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小泉今日子 「艶姿ナミダ娘」

2006年10月01日 20時41分00秒 | 巻十一 いろんなおんがく
自分が特にも一番好きな小泉今日子は、
このころの彼女だ。と今になって思う。

KYON3
小泉今日子
ビクターエンタテインメント

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「私の16才」
「素敵なラブリーボーイ」
「ひとり街角」
「春風の誘惑」
このあたりは、まだ凡庸なアイドル歌謡。
男の子の思う通りの女の子になります的主張で、
彼女は「待つ少女」を演じた。受身、と言ってもいい。
この路線が続いていれば、
それだけの「いちアイドル」で終わっていたかも知れない。

「まっ赤な女の子」
この曲から雰囲気が変わり始める。
彼女は全然「待って」いてはくれなくなる。
もちろん後付け解説だ。

「半分少女」
この曲は象徴的だ。
同時期の曲である中森明菜「1/2の神話」ばりのタイトルが
過渡期な気分を強調する。

「艶姿ナミダ娘」
ここで完全に小泉今日子は小泉今日子になったと思う。
この歌はすでに、彼女以外の誰も歌うことが出来ない。
決して男に媚びずに、
しかし突っ張るわけでもなく、
色っポイねと自ら言ってのけたのだ。

「渚のはいから人魚」
これは前曲の兄弟曲と言えるのではないか?
作詞作曲編曲が同一。
サビからイキナリ始まるのも同じ。
やはり、「艶姿」が彼女の新たな扉だったのだ。

「迷宮のアンドローラ」
ここですでに小泉今日子の視座は極限に高まった。
宇宙に、だ。
下校途中で男子を待つ少女では、もはやない。
「夢なの?…」の歌い出しは珠玉。

「ヤマトナデシコ七変化」
これは、「艶姿」の一つの完成形ではないか。
もう誰の元にも留まっていることはない。七変化なのだ。

「The Stardust Memory」
多くは語るまい。
超名曲。
ここで、小泉今日子は到達した。
小泉今日子という今に至る存在に、だ。
高見沢俊彦も見事と言うほかない。

この後彼女は
「常夏娘」「魔女」を経て、
「なんてったってアイドル」に行き着く。

その後の彼女の歌ももちろん大好きだ。
「木枯らしに抱かれて」
「あなたに会えてよかった」
「優しい雨」…
しかしこの頃になると、小泉今日子はすでにアイドルで括れない存在。
下手すると「アーティスト」扱いだ。

だから、
「艶姿ナミダ娘」から「The Stardust Memory」に至る彼女は、
アイドルとしての小泉今日子の黄金時代であると、
自分は勝手に認定することにした。

でも、1980年代の自分は、
必ずしも小泉今日子ファンではなかったことをここで認めなければならない。
岡田有希子と後藤久美子好きであることは公言して止まなかったが。

20年の刻を経て、今はこんな感じなのだ。

★過去記事
小泉今日子「優しい雨」
いま、小泉今日子ブームが。

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