産経新聞ENAKのサイトに「響き新鮮、想像する楽しみ」という見出しで次のような記事が掲載されている。
「方言」が今、脚光を浴びている。都会の女子高生たちが各地の 方言を会話に織り交ぜたり、混じり気のない方言を用いた歌が人気を集めたり。標準語に慣れた人々に、地方独特の言葉の響きがむしろ新鮮に感じられるようだ。…(中略)…
方言ブームに、出版、テレビ業界も過熱。主婦と生活社は今夏、全国の方言約2000語を収録した『ちかっぱめんこい方言練習帳!』を出版した。…(中略)…テレビ朝日は、「マシューズベストヒッ トTVプラス」のコーナーとして「なまり亭」を放送中。8月31日のスペシャル番組では柳葉敏郎、田中麗奈がそれぞれ秋田、福岡弁を披露すると深夜にもかかわらず視聴率15%を獲得した。…(以下略)…
飯田・下伊那のことばに興味を持って20年ほど過ぎた。今のブームと呼ばれるこの現象にとまどいを覚える。
幼少の頃に身に染みこんだ方言は都会などへ出て使わなくなったとしても、その人のどこかに残っているはずだ。だから、故郷の旧友などに出会ったり、電話をすれば、お国訛りは出て当然だ。
私に方言研究の手法を教えてくださった、故福沢武一先生がその著書「北信方言記」の中で次のように述べられている。
方言を集めるだけでは学問でない。面白がって眺めているだけでもならない。
今のブームと呼ばれている現象は、方言を聞いて、面白がっているだけのように私の目には映る。
会話の中にお国訛りが出てなぜおかしい?、方言を使うことに、恥ずかしさをどうして感じる?。
ブームの中で出てくるものは、疑問ばかりである。
今、日本語が正しく使われていないという指摘がなされ、日本語が喪失の危機にあるとも言われている。方言は、日本語の原点というべきもので、それを面白がっているようでは日本語が失われていくのも当然という思いがする。
子どもたちには、将来、故郷を離れることとになっても、どうか故郷のことばに誇りを持って生きていってほしいと思う。それが、私たちの母語である日本語を大事にすることにも通ずるはずである。
「方言」が今、脚光を浴びている。都会の女子高生たちが各地の 方言を会話に織り交ぜたり、混じり気のない方言を用いた歌が人気を集めたり。標準語に慣れた人々に、地方独特の言葉の響きがむしろ新鮮に感じられるようだ。…(中略)…
方言ブームに、出版、テレビ業界も過熱。主婦と生活社は今夏、全国の方言約2000語を収録した『ちかっぱめんこい方言練習帳!』を出版した。…(中略)…テレビ朝日は、「マシューズベストヒッ トTVプラス」のコーナーとして「なまり亭」を放送中。8月31日のスペシャル番組では柳葉敏郎、田中麗奈がそれぞれ秋田、福岡弁を披露すると深夜にもかかわらず視聴率15%を獲得した。…(以下略)…
飯田・下伊那のことばに興味を持って20年ほど過ぎた。今のブームと呼ばれるこの現象にとまどいを覚える。
幼少の頃に身に染みこんだ方言は都会などへ出て使わなくなったとしても、その人のどこかに残っているはずだ。だから、故郷の旧友などに出会ったり、電話をすれば、お国訛りは出て当然だ。
私に方言研究の手法を教えてくださった、故福沢武一先生がその著書「北信方言記」の中で次のように述べられている。
方言を集めるだけでは学問でない。面白がって眺めているだけでもならない。
今のブームと呼ばれている現象は、方言を聞いて、面白がっているだけのように私の目には映る。
会話の中にお国訛りが出てなぜおかしい?、方言を使うことに、恥ずかしさをどうして感じる?。
ブームの中で出てくるものは、疑問ばかりである。
今、日本語が正しく使われていないという指摘がなされ、日本語が喪失の危機にあるとも言われている。方言は、日本語の原点というべきもので、それを面白がっているようでは日本語が失われていくのも当然という思いがする。
子どもたちには、将来、故郷を離れることとになっても、どうか故郷のことばに誇りを持って生きていってほしいと思う。それが、私たちの母語である日本語を大事にすることにも通ずるはずである。