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お勧めの本(日本経済入門)で考えてみた・・続編

2018年09月24日 | 社会・経済
またまた無線とは関係ないポストです。 9月3日にポストしたお勧めの本(日本経済入門)で考えてみたの続編です。 前回示した相関図(国債、税金、稼ぐ人、税金を使う人)のタイトルを お金の流れから見た各機能相関図 に変更し下記に再掲します。 追加した点は稼ぐ人(行政及びそれに関わる人たち以外と言う意味)に”年金生活者=リタイアした人たち)を入れました。稼ぐ人から離れているかもしれませんが稼ぐ人が納める社会保険料を考えここにいれました。



前回のポイントを要約すると;
1)GDPに相当する国債を日本銀行(BOJ)が持っている・・・何と日本人が働いて得た付加価値の一年分相当額の国債を中央銀行が持っている。

2)国債は政府が発行し市中銀行が購入するので政府は銀行から資金を得る。このお金は銀行に預金している人たちのお金なので政府は皆さんの預金を使っている・・・と理解できますね。(良く国の借金=国民一人当たりxxx百万円と聞きますが図を見てわかる様に政府が国民から借金しているのです) 注)政府が外国から借金している場合は国の借金といえます。

3)政府の発行する国債には道路や橋など長期間に渡り使われるインフラ用の建設国債がありますが、毎年の税収不足(予算に対し税収が少ない)を補う赤字国債があります。 赤字国債は国会の承認があればOKとなりそれが常態化しているので政府の借金はどんどん膨らんでいます。
 
4)次に銀行が買った国債はすぐに中央銀行が購入し、国債を買い上げた銀行への支払代金はBOJにある各銀行用の当座預金口座に入っています。 この当座預金を各銀行がどう管理してるかは分かりません。良く豚積みといわれるので恐らくそのままでしょう。 もし、当座預金のお金を銀行が市中で需要があり供給していれば流通する貨幣量が膨らみ流通紙幣が増えるはずですがそうなっていないようです。

5)政府と日銀は一体だから日銀が買った分はチャラになるという意見がありすが、図で分かる様に当座預金に変っただけで政府の借金はそのままと見るのが正解のはずです。

ここまでが前回の話でした。 次に幾つかの点について調べてみました。

お金を生むのは誰か?

ここで少し見方を変えると、お金=付加価値は何処で生まれているのでしょうか? 結局人が働いて価値を生み、物々交換の代わりにお金で交換し、その付加価値がお金に換わるわけです。 そのため、付加価値を生む人が必要とするお金を貸す銀行が融資先を信用し、これが信用創造になります。 

この信用創造がお金を生むと言うことです。借金した方はそのお金を使って仕事をし利益を得て返済します。 実際にはコンピュータ上で数字のやり取りで行われますが、貨幣が必要となると日本銀行が刷ったお札を使うわけです。(硬貨は政府が作りますが、紙幣は日銀が印刷する)。紙幣は銀行が日銀に要求しお札を刷ってもらいます。 これが発行銀行券といわれるものです。
 
日銀が銀行から国債を買って日銀にある各銀行の当座預金口座に入ったお金は単なる数字でお金ではなく、発行銀行券には数えられないそうです。

図を見ると付加価値を生んでいるのは稼いでいる人(企業やそこで働く人)ですね。 所が人数が多くなると道路や橋など皆が使うインフラや社会を維持するためのいろんな取り決めとそれを運用するために人が働きますがその人たちの費用やインフラを整備するためのお金が稼いだ人や取引をした人から徴収する税金です。

いわゆる政府には税金を集めそれを上手に使って企業などが気持ちよく仕事が出来る様に環境を整備します。 なので、政府はお金を使う人と言ってもいいはずです(図にはそうしています)


税収不足? 無駄使い? GDPが増えない?

所が、政府は社会保障はじめ沢山の事業をやっているので年間予算に対し税収が足りななった場合、国会で了解されれば税金の前借をしてもいい、すなわち国債を発行しても良いとなっています。
今起きているのは毎年100兆円程度の予算に対し、税収は60兆円に達していないので毎年40兆円位不足し、それを国債を発行してつじつまを合わせています。

税収を増やすには、税率を上げるか、稼ぐ人にもっと稼いでもらう(GDPを増やす)か、出費を減らすため各事業項目に無駄がないか、余分なことが入っていないかなど細かく見るのは当然ですね。 しかし現実にはいろんな人の思惑がはいり十分な議論もされないまま決まってしまうようです。

何時まで赤字国債で税収不足を賄えるのかは調べたところでは、預金残高(1800兆円オーバー)までいいのではとか言われていますが明確な話は見当たりません。

外貨(ドル)を稼げなくなったら何が起きる?

日本はエネルギー資源はほぼ100%輸入に頼っています。図を見てわかる様に、もし、石油や天然ガスが買えなくなったら何が起きるでしょうか? このエネルギーは一般的には基軸通貨であるドルで買いますが、このドルは何処から得ているのでしょうか? 

海外との取引が全くないとしたら、石油を買うのに日本の美味しいメロンで売ってくれるでしょうか?やはり外国との貿易でお金を稼ぐことが必要になります。 では、外国から見て、その人たちが持っていない又は作れないものを日本が持っているとしたら、資源のある国はその資源を売って日本のものを買ってくれるでしょう。 資源の無い国でも、他の国との取引でドルを稼いでいたら日本のものを買うことが出来ますね。 

資源国でもその資源を採掘し日本など資源の不足している国に輸出するには、採掘や処理、輸送など高度な技術が必須です。幸い日本にはその技術があるので資源国から見ると日本と取引せざるを得ないので、日本は隠れ資源国かも知れません。 テレビCMで巨大なトラックが外国の露天掘り炭鉱で無線操縦で石炭の輸送をやっていますが、正にこの技術力があるので日本は輸入が出来るのです(日本のプラント会社や大型重機メーカー、産業用ロボットメーカなどは超一流です)。 しかし、その技術が中国などが追いついて追い越されると日本はただの消費国になっていずれ蓄えた外貨を使い果たすと・・・そうならないように技術立国でなければならないはずですね。 

今回はここまでにしておきます。


 

ドローンでアンテナを作る

2018年09月19日 | アンテナ
友人からもらったQST 2018年3月号はアンテナ特集ですが、そのなかに面白い記事があったので紹介します。 ずばり今流行のドローンを使ってワイヤアンテナを木の高いところに引っ掛けるというアイデアです。 身近なところで木にアンテナ線を引っ掛けて実用している局もあると思いますが、特に周りに高い木が沢山あってそれを上手く利用できればベストな答えになると思います。 とは言っても都市部では中々そんな環境はないかもしれませんがちょっと田舎や別荘地に行くと意外とあるかもしれません。

 

たとえば10m以上の高さがある木があった場合、ワイヤをどうやって引っ掛けるか?は、以外と難しい作業です。 木に登る・・・太さや強度が十分か心配になりますね、釣り糸などに錘をつけ木の上をかすめ枝に引っ掛ける方法も意外と難しいものです(実際あるところでやってみましたが錘の重さや投げるタイミングがとれず低い枝で妥協しました。)。 パチンコ(ゴムを使って石などを飛ばすもの)を使って糸をつけた玉を飛ばす方法も考えられます。この方法はWの友人が実用していますが、高さがどれくらいまで可能かなど興味あるところです。

最近はドローンで小荷物の配達も出来る様になっているので錘をつけたロープをドローンに引っ掛けターゲットとなる木の高いところで錘を落とし落下させ木の枝にロープを引っ掛ける方法です。ロープの錘が手の届くところまで降りてくればこのロープを使ってワイヤを引き上げることができます。(枝は滑車の様に滑らかにロープが滑らない場合もあるのでロープを引く角度などに工夫がいると思います)



ドローンを使う上で問題となるのは、操縦技術の向上、上手く操縦できるようになっていても風があるとダメなので静かになるまで待つこと、安全に注意し、そして法律に従うことなどです。 記事ではドローン購入費用が出ていますが10万円も出してアンテナ作成道具を用意するのは考え物ですね。毎週木が沢山あるところに移動運用するのであればその価値はあるかもしれませんが。

記事の最後にこんなことがかいてあります。

With a bit of practice, anyone can use this method to raise antennas and might find themselves picking up a new hobby in the drones themselves.

ドローンをやるためにアマ無線免許を取る人が居るくらいなので意外とドローンにはまるかもしれません。

生木とアンテナ損失

2018年09月19日 | アンテナ
QST2018年2月号に Live Trees Affect Antenna Performance と言う記事が出ています。 2月号の表紙には The Truth About Trees and Antenna Gain と大きく出ており編集者の意気込みが感じられます。

ずっと前から大きな木の近くや木につるしたアンテナから出る電波が木によってどんな影響があるのか興味がありました。又、以前大きな木に囲まれた空き地に3.5メガのバーチカルアンテナを建てたOMから、SWRはチャンと下がるが飛びも聞こえもさっぱりだということを聞いていたので原因は木ではないかと思っていました。 このQSTの記事はシュミレーションによって木の種類とアンテナの位置関係によるロスを計算しています。 シュミレーションの詳細はQSTに書いてありますが、垂直DPを木に平行にならべ距離をパラメータに求めています。 感覚的に言うと垂直DPから出る電波がどれだけ木に吸収されるかシュミレーションした結果です。



記事の中で興味あるグラフを紹介しましょう。

木とアンテナ間の距離と各周波数における損失のグラフ
3.5メガが一番ロスが少ない。 アンテナと木の表面が1mはなれたとき7メガで1dB ロス。10m以上離すと0.4dB位で、20m以上になるとどの周波数でもロスはほとんどない。


これからいえることは大きな木のそばに垂直アンテナを建てると期待はずれの結果になる。

木の大きさ(太さ)とロスの関係を示すグラフがこれです。直径1mの木、直径66cmの木、直径32cmの木がどのように影響するかを示しています。 やはり太い木は影響大ですね。 それでも10m程度はなれると影響はすっと少なくなります。 


上記グラフから大きな木のそばにアンテナを建ててるとがっかりする、と言うことが分かります。

では、木が沢山ある場合はどうでしょうか。 この記事では森においては指数関数的に損失は増加するといっているので、森の中に垂直アンテナを立てると電波はうまく飛んでくれないことが分かります。 細かい計算方法は出ていませんが、OMの実験結果と同じなので合っていると思います。

アンテナから出る電波の垂直成分は木に吸収されますが、水平成分は影響を受けないのでDPなどは森の中に建てても影響は少ないでしょう。


事実は何か?

2018年09月17日 | 社会・経済
9月12日午後行われた 東方経済フォーラム で プーチン大統領は安倍総理大臣に 今年末までに 前提条件をつけずに平和条約を締結することを提案 → TVで報道されました

ここで重要なのは”前提条件”ですが、官房長官がTVで言ってたのは”日本政府は「北方四島の帰属の問題を解決して条約を締結する」という立場を一貫してとってきました”。 この条件がクリアしたあと平和条約締結となるはずなので大統領の言ったことは条件変更にあたりますね。

所が、フォーラムでは首相は全く反論せず、16日(12日からするとだいぶ時間が経過した後)になってフォーラム後反論したと伝えられています。 

しかし、報道によると、ロシアのペスコフ大統領報道官は16日放映のロシア国営テレビのインタビューで、プーチン大統領が12日に前提条件なしの年内の日本との平和条約締結を安倍晋三首相に提案したことに関連し、安倍氏本人からの反応はなかったと語った。安倍氏は16日のNHK番組で、プーチン氏の提案があった後に2人でやりとりを交わし、北方領土問題を解決して平和条約を締結するのが日本の原則だと直接反論したと明らかにしたが、ペスコフ氏の説明とは食い違うことになる。ペスコフ氏は、プーチン氏の提案後に「実際に安倍氏本人から反応はなかった。東京と外交官から反応があった」と話した。

一体何が本当でしょうか?  ビデオで大統領が上記発言をしたときの首相のニヤニヤ表情を見ると”大統領の発言を本当に理解しているのかと、心配になってしまいます。 


Windows10 をアップデートしたら問題が (Sbavmon,dllが無い)

2018年09月16日 | デジタル・インターネット
備忘録です。

Windows7からWindows10にアップグレードしたノートPCのバージョンを調べたら一つ古かったので最新バージョン 1803にアップデートしました。 Win10の設定にある更新とセキュリティーを開くと自動的にチェックしてアップデートが開始され、相当時間がかかりますがアップデートが終了、その後再起動で立ち上がると(自動)sbavmon.dllが無いと言うエラーメッセージがでました。

ネットで調べるとそのままでも動作するようですが、毎回エラーがでるので原因と対策を調べてみました。 このsbavmon.dllはCreative製品(例えばSound blaster)をPCにつないで使うときに使用するものです。 アップグレードしたPCは以前Telepost Inc.のLP-PAN(バンドスコープ用SDR)をつなぐときSBのSB1240をPCとの間に入れていました。このLP-PANを別なPCに移してからはネットで調べ物をするくらいしか使っておらず、旧バージョンのWin10が入ったPCに上記エラーは出ていません。

最新バージョンにして出たということなので、ネットで見ると幾つか対処方法がでていました。 レジストリをいじる方法等が出ています。 その一つとしてSB製品をUSBでつなぐとエラーが出なくなるというのがあったので早速SBをUSBにつないでPCが認識(使えるというメッセージが出る)することを確認し、再起動してみるとエラーは出なくなりました。