詩育日誌 21.07.01 大きい息
草のうえに寝て空のむこうを見るぼさぼさの頭でことばを速く走らせて大きい息をするそれだ...
詩育日誌07.02パンと魚の教室
奇跡的に助かったオレはこの長い人生でたった二度監禁されたがそこは窓のない部屋だったと...
詩育日誌07.03オレの花を咲かせてくれ
チョコちゃん、ここは相部屋だろ人形がでるテレビはイヤホンつけて見て寝ながらポテチも匂うからやめて息がつまりそうなほど力こめてそのページに書きなぐったコリャー、はマジで恐ろしいけ...
詩育日誌07.04愛がくる
きみたちの愛がくるうれしいそれをぼくのどこで出むかえてどこに入ってもらおうか立派なと...
詩育日誌07.05プロの笑い
金髪にしているプロの業者でも床下への入口は見つからない畳をあげる五十年前の新聞が布いてあるしゃーないな。(ほんとは、やりたくないけど。床をはぐる長い松板だくい込みのいいバールで...
詩育日誌07.06製本所
十九才のとき奥さんにドキドキさせられながらここでバイトした本をつくる主人は、もういし...
詩育日誌07.07軽トラとヤギの仕事
柵の外同じ草でも味が違うこれが仕事だ俺たちはやるべきことを知っている自分が楽しいそれ...
詩育日誌07.08水原の魚
よく見ると鱗のかたちに日々が重なっていままでの頑固なうっかりがこびりついている錠前をみがくことばをみがくよりもはるかに楽しい昼になってやっと錆は落ちたが匂いがとれない年月...
詩育日誌07.09ジグソー
バッテリーが切れた夜のうちに充電する好奇心を点滅させて入ってくる何、してるの?いまだ...
詩育日誌07.10水のダンス
傘をさして立っている親子の姿が水面で踊っているビルの間にある空から強い風また雨をつれ...