goo blog サービス終了のお知らせ 

五行日記

健康ニュースや日常の出来事、感想、意見など。

梅雨  あじさいの咲く季節  養生法

2016-06-08 10:33:23 | 健康
 

梅雨の季節になりました。雨が降る日は気圧が下がっており、湿度も増し体が重く感じる人も多くいると思います。新陳代謝の活発な若い年齢の人は雨による体の重さを感じないようですが、中にはその影響を敏感に感じる人もいます。年齢も40歳後半以後、毎年、年齢が増すにつれて天候の影響を敏感に体に感じるようになる傾向があります。加齢により「水」の新陳代謝が衰えて体内に貯留する時間が増えてくる。特にこの季節はさらに梅雨の「湿」の影響が出やすい情況になります。

食物も飲料水も口からいれ胃腸で吸収されますから。消化器系の働きの弱い人には水の溜まりやすい状態からくる体調不良を訴えてくる人が多くなってきます。毎年この季節は不調になるというぐあいです。

この時期この「湿」による影響は…
・体が重だるい
・食欲がない
・関節が痛い
・頭がすっきりしない 頭重
・軟便・下痢 の傾向

漢方医学では水が溜まり濁ってくると、毒素として「水毒」状態から皮膚湿疹を発生する場合もありますので注意が必要です。その他「津液」が濁り「痰濁」となり増すことにより「めまい」や「痙攣(けいれん)」などにもつながってきたりします。

体質的に「痰湿証タイプ」の人は特に不調になりやすいですら注意しましょう。

「その体質改善をするための心得」

1 主食はなるべく雑穀入りのご飯にする。夕食はすくなめに。

2 海藻、きのこ、根菜を積極的に使う。

3 肉、卵の黄身、魚卵、脂っこいもの、味の濃いものは使わない。

4 水分(とくに冷たい飲み物)、糖分は取り過ぎないようにする。チョコレート、生クリームは控える。

5 食後に温かいウーロン茶、プーアル茶、はと麦茶を飲む


「おすすめ食材。」
ふき、あさり、シジミ、根菜・にんじん・ごぼう、冬瓜、海藻・わかめ・ひじき、緑豆、緑豆春雨、はと麦、きのこ・しめじ・まいたけ、こんにゃく、バナナ、青背の魚・いわし・あじ、など、
その他にも、
なめこ、まつたけ、たけのこ、かぶ、アスパラガス、カボチャ、小松菜、チンゲンサイ、ピーマン、キャベツ、ブロッコリー、もづく、のり、
玄米、麦、はと麦、あわ、きび、ひえ、・・など

※私の体質改善の裏わざをお伝えします。一つは自分の証にあった漢方薬を選んで服用することで早めに体調を整えます。体調が良くなってきたら徐々に薬量を減らしてゆきます。体調の整いに応じて煎じ薬、エキス顆粒でも薬量を減らしてゆきます。さらには通常の1/10量くらいでお茶代わりに飲料していきます。食事・食養に注意して、日頃から腹式呼吸やストレッチなと体を柔らかくするように努めてゆきます。腹式呼吸法で内臓をマッサージすることや呼吸に合わせて運動をするようにします。体質の改善には自然の食物・生薬はとても良い相性だと感じています。最終的にはお薬などは服用せずにお茶程度で食養と運動呼吸法などで健康を保つことが出来るのが理想ですが、あせらずに時間をかけながら徐々に進めるのがコツです。

梅雨のこの季節、水分の代謝を高める養生として食養や運動も大切ですが、漢方薬・生薬・お茶など手軽に利用して効果のあるものがいろいろとございますので、上手に利用して気持ち良く過ごしていただければ幸いです。


 ※ 金龍堂薬局 梅雨季のおすすめ商品

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鬱(うつ) と 漢方薬

2016-05-17 19:15:30 | 健康
      

最近は、熊本地震の余震や昨夜も関東地方にて地震が発生したり、何かと緊張や不安が続き無意識にでも気がみだれ滞り気持ちが鬱(うつ)する方が多くいるのではないでしょうか?

薬局にも、鬱(うつ)病に効く漢方薬ってありますか?人から聞いたのだけれど 効きますか?とか、テレビでうつ病の特集していたんですけど漢方薬で良いのがあるって本当ですか?とかいろいろなケースのご相談があります。

「はい、効果が期待できる漢方薬はあります。」「しかし、その方の症状や体質をみて漢方医学・東洋医学的な証の分類をしてくれる専門家に選んで頂くのが一番良いと思います。」とお答えしています。

実際のケースですが、うつ病の西洋薬を服用している方でしたが、漢方薬の「桂枝加竜骨牡蛎湯エキス顆粒」を併用し服用したところ、体調が改善傾向に向かい、その後は漢方薬のエキス顆粒のみとなり、最後は漢方薬をのまなくてすむように改善された方などがおります。

そこで、うつ病に対する漢方薬にはどんなものがあるのかを代表的な漢方薬処方としてご紹介します。

※肝気欝結(かんきうっけつ)の証は  憂鬱・情緒不安定・ため息・胸脇脹痛・食欲不振・腹脹・口渴・口苦・頭痛・月経不順・舌紅・苔薄黄・脈弦などが特徴です。

「加味逍遥散(かみしょうようさん)」 憂鬱 イライラ、胸脇の脹る痛みがあり、その他月経不順、月経痛、食欲不振、疲労感、口渴、頭痛などに



※気滞痰鬱(きたいたんうつ)の証は  胸が苦しくつかえるような症状・痰が多い・咽喉の閉塞感・惡心・食欲不振・舌苔膩・脈弦滑などが特徴です。

「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」 胸が苦しくつかえる、胃がつかえるような不快感、痰が多く、咽喉の閉塞感があり惡心や食欲不振などに



※心脾両虚(しんぴりょうきょ)の証は 動悸・不安・不眠・多夢・物忘れ・眩暈・倦怠感・顔色が白い・食欲不振・舌淡・脈細弱などの特徴です。


「帰脾湯(きひとう)」 体が弱く繊細で貧血気味の気血不足により精神不安定になっている者用いられます。脾気虚と心血虚を補益します。すぐれた血を補う作用をもっているので貧血にも用いられます。
  
その他にも香蘇散,酸棗仁湯、加味帰脾湯、桂枝加竜骨牡蛎湯、柴胡加竜骨牡蛎湯、柴胡桂枝乾姜湯、甘麦大棗湯、分心気飲、天王補心丹・・・など多くの漢方処方があります。
ここではこのくらいにしておきます。


「病は気から」という言葉があります。中医学では「凡(およ)そ病は、鬱(うつ)によりて起こること多し」とわれています。チベット医学などでは「病(のもとは「三毒(貪(とん)・怒(じん)・痴(ち)」によって起こる」病の根にある 心の状態の意識にもふれているように、精神的な要素による疾患は非常に多くあります。
中医学では「七情」→ ( 喜・怒・憂・思・悲・恐・驚 )の 七つの情が発病原因とされています。鬱(うつ)は巡りがスムースに行かず滞りによりつまってきてしまう状態です。

こんな時期ですが、
新緑の中で深呼吸をして、黙想・瞑想などして心を沈めて安定させてみることや、ストレッチと呼吸を合わせ肉体を柔軟にしてみることで、気が滞らなくしていく習慣が大切です。予防であり改善法にもなるかと思います。それでも、たり無いと思えば、自然の生薬・ハーブを用いたお茶(赤紫蘇茶、すっきり茶) 薬膳(なつめ、リュウガンニクなど)、アロマオイル(ラベンダー精油、ペパーミント精油、メディカルアロマ観音など)証に合う漢方処方などを試してみるのも良いかと思います。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

めまい のご相談

2016-04-20 11:20:43 | 健康


この季節に「めまい」で辛い思いをしている方がいらっしゃいます。回転性のめまいでのご相談です。

初回は5ヶ月前に激しい回転性めまいと嘔吐、などで救急車にて運ばれています。検査をしていただいても原因はハッキリせず、西洋薬は服用中ですが、
毎月2回くらいは回転性のめまいと、嘔吐が数時間続くということでお悩みでした。

西洋医学的には、めまいはさまざまな原因で起こります。(メニエール・脳血管障害・高血圧症・貧血・眼科疾患・自律神経失調症など)からその治療をおこなっています。

東洋医学的には独特の分類をしていきます。

血圧の高い傾向やストレスが何かとおありのご様子でしたが、回転性のめまいと嘔吐がはっきりしています。東洋医学・中医学では揺れ動く様な症状を「風(ふう)」といい、体の変化で発症するものを「内風(ないふう)」といいます。

時候医学といい季節をも考えにいれます。春の季節は五臓では「肝(かん)に関わる季節」といわれています。この季節「回転性のめまい」などは「内風」「肝の風」の発している状態として、陰陽五行説では「木肝が土脾( 消化器系の機能 )を克くす」として回転性のめまいと嘔吐が現れていると推測します。

何らかのストレスが続き肝の気鬱が脾胃(消化器系)を抑制する方向へはたらき、脾胃(消化器系)の機能低下から痰の濁りを生み「内風」を 発症したところで、この春季に向け肝の陽が上昇し痰濁、風痰、肝陽化風などをさらに発生しやすい状態になっていきます。

実際は症状も個人差がありますので、個々の症状、体質を考慮して、虚実の証をみて痰濁上擾、風痰上擾、痰熱上擾、風火上煽、肝陽化風、陰虚陽亢 その他などの証の分析が必要になり、それにより漢方薬を選んでいきます。

中医学の専門的な話しはこのくらいにして、

この方の場合、証により「半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)」と「抑肝散(よくかんさん)」のエキス顆粒を選び服用していただきました。現在、めまいは起きておらず、不快な片耳の圧迫感もなくなり、睡眠もよくとれスッキリしているとのことです。よく効いているご様子です。証にあった良い例かと思います。

<この肝の季節の養生法>

自然界と私達の生活している社会環境は同調している様子がうかがえます。
陽気が徐々に増し新芽の芽吹きの春になると、ものが動きだし流動的変化を象徴するといわれ卒業、入学、入社、引っ越しなど社会環境も自然界も同調して目で見ても流動的変化が実際に現れやすくなります。
体も心も柔軟な人はエネルギーが増してきてとても良い調子になってきますが、肝の気・機能が滞り緊張が続くと精神的な部分においては気鬱が起こりやすくなります。筋が滞ると筋肉のこりやそれを繋いでいる関節まで痛みが発生しやすくなることもあります。毎日、体にストレッチをかけ筋肉・筋などを伸ばし柔軟にしておくようにしておきましょう。この季節に合う「薄荷」や「桑の葉」、「菊の花」などの入った「スッキリ茶」などをのんだりして、気持ちをリラックスするのもよいでしょう。深い呼吸をして出来れば腹式呼吸でリラツクスさせることが大切な季節です。自然の多い公園や樹木の間で散歩したりリラックスしながら呼吸法をすることをおすすめいたします。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

まだ、油断できない、感冒? インフルエンザ?

2016-03-29 11:20:42 | 健康


ここの天候の不安定な変化に体がついていけず、風邪を引いている方が多くご相談に来られています。

この天候の変動制は春季の特徴といわれていますが、温かいと思うと突然寒い日があったりします。日が照っていても風が冷たかったりします。これからはだいぶ温かくなるから大丈夫と思いがちですが、油断の出来ない季節という感じです。

だいぶ以前の経験ですが、ゴールデンウイーク直前に強烈な発熱、悪寒、頭痛、惡心、嘔吐、下痢をを起こした方がいます。漢方薬の煎じ薬の服用で回復していただいた経験があります。

今日もインフルエンザにかかった患者様が抗インフルエンザ薬のイナビルの処方された処方せんをもってきております。突然、発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛というような方もいますが、普通の風邪かなと思っていたらその数日後にジワジワと熱がでてきた方や筋肉節々が痛く感じる方や惡心、嘔吐、下痢など胃腸症状が現れる方もいます。熱が下がったと思ったら又上がり交互にくるような方もいます。

医院に診察したときはインフルエンザは陰性だったので安心していたら、その後症状が悪化してきたので再受診したら陽性になっていたという方もいます。現在、西洋医薬にはインフルエンザにはタミフル リレンザ イナビルなど特効薬がありますが、

漢方薬の「麻黄湯」(麻黄;桂皮;杏仁;甘草)をインフルエンザの患者様に投薬して有効性を調べたところ同等の効果が確認されたという報告があります。風邪かインフルエンザか解りづらい場合など漢方薬の「麻黄湯」などが良いのではという考え方があります。

漢方薬には
発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、には「麻黄湯まおうとう」。
首こり肩こりがひどい場合には「葛根湯かっこんとう」。
寒気、頭痛、腰痛などには「麻黄附子細辛湯まおうぶしさいしんとう」。
関節痛、神経痛に冷えを感る場合には「桂枝加朮附湯けいしかじゅつぶとう」。
発熱、頭痛に惡心、嘔吐、下痢などの胃腸症状の強い時には「藿香正気散かっこうしょうきさん」などが良く用いられ効果を発揮します。
それぞれ飲みやすいエキス顆粒、細粒などがあります。
その他に
疲労倦怠、食欲不振や手術後などの補剤としても用いる「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」にも、ウイルスの増殖を抑える効果があることがわかっています。
風邪をひきやすいタイプの人などに予防として用いたりするのも効果的です。中医学では「玉屏風散ぎょくへいふうさん:(生薬の黄耆、白朮 防風が入っています)」という処方も自汗し感冒などを引きやすいタイプの人に体質改善などにも用いられます。

薬局でご相談により購入できる漢方薬は証(症状)に合わせたものを用いるととても有効です。体を補い免疫力を上げることでウイルスの増殖を抑制するなどの漢方薬の特徴を生かして上手にご利用していただければと思っております。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パニック障害が改善していく 患者様の一例

2016-03-18 10:58:15 | 健康
クリニツクにてパニツク障害と診断されており1年半が経過 心身共に辛いご様子でした。  
そのご相談の患者様の改善例です。
素早く改善効果があった一例です。

すこし長くなりますが、参考にしていただければと思います。

パニック障害の症状には主にどのようなものがあるのでしょうか?

●心臓がドキドキする
●汗がドッと出る
●吐き気や腹部の不快感があるる
●息が詰まり呼吸が速くなる
●窒息するような感じがする
●胸が痛い。不快感がある
●全身または手足が震え

●冷えたりのぼせたりする
●めまいやふらつく感じがする
●感覚が麻痺する
●現実感が消失したり、離人感に襲われる
その他

これらの症状のうち、4つ以上が突然に起こり 電車にも乗れない状態になる方がいます。

漢方医学や中医学では
 その方の症状から「証」を分析してそれにあった漢方薬で体調の調整をはかります。漢方薬自体が総合的に働く生薬で構成されていますが、穏やかに効いてくる印象を持たれる方が多いようです。
逍遥散(白朮・白芍・白茯苓・柴胡・当帰・麦門冬 甘草・薄荷;生姜)などの疏肝(新陳代謝をたかめ、精神的な緊張を調整する)作用のある漢方薬が良くもちいられますが、それ以外のものでも 個々の人の「証」症状に合わせた漢方薬を選んでいきます。

春の季節は五臓では「肝」の働きが活発になりますが、樹木も芽吹きがあるように陽気が増してきて、自然界も社会も流動的な変化があらわれやすい季節ということです。体調の悪い人は精神的にも鬱しやすく、イライラも現れやすいといわれています。
養生としては筋肉・筋を伸ばしよくストレッチをかけて伸びやかに柔軟にしていくことが必要です。体から心へアプローチして心身の調和をはかりましょう。

物質である肉体自身へのアプローチは物質の薬でおこないますが、

さあそこで、大切になるのが心へアプローチをするカウンセリングです。

以前、パニック障害を改善した方の手記を読んだことがあります。その著者の場合は原因は子供の頃の認識にあったようです。その事に気付き理解し思考を変えてからどんどん改善されてきたということでした。気付くまでに3年間かかったといいます。
このように幼少のころからの認識からくるトラウマに苦しんでいる方もいるようです。

自分は、いつ、どんな時に、どんな状況でパニック障害の症状が出やすいのかを分析して原因となった出来事やその時の心理的な認識を知ることが大切です。そして肉体が心に影響されています。その心は脳の思考からくるものです。否定的に物事をとらえていることが肉体にも抑制的に働いていますので、その心のブロックを取っていけるように話しを進めていきます。否定的な思考の習慣を肯定的な思考の習慣に変えて行く方法を教えていきます。
カウンセリングで思考の受け取りがうまくいくと、みるみる改善していきます。
初回は、「漢方薬の味が苦くて苦手」と言っていたのが、2回目から美味しく感じ始めたと言います。その変化と同じように電車に乗ることも怖くなくなり、吐き気も収まり、動悸もなく、息の詰まることも薄れていきました。すごいことは、すこし息苦しいと感じても、数回深呼吸をするとおさまり、電車を自分で降り、やり過ごして調整できるようになったこです。自信が付き「こんどは好きなところへ遠出してみようと思う」というのです。1ヶ月以内での変化です。明るく、にこにこして、ますます元気になっています。自分で「私は偉い!(^^」といっています。

すごいですね
いつも思います、本人の「自然治癒力」は素晴らしいものだなーと感じてしまいます。ご本人に伝えます。受け取りが良かった全て貴方の力です。私はほんのちょっとお手伝いしただけですよ、本当に嬉しいことです。ありがとうございます。(^^)




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

倦怠感がとれない!

2016-03-09 12:31:14 | 健康
    

「いつも疲労感があり、もう長い期間、倦怠感が取れないので心配です。とても辛いのですが何か良い薬がありますか?」という問い合わせがあります。

疲れが取れないと思い栄養ドリンクを飲む習慣になっている人がいますが、栄養剤が良いと思い「ドリンク剤」を服用している人は気を付けて下さいね。アミノ酸やビタミン剤が多種類入っているので体に良く効いていると思いがちですが、アルコールやカフェインも入っていて神経を興奮させる働きがあり、一時的に神経が興奮するので効いている気がします。しかし、カフェインも多く取ると後で倦怠脱力感を訴える人もいます。ドリンク剤にたよるよりは安全で良く効いてくれるものが漢方薬にあります。必要以上興奮させることはなく、滋養してくれます。体の証にあいますと、総合的に作用して元気が湧いてきて体調が整うといった感じがします。
ご利用してみてはいかがでしょう。

参考までにお伝えします。
●倦怠感によく使われる漢方薬

※ 胃腸が弱く食欲がなく元気がでない  「六君子湯 りつくんしとう」、など
※ 全身ぐったりして元気がない 人には 「十全大補湯じゅうぜんたいほとう」「人参栄養湯にんじんえいようとう」、など
※ 冷えを伴う全身倦怠感  「真武湯しんぶとう」 冷えがさらに強い場合は「加工ブシ末」を加え調整します。

生薬の「人参」は胃腸も弱っていて貧血傾向があり低血圧症のような「虚証」タイプの方の気を強く補い元気になる実感を得やすい生薬です。薬膳で利用したり紹介した「六君子湯」、「十全大補湯」、「人参養栄湯」、など多くの処方に使われます。
逆に血圧の高い人は「党参」や「西洋人参」を用いると良いでしょう。 
 体の冷えに対しては 「生姜(しょうが)」やショウガを蒸した「乾姜(かんきよう)」や「シナモン・桂皮(けいひ)・肉桂(にくけい)」などが良く使われますが、体の内部からポカポカしてくる感じがします。さらに冷えが強く感じる方には「加工したブシ」が用いられますが、さじ加減が大切なので医師や薬剤師など専門家に相談して使われるものになっています。
          
※忙しい人には飲みやすいエキス顆粒や錠剤などがあります。証にあえばエキス顆粒や錠剤でも効いてるという実感がえられます。そのエキス顆粒や錠剤は飲みやすく便利ですが、原末の混合散剤や丸剤以外、「 ~ 湯エキス顆粒」などは元は煎じ薬液のエキスから作りますから、味にこだわらず煎じる時間がある人は天然の生薬の煎じ液を服用してみると効き目の違いを感じます。煎じ薬を服用したことがある方は解ると思いますが、エキス顆粒などと比べ天然の生薬の明らかにパワーの違いを感じるものです。


その他 にも 食欲不振、 内臓下垂(胃下垂・脱肛・子宮脱) の傾向のある方には「 補中益気湯ほちゅうえっきとう」、などがあります。

自分の証にあった漢方薬は慢性的な疲労感・倦怠感には良く効くという実感があります。今の季節、精神的なものも含め何かと疲労倦怠を感じている方も多くおられます。安心な漢方薬や薬膳など利用して元気になっていただければ幸いです。






  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

風邪を引いた時 発汗療法は良くない!?  と言っていましたが?

2016-02-08 20:12:17 | 健康
健康のテレビ番組で、「医師が発汗療法は風邪に良くない! 間違いです」と言っていました。番組に参加していたゲストの皆さん達も、驚いていましたが、
本当はどう考えたらよいのでしようか?

番組では西洋医学の方向から見ると、発汗させると脱水虚脱状態になりやすく、良くないとのことでした。
たしかに、汗をかかせ過ぎると脱水、虚脱状態になってしまうので注意が必要です。水分を良く補給しても?との意見がありましたが、

しかし、
東洋医学・漢方医学的に見てみるとちょっと説明のしかたが違ってきます。
証により使い分けるのが東洋医学の考え方だからです。

無汗・汗が出ずに発熱している時には、まだある程度体力のある内になっている風邪との邪正闘争が旺盛な状態で「実」しているとして、発汗を促すと「発汗解表」といい、熱が下がり楽になるとみています。その「実証」の時には「麻黄湯、葛根湯」などが使われ、発汗が促進することがより効果的とされています。

逆に、汗をすでにかいて自汗している風邪の場合はその発汗をしすぎないように栄衛調和させ発汗虚脱されないように考慮して風邪を治す「桂枝湯」などが使われます。生薬の効能をしっかり分類した上で証に合わせ構成されているのが漢方薬です。

このように、
西洋医学と東洋医学は人体に対してのとらえ方が違うところがあります。どちらが良い悪いというものではなく、東から見るか、西からみるのか? やはり両方から見れることで、より良いとらえ方が出来ると思っています。同じものを見ても見る方向で見え方が違うということを知って両方から見る目を持っておきたいと思っています。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

首が痛くて回らないという高齢者に

2016-02-03 10:50:35 | 健康
首が痛くて回らない、83歳の高齢者の患者様がこられました。体力も落ちています。鎮痛剤は胃腸障害を起こしやすいので、使用したくないようです。そんなときは漢方薬の「葛根湯を上手に使う方法があります。もちろん、現在 服用している薬との反応を考慮して問題のないと判断した時にかぎります。葛根湯は風邪のお薬で有名ですが、首肩の凝る風邪に良いというように、首や肩の筋肉を舒筋するので首や肩が凝りからくる痛みにも有効だったりします。ただし、胃腸の弱い方は長期に服用はよくありません。胃腸の弱い人はクズ粉をお湯に溶かしくず湯をつくりそこに葛根湯エキス顆粒1包を入れると胃腸を守り麻黄の胃腸への刺激がソフトになります。本来「葛根」は「クズ」とよみますように葛根の量を増やし首や肩の舒筋効果も高めたことになりますし、さらにくず湯は胃の粘膜を優しくつつみます。体を温める力もますので良いと思います。ちょっとした工夫で飲みやすく効き目もまし、副作用も防ぐことができます。
その方の首の痛みは医学的に異常があるということではないようです。高齢ということもあり、体全体が硬く、首がさらに硬い状態でした。薬は辛いときに頓服的に使用するようにして、薬にたよってばかりでも良くないので、あんまマッサージが有効であるということをお伝えし、日頃から自分でもストレッチなどを行い全身をほぐす自己按摩の方法をお伝えしました。体を少しでも柔軟にしていくことも回復を早めると思います。日頃から柔軟な体をつくる習慣も大切なことだと思います。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不眠症の悩み 

2016-01-22 11:37:21 | 健康
不眠症の傾向があり、現代西洋薬の眠剤を頓服として服用している方がいました。「西洋薬だけではなく何かほかに良い方法はないだろうか?」という質問を受けました。

現代西洋薬は効き目が確実で睡眠作用がハッキリ現れてくることで必要な時は本当にありがたいものです。この不眠症で悩んでいる方は多いようです。
しかし皆さん本来ならあまり薬に頼りたくないと考えている方も多く、副作用の眠気の持続や脳に抑制的に働くことへの不安感を感じている方も多くいます。
このように、その他の方法として有効な手段はないだろうか? ご質問も多くいただくので、お伝えしたいと思います。
その前にハッキリしておきたいことは、西洋薬の副作用などを必要以上に怖がる必要はないということです。物の長短を知っていかに上手に利用する、使用するかということが大切です。

※まずは西洋薬について

西洋薬の分類

西洋医学の科学的に分類されたものには図のように作用時間(血中濃度の半減期と最高血中濃度に至る時間)持続時間により分類されており、入眠障害、一過性不眠、中途覚醒、早期覚醒、日中不安がある場合、睡眠障害など症状により使い分けられています。効き目も確実でハッキリとあらわれますので、副作用などについても医師にしっかりと説明していただき処方していただくことが大切です。薬局でもしっかりと説明してくれますので、細かいと思うことでも、薬にたいする不安を減らす意味でもご質問することや服用後の情況などを遠慮なく伝えることが大切かと思います。当薬局の薬剤師はいつでも喜んで相談にのる姿勢でおります。
即効性、確実性、副作用の明確性など、西洋薬にはそれ相応の素晴らしい効き目があります。物は使い方が大切といいますように、いかに上手に使うかが肝腎なところです。

※それでは、漢方薬にはどんなものがあるのでしょうか?

漢方医学では 、人体を構成する五臓六腑、経絡、気、血、津液などのバランス不調から起こるものと考えており体を全体的にとらえ治療していきます。焦躁感、抑鬱感、不安感、イライラ感などの睡眠を妨げている要因を除去して五臓六腑、経絡、気、血、津液などのバランスを整えることによって不眠を改善していきます。


※入眠障害などには

 「酸棗仁湯」、「抑肝散」、「抑肝散加陳皮半夏」「女神散」、「黄連解毒湯」、「三黄瀉心湯」、などが 証に合わせて用いられます。

酸棗仁湯は 酸棗仁という甘くて美味しい「ナツメ・大棗」という生薬の種を使います。

※日中の不安などのある不眠などには

「桂枝加竜骨牡蛎湯」、「柴胡桂枝乾姜湯」、「帰牌湯」、 「柴胡加竜骨牡蛎湯」、「大柴胡湯」、「四逆散」、などを証によって使います。


※中途覚醒や早朝覚醒などには
 
「加味逍遙散」など また、証により他の漢方処方との合方なども用いられます。


※気鬱がある睡眠障害などには

肝鬱に働く「香蘇散」、肺と脾胃に働く「半夏厚朴湯」など 、


※精神の不安神経症、貧血、食欲不振、夢見が多いなどの症状を含む不眠へは

心と脾を補う「加味帰脾湯」などが用いられます。

その他にも証による合法や加減が用いられます。


※経絡のツボ療法では、首の「安眠穴」  足裏の踵にある「失眠穴」 「内関」 「神門」 頭の「百会」「神庭」背中の「心兪」など 多くのツボがあり、冷える場合はお灸をしたり、マッサージにより気血の巡りを良くするだけでスッキリと眠れる場合があります。

※ラベンダーエッセンシャルオイルをタオルやハンカチに数滴滴下して年枕元に置いたり、スッキリさせるアロマオイルをスプレーキットでシュット一拭きしてお休みするなど、「アロマテラピー」の方法をいろいろとためしてみるのもよいでしょう。ポイントは好みの香りのオイルを利用することでしょうか?

※ 漢方薬に限らず、東洋医学を全体でみると、「針灸治療」、「経絡のツボやマッサージ」、「気功(動功・靜功)」などでも利用することで薬を使わずに効果があがることがあります。又、併用することで良くなる場合もあります。
※本人の意識・思考の心のブロックからくる不眠には「カウンセリング」が効果を発揮する時があります。

当薬局はそのような情報をご用意して、健康情報拠点としての役割を担い「未病」への対策も含み総合的ケアに努めてゆきたいと考えております。皆様の健康に貢献できることが何よりの喜びです。 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

※「未病先防(みびょうせんぼう)」

2016-01-08 11:45:40 | 健康
「健康」→「未病」→「病気」 

中医学の言葉に「未病先防」という言葉があります。   疾病・病気になる前に現れている不調な症状を「未病」といい、それを予防することで疾病に至ることを防ぐ、これを「未病先防」と言います。

体調の不調が起こると、日本の場合は、まずは病院・医院へ行きお医者様に見てもらいます。しかし、現代医療の診察・検査をしていただても、特に病名にあたる疾病がみつからないという場合があります。、しかし、「頭が重い」、「イライラする」、「疲労感が取れない」、「 よく眠れない」、「体が冷える」などの、何となく体調が悪いという自覚症状を訴える状態があります。それを「不定愁訴」といいますが、このような「未病」で体調は不快・不調で、どうしたらよいのかと悩んでいる方も多いようです。

そのようなご様子で、わらをもすがる思いで、漢方相談に来られる方がおります。「未病」そんなときこそ、良く効く漢方薬がありますので、私達のうでの見せ所です。

①漢方薬だけで体調の整う方もいます。が、
②漢方療法に食事療法・薬膳などを利用した食養生。
③植物のエッセンシャルオイルの力を用い香りの力やマッサージの力を利用したアロマテラピー療法。
④効率の良い運動と呼吸療法として健康気功法などの指導アドバイス。
⑤病は気からというように心理的影響を受けて不調を起こしている方もいますので、カウンセリングがとても有効な時も多くあります。

そのような方達のつらい体調を総合的にケアできることが私達の強みです。何よりも人が健康で幸せになっていただきたい、全力でサポートしていきたいと思います。
さらに、一般の方達に解りやすい日常の健康に役立つ東洋医学の考え方を利用していただけるようにセミナーなども実施していきたいと考えております。
医療において
病気になる手前の不調を予防することで病を防ぐ「未病先防」という東洋医学の考え方は、とても大切で必要なものです。
今後も 広く多くの方に利用していただける様、その機会と方法を提供していきたいと考えております。

 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする