「ヤレ」という語は、基本的には動詞の命令形のあとに続く語である。
例 「見よヤレ」「行けヤレ」「言えヤレ」
「貸せよヤレ」「見せよヤレ」
「買ってくれ(りょ)ヤレ」
「見せてくれヤレ」とはあまり言わないが、「見してくれ(りょ)ヤレ」という使い方が一般的であるが、「見して」は、文法的には正しくない。(同様に「貸してくれ(りょ)ヤレ」の「貸して」は、文法的には「貸せて」が正しい。)しかしながら、下伊那方言で「…クレ(リョ)ヤレ」は、「…シテ」に続くパターンが多い。
「貸せよヤレ」「見せよヤレ」は「…(クレ)ヤレ」が「…シテ」に続くパターンを加味すると「貸しよヤレ」「見しよヤレ」となり、これらが転じて「貸ショ」「見ショ」となっていく。
実際の会話の中で「貸ショ」「見ショ」という使い方をするし、「貸せよヤレ」「見せよヤレ」とは言わずに、「貸ショヤレ」「見ショヤレ」となる場合が多い。
もともと、この「…ヤレ」が続く動詞の命令形は「命令表現」を強調する「…ヨ」がついたものであったと考えられる。「起きろヤレ」と言わずに「起きよヤレ」(正確には「起きろよヤレ」―これの転訛が「起きよヤレ」)と言うし、前述の「見せよ」「貸せよ」はその一例である。この「…ヨ」が失われた形が現在使われる「行けヤレ」「言えヤレ」などであり、「貸せよ」「見せよ」は、「貸ショ」「見ショ」という形で本来の形である「…ヨ」を残している。(「…クレ(リョ)ヤレ」はその典型的なタイプ)
したがって、この「…ヤレ」は、単に動詞の命令形に続くわけではなく、その命令表現を強調したものに続くわけで、「見せる」「行く」といった行為を強要するときに使われるということになる。
例 「見よヤレ」「行けヤレ」「言えヤレ」
「貸せよヤレ」「見せよヤレ」
「買ってくれ(りょ)ヤレ」
「見せてくれヤレ」とはあまり言わないが、「見してくれ(りょ)ヤレ」という使い方が一般的であるが、「見して」は、文法的には正しくない。(同様に「貸してくれ(りょ)ヤレ」の「貸して」は、文法的には「貸せて」が正しい。)しかしながら、下伊那方言で「…クレ(リョ)ヤレ」は、「…シテ」に続くパターンが多い。
「貸せよヤレ」「見せよヤレ」は「…(クレ)ヤレ」が「…シテ」に続くパターンを加味すると「貸しよヤレ」「見しよヤレ」となり、これらが転じて「貸ショ」「見ショ」となっていく。
実際の会話の中で「貸ショ」「見ショ」という使い方をするし、「貸せよヤレ」「見せよヤレ」とは言わずに、「貸ショヤレ」「見ショヤレ」となる場合が多い。
もともと、この「…ヤレ」が続く動詞の命令形は「命令表現」を強調する「…ヨ」がついたものであったと考えられる。「起きろヤレ」と言わずに「起きよヤレ」(正確には「起きろよヤレ」―これの転訛が「起きよヤレ」)と言うし、前述の「見せよ」「貸せよ」はその一例である。この「…ヨ」が失われた形が現在使われる「行けヤレ」「言えヤレ」などであり、「貸せよ」「見せよ」は、「貸ショ」「見ショ」という形で本来の形である「…ヨ」を残している。(「…クレ(リョ)ヤレ」はその典型的なタイプ)
したがって、この「…ヤレ」は、単に動詞の命令形に続くわけではなく、その命令表現を強調したものに続くわけで、「見せる」「行く」といった行為を強要するときに使われるということになる。