三都deドラマ

岩国・加古川・京都で演劇教育をすすめる3人の活動を報告します

ドラマと小1プロブレム

2010年08月14日 17時54分30秒 | 演劇教育

※画像と内容は必ずしも一致しておりません。 全劇研オプショナルツアー はとバス内にて

「子どもが演劇教育にであう時」 第59回全国演劇教育研究集会シンポジウムに参加して〈その1〉
平田オリザさん(劇作家)・泉山さん(中学)・平林さん(高校)・コーディネーターが正さんそして私キヨッチという5人でのシンポジウムでした。パネラーとして参加させてもらい自分なりにこれまでの実践を整理できたことはよかったですねえ。・泉山さん(中学)・平林さん(高校)・コーディネーターが正さんそして私キヨッチ(小学校)という5人でのシンポジウムでした。パネラーとして参加させてもらい自分なりにこれまでの実践を整理できたことはよかったですねえ。

「子どもが演劇教育とであうとき」

〈その1〉小1プロブレムへ立ち向かうための手段としてドラマは強力なアイテムになるっていうこと

23年ぶりの1年生の担任となって、あらためてお互いにつながりにくいこどもたちが目の前にいるのです。その子どもたちにとって関わり合う活動は、大きな力になっています。私は、ドラマケーションをとおしてその関わりを深めようとしています。
入学して翌日の学級開きからアクティビティがはじまります。

「なかまあつめ」では、すきな果物で集まってみます。お互いをまだよく知り合わない1年生の子どもたちが自分の好きな果物同士であつまりはじめます。「ぶどうぶどう・・・」「ば・な・な・・」元気よく声を出して積極的にみんなをあつめるKくん。たちつくすHさん。それでもなんとかあつまりができます。そこでその果物を体で表現します。パイナップルのチームは、さっそくKくんがこえをかけてみごとなパイナップル畑を作ってくれました。頭の上のはっぱが、さもそれらしさを演出してくれています。そこにもKくんはそこにもかなりのこだわりがあり、手のひらが外側に開くことをしきりにみんなにおしえてくれています。Hさんは、ぶどうをひょうげんしています。一人でそっとしずかに・・・。となりでは、おなじぶどうの子ども何人かが集まってブドウを表現しています。まだまだ、出会ったばかりの子どもたち、別々に表現はしていますが、ブドウ一体感の中でその場を共有しているように見えます。そのグループそのグループでさまざまなドラマが起きているんですね。そこを観察するのもこれはおもしろい。というよりその心の動きを拾ってやることそして学級の子どもたちと共有してやることが大切なんだろうなぁ。

その後、「音(拍手)送り」をします。音をおくる→音をうける→音を送るそれを繰り返して始めの人に戻ります。これもなかなかおもしろい。パイナップルを上手にみんなにアドバイスしてくれていたKくんは送られてきた音をタイミング良く受け止められません。あわてちゃうんだろうね。逆にHさんは送られてきた音をタイミング良く受け止め隣に送っています。それぞれの個性というか行動のパターンが読み取れてきます。おとだけでなくポーズやリズムも送ってみます。そのころにはみんな相手を意識して、受け止めながらの「音送り」ができるようになっています。相手を意識すること受け止めることの大切さやつながることのおもしろさを少しずつつかんできてくれます。

「手裏剣合戦」は子どもたち人気のアクティビティです。
子どもたちは架空の手裏剣を投げ合います。上手に受け止められるかがっぽいんとです。気合いもろとも一気に投げます。気合いをいれてなげると受ける方も自然と気合いがはいってきます。1年生の子どもたちはすぐに夢中で手裏剣のやりとりにぼうっと牛ます。体育館でやるとだんだんと左右1列の並びがだんだんと入り交じり合戦状態に。このように相手からの見えない手裏剣が見えるようになるとほかの子どもたちのやりとりも見えてくるようになります。「今のささってる」「そんなとこにとんでない」見えない手裏剣をみんなで共有できるようになってきます。こうやって、1年生がスタートするわけです。


子どもたちと様々な日常の場面でこのような取り組みを作り出すことが大切なのでしょうね。

「お誕生会」も楽しいドラマの一コマになります。
1年生ではお誕生会を必ずと言っていいほど行っています。子どもたちにお誕生日を迎えた子どもたちの写真を貼り付けたカードを渡してみんなでお祝いします。最後にお誕生日の子どもたちはクラスのみんなからプレゼントをもらいます。
「なにがほしい?」
「3Dテレビ!」
いいでしょう!ではさっそく。特別席にすわってもらってすぐに3Dテレビの実演です。
「何がみたいの?」
「恐竜」
では、するとさっそく子どもたちが恐竜となって登場!ティラノザウルスとなんとかザウルスの闘いです。

「次の人は?」
「ローラーブレイド!」
「はいおまち」
さっそく4つんばいになった子どもが2人現れてくれます。りっぱなローラーブレイドです。その上にのりこみます。(立つのね)でもこれではあぶなくてすすめないので杖役の子どもが両側から2人。これで教室一周に出発。すると公園に到着。すぐに滑り台を作る子、木になる子などがでてきてくれて無事一周旅行が終わるわけです。
どんどん関わり合いながらお互いのイメージを共有させる楽しさを味わってくれてるように思うのです。

  3Dテレビ 恐竜の闘い                   ローラーブレードでおでかけ               公園に到着 すぐに滑り台が現れる


つまり私たちが大事にしたい力は、コミュニケーションする力なのですが、それはつまり、見えないものが見えるようになってくる力。見えないもの同士を共有できる力を持つことではないのだろうかと。「つもり」コンテクスト(Context)です。自分がどういう「つもり」でやっているのか。相手はどういう「つもり」でやっているのか。その「つもり」同士をどのように関わらせていくのか。コミュニケーションを成立させるための共有情報をもつことが大切であり、そのためには遊びをベースにしたドラマ的な手法は、今の1年生にとって非常に有効な手段ではないのかなぁ。

ドラマケーションのアクティビティについては、ドラマケーション普及センターのHPを参考にしてみてください。
キヨッチのドラマケーション講座も東放エンターティメイントスクール大阪校(毎月第4日曜日2:30~6:00)で開講しています。
よろしければそちらも。http://toho-osaka.jp.tl/m7.html




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