虎(黄にゃんこ)と馬と猫

競馬とタイガースと時たまねこのお話

包丁人・轟桃次郎

2009-04-01 10:49:30 | 読書日記(映画)
「包丁人・轟桃次郎」鯨統一郎


連作短編
料理と理不尽殺人各種を並べて組み合わせ、筆者らしい趣向に富んだ作品

まあ少し、そちらに寄りすぎた感はあるが、1日でアッサリ読了

東京家族

2009-03-28 18:53:46 | 読書日記(映画)
「東京家族」山崎沙也夏

素材とふくらませやすそうな設定の割に、なんか達観しすぎた主人公で肩すかし

「モーニング」連載の「シマシマ」が話題になった勢いで文庫を買ったが、間もなく売却候補に…て古本屋がまた閉店?

2009-03-12 13:29:55 | 読書日記(映画)
「樽」クロフツ

いわゆる不朽の名作というヤツ
新装版を図書館に置いているのを見つけて、デカシタ と小さくガッツポーズ


トリックそれぞれは後生の作品に受け継がれてきたものもあり、さすがに目新しさや驚きを強く感じるわけにはいかなかったが、発表当時の斬新さは推し量れるものがある

なにより物語としての力強さ
冒頭からグイグイと引き込まれ、一気にとはいかずとも退屈することなく、また最後まで【どうなるの?】という気持ちをキープしたまま読み切った

そういえば、謎解き役が1人でなく、数人の捜査推理の合作解決というのは、あまり記憶にないなぁ
分類すれば、推理モノというより、警察モノかな

秋期限定栗きんとん事件

2009-03-10 13:08:12 | 読書日記(映画)
「秋期限定栗きんとん事件(上)」米澤穂積
「九杯目には早すぎる」蒼井上鷹

前者
大好きなシリーズで即買い即読み
作品の中心となる肝心のコンビが解消状態で、イレギュラーな語り手が入った分の戸惑いがあったが、まもなく慣れた
不満といえば…初の分冊化で続きがひと月待たされること!


後者
こちら不満だらけ
タイトルで手に取り、9編に仕掛けのある推理短編集という点で買ったのだが…

まず筋立てがザワザワする
悪意が漏れ出すような話の連発でいささかサスペンス寄り
平然と日常生活の中で、モノを捨てるような感覚で人を殺すとか、ひとつならともかく気持ちが悪すぎる
連作短編集と勘違いしたのを含め、このあたりは好みの問題としても

名前が開くと あおいうえたか でもじっていて遊び心を出しているつもりみたい

でも、同じ遊び心なら、徹底的に遊び尽くした泡坂妻夫や、鯨統一郎の短編集を知っていると、【チャチな】という感想がどうしても強くなる

泡坂さんは章のタイトルを全て回文にしたり、少なくともその労力を感じさせる仕掛けがしょっちゅうあったし、同じ「あいうえお」でも亜、井伊、上岡菊彦と並べたり…作中の仕掛けとペンネームの比較はフェアじゃないかな?

鯨氏は古今東西のトリックパターンを盛り込んだ『九つの殺人』という短編集がある
トリッキーだったり突飛だったりしても、意図や工夫が伝わるし、出来もそれぞれいい


しかし、これは…
そんなに酒場やバーで進む話ばかりなら、むしろ統一しろよ
同じ登場人物もいないのに場面が同じではいかにもマンネリ感が漂う
なにより! 人を突き落とし過ぎだろう?
手口も似たり寄ったりでは、九つ並べただけむしろアラになっている

そういえば表題作の「一時的な人付き合いと認識した関係では名前を間違えられても、あえて訂正しない」
これって北村薫の短編と同じワンアイデアものじゃないか

ああちくしょう無駄なもの買った

奇面組

2009-03-09 12:39:30 | 読書日記(映画)
なつかしいが友達につられて集めたもの
改めて読むと、これからというところで話が終わるオチなし話だらけ
時代がよかったんだなぁ と思ったりする

悪口のつもりはないが印象悪いな(笑)
ざっとまとめて読みましたよ?


汚れてるし名前書き込んでいるし、処分しか選択肢がありませんな

木曜日、彼女は妖怪と浮気する

2009-03-06 10:22:03 | 読書日記(映画)
「木曜日、彼女は妖怪と浮気する」オイカワショータロー

買った翌日に失くした
電車で読んでいて、降りるまでに1/3ほど進んでからカバンにしまったつもりで、目的地に着いてまた取り出し…アレぇ???
さすがに初めて

しかし、かるぅぅい本なので残りを立ち読みですまして万事おけ
売れて50円


またしても西島大介表紙買い(過去2回は表紙借り、か)

恋愛初期の高揚感や、(運命の人)(この人しかいない)といった感情
それが儚く失われていくさびしさやら、面倒先送り人生の反省やら…を噛みしめるにはいい小説かな
立ち読み飛ばし読みのつもりが、キッチリ読み切ったから、それぐらいの力はあります


ただ立ち読みで読み切れる程度とも言えるし、妖怪や霊媒師が出てくる奇異な部分を剥ぎ取れば、やくたいもない 離れたくっついた話し です

ほんと かるぅい
再読価値はほぼなし

「Hotel」

2008-11-27 23:45:29 | 読書日記(映画)
本日の購入書籍

「Hotel」ボウイチ
「チャロ12月」
「モーニング」

最初のは「モーニング」に載っていた作家の短編集
不思議なテイストに諦念と希望が入り混じったストーリーが印象に残る…だったが
最近、連載が始まったのは、現在までは期待外れ

「スピリッツ増刊」でいい味を出していたが「いいひと」以降イマイチな高橋しんとか、「ニナライカ」の作者とかに通じる自分内分類になりつつある

少々高価で、見つけにくかった

幻の女

2008-11-20 04:13:42 | 読書日記(映画)
「幻の女」ウィリアムス=アイリッシュ

これは見事な作品
ずいぶん古くからのロングセラーたるも納得

初っぱなに(文章が読みにくい感じ)と思いながら、なぜか手が止まらず久しぶりに夜通し読みふける…という読書の幸せを味わった

分厚いのでちょっと後回しにしていたのを後悔するほど


一応「ヤラレタ」推薦図書だが、それも魅力の一部分でした
☆☆☆☆☆

封印された数字

2008-11-08 02:09:29 | 読書日記(映画)
「封印された数字」ジョン=ダニング

借りてから作者の前書きを読んだら、修行時代の不遇の作品?
地雷臭がしたが、まあ後のシリーズに繋がる雰囲気はあってなんとか

古本屋シリーズだって、序盤かったるいしね
しかし、伏線の回収は(それでしまいか?)と欲求不満が残るもの

特に元妻は思わせぶりな描かれ方から一変
主人公と久しぶりの言葉を交わすこともなく、殺されるとは…
しかも主人公が「殺されるてトランクに詰めて運ばれたに違いない」と憶測でおしまいだもの
ラストも娘出せよ?

薄い本で良かった