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新貿易立国論 ”坂の上の雲”は見えているか

2018年05月21日 | 社会・経済
明治以降国家の近代化を目指し、その柱となる工業化を進めるためには原材料や機械鉄鋼など物資の輸入に充てる外貨が必要で、そのため綿糸や生糸の生産と輸出に全力をあげた。 第二次世界大戦直前には輸出は国内総生産の4割近くを占めるまで成長した。



戦後3年を経ても輸出は3億ドル強に過ぎず、しかし天然資源の多くを海外に依存する日本は貿易で身を立てるしか道はなかった。 気がつけば60年代の高度成長期を経て70年代にはアメリカ、ドイツにつぐ世界第三位の輸出大国になっていた。80年代には日本の輸出は世界の10%台に迫っていた。工業製品に限れば15%近くになる。

と言う書き出しに惹かれて購入してみました。 最近気になっているのは資源を海外から輸入しなければやってゆけない日本が輸出で苦戦をしている(貿易赤字)話や、ハイテク製品は中国や台湾それに韓国から輸入、日本発のサービス事業もあまりぱっとしない、これらの原因はなんだろうか? と言うことでした。 この本はそれにヒントをくれると思った次第です。

新興国・途上国(中国やタイ、マレーシアなど)の技術力が上がり、既に日本を上回るところもありその結果日本から買う必要がなくなった・・と言うのが大筋です。 

そうであれば、資源やエネルギーを外に頼っている日本の製品が沢山売れているので外貨獲得し、ガソリンや食料を自由に購入出来ていますが、日本製品が売れなくなったら(外国からみたら日本製を買う意味がなくなったら)輸入品をどうやって手に入れるのかと言う疑問が出てきます。 国に外貨はたっぷりあるから大丈夫と言う声が聞こえてきそうですが、たくわえはいずれなくなります。 一方、円は強いからドル円レートはそう変わらない、円をどんどん刷って原油を買えば問題ないと言う意見も出そうですが、日本製=中国やタイとなったとき円は今と同じ価値を持つのか大きな疑問ですね。 円が強いのは日本の技術力が生み出す最先端製品に価値があるからではないでしょうか。 読む価値は十分ありそうです。 








あるアメリカでの経験

2018年05月20日 | 社会・経済
1990年代超円高(1ドル80円程度)をうまく利用しようと企業幹部は考えました。

1・日本で日本人20人が中南米市場を担当すると年間x億円の費用がかかる。年間費用が2億円とするとドル・円が100円とすると2百万ドル。
2.円ドルが80円になるとドルベースでは1.6億円になる。
3.日本の日本人は最小限にしてアメリカでアメリカ人を雇用すれば2割以上安くなる(事務所経費等は同じとして)。雇用保険や健康保険も考慮するとアメリカ人を雇用するメリットは多いはず・・・・と考えた。

その結果、フロリダ州マイアミになんと事務所を設立し、リクルートした結果優秀な米国人を雇用することが出スペイン語圏ビジネスを開始しました。 色々と問題はあるにせよそれなりの結果が出ました。 所が、なんとドル円が超円安に・・・・。 結局4年後に出店は閉鎖の運命となりました。 そのとき、初めて米国人雇用のドライなことに直面しました。

従業員を採用するのは企業の各部門が行います。 日本の様に人事が一括採用したり、中途採用でも人事が絡むようなことはありません。 あくまで該当部門のトップが人の採用を行い、業績責任を負います。 すなわちどんな人がいつから必要で採用できたらこういう結果を出します・・と約束するわけです。 人事が採用したから・・とかの言い訳は通用しません。 

上の例ではGeneral Manager(GM)が責任をもって採用します。 もし、採用した人が約束した業務が出来ないなら即解雇です。 本人には翌日出社するとPCをオンにしてもログイン出来ません。本人画人事またはGMに電話で問い合わせると、解雇になった、すぐ個人持ち物をまとめ何時までに出てゆくようにと指示されます。 勿論これが解雇通知になるのでプレミアム(給与のxか月分支払うなど)の説明がありますが、基本は突然解雇されます。 日本ではこんなことが起きたらニュースになりそうですが、米国では驚く話ではありません。

解雇された人は次の仕事を探しますが、元ボスは推薦状を書いたりしてサポートします。 これも日本で余り効いたことはありません。

一般的に米国人は常に自分の専門をブラッシュアップしてその価値を高める努力をしています。あるとき、最新技術を使った案件が出てきたとき驚くことに担当者だけでなく管理職レベルも自分にやらせろと迫ってきました。日本ではどうでしょうか? 恐らくリスクの高い案件は避けるのでは? 

小さな経験でしたが、働くとは何か、チャレンジとはなにか を 考えさせてくれた貴重な体験でした。




”未来の年表” 人口減少日本でこれから起きること

2018年05月05日 | 社会・経済
河合雅司著 未来の年表 は既に43万部も販売され既に読んだ方もいると思いますが、

第一部の人口減少カレンダーを見ると少子高齢化が日本社会に大インパクトを与えると言うのが良く分かります。 高齢者は黙っていても増えるのは確実だし、生まれてくる人数はどんどん減る一方なので著者のデータ分析ではこうなるのでしょう。 

第二部ではではどうするかと言う処方箋が書かれています。

少子高齢化と言う言葉は聞き飽きるくらい聞いていますが、公表されたデータをベースにシビアな分析を通して各課題を見てみると行き着くところはお金の話(社会保障費や税率など)とどこまで医療保険や介護保険で賄うかになると思います。 未読の方は一度目にしてみて欲しいと思います。


新スプリアス対応リニアアンプ 関東総通HP

2018年05月01日 | 無線機
ハイパワー局にとって気になる新スプリアス対応ですが、関東総通のHPに新スプリアス対応が確認されたリニアアンプ一覧が掲載されています。 ここ

関東総合通信局→アマチュア無線→ハイパワー200W超の局の申請について→新スプリアス規格に適合することが確認されているリニアアンプについて  URLはここ

それによると、以下のアンプは新スプに適合となっています。

  PW1
  VL1000
  TL933
  JRL-3000F
  サムウエイ DXV500L等

古いTL922やHL2K又自作アンプでハイパワー申請は可能だと思いまが、その場合どう検査するのか興味あるところです。

あるOMがリストに載っていないアンプを使えるよう申請したところ新スプリアス対応アンプではないと言うことで申請書が返却されたそうです。 

これから再免許申請する場合、ハイパワー局であってもアンプが新スプリアス対応でない場合は実測データの提出や再検査が必要になるかもしれません。 該当局は事前に総通に確認しておいたほうが良いでしょう。