張られ、救急隊員が慌ただしく出入りし、ドクターヘリも待機した。

 しかし、救出活動は難航する。最初の壁となったのは、充満する煙だった。トンネル内では、軽乗用車が炎上、「1メートル先も見えない」(東山梨消防本部)状態。隊員が所持している酸素ボンベの持続時間は約15分で、現場を往復する時間を計算すると、足りなかった。

 消防・救急隊員らはいったんトンネル外に出て救出作業を協議した。大月市消防本部の隊員らが午前10時20分ごろ、緊急避難口から再度、崩落現場付近に入ったという。

 火は午前11時過ぎに鎮火した。ようやく開けた視界。この時点で、複数の車が、崩落した天井の下敷きになっていることが判明していた。

 だが、東山梨消防本部や警察庁などによると、二次崩落の危険性もあり、トンネル内の現場付近を前進していくことは難しい状況だった。「立て続けに崩れる危険もあり、現場に入っていけない。膨大なコンクリートのがれきも人間の力ではどうしようもない」。消防本部は午後0時48分、トンネルからの一時退避を決定した。

 山梨県警高速隊でも午後1時、「二次崩落もある。入らない方がいい」と判断、現場から退避した。救助を待つ人々を目前にしながら、トンネル内の詳細な様子がわからない。現場付近に雪が降り始め、寒さも強まる。霧が立ちこめて視界不良となったため、ドクターヘリも現場を離れていった。「取り残された人は大丈夫なのか」。関係者は焦りを募らせる。

 約3時間半後の午後4時16分にトンネル内での活動が再開された。だが、男性運転手(50)が車内に残されていたトラックにも大量のがれきが落下しているなど、救出作業は思うように進まない。午後10時7分に救出されたが、まもなく死亡が確認された。

 総務省消防庁は「作業は徹夜になる」と話しており、投光器でトンネル内が照らされた。2消防本部の約20人が交代しながらの作業は、深夜に及んだ。


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