虎(黄にゃんこ)と馬と猫

競馬とタイガースと時たまねこのお話

名前の言霊

2004-11-05 21:56:12 | Weblog
長い競馬暦で突き抜けてしまったオジサンが言った。
「テイオーなんて名前をつけられるんだから、強いんだよ」
「トウカイテイオーとニッポーテイオーでいくつGⅠ勝ったと思っているんだ」

笑いながら「チキリテイオーは?」などと返していたが……

ふと『サクラ』の馬について考えた。
最後にGⅠを勝ったのはいつだっただろう。
そもそも牝馬のサクラキャンドルを除くと、サクラユタカオー、サクラスターオー、サクラチヨノオー、サクラバクシンオー、サクラチトセオー……サクラローレル。
「オー」とつく名前をやめてからGⅠ馬はローレルだけだ。

その間に馬主が亡くなって、調教師が変わって……環境の変化があった。
しかしそれも含めて「オー」なんて大それた名前を付けなくなったことが、厩舎関係者の気概に関わっているとしたら? 「オー=王」とつく馬で恥ずかしい調教はできない……またオーナー側もそれらしい扱いを求め、妥協を許さないだとか……
「夢」を大真面目に名前に込める、一途な姿勢が、なくなっていったのは確かではないだろうか。

「名は体を顕す」などと言う。
「名前負け」とも言うが、「地位が人を作る」に似たこともあるのではないか。

ほら、最近のサクラの活躍馬といえばサクラ「プレジデント」ではないか……



しょーもないことを考えた。
[ひなたにて(2)]