
詩育日誌11.01トラ太郎の登場/勝っても負けても
だれかのためになるならなんでもできるたぶん終わったことにしているが戦いは終わらないあ...

詩育日誌11.02青いイルカの夢⑦夕陽を追って
タグボートに乗って難破船をひっぱっていることばの岩にのりあげたのはただ好きだという感...

詩育日誌11.03朝のポロネーゼ
調子にのって飲みすぎたきのうの夜さよならのポローネーゼそりゃネーゼ反省しているここう...

詩育日誌11.04ジャイアン嘉太郎
めしを喰うときはワシがいちばんえらいんじゃでっかいバケツりんごににんじんいっきにたい...

詩育日誌11.05「て」の冬支度
窓ガラスでかたむいたうわさを露が流れ落ちてそこに日がのぼる始発に乗ってやってきた 石...

詩育日誌11.06もろい殻
そういう事情でしたか電話にでれなくてちょっくら、ごめん。というのは入院して、仕事休んで長いトンネルのなかを走っていたからもう、どろどろ。オーバータイムの笛が鳴る無意識のつなぎ目...

詩育日誌11.07津山線で
柵のなかを走る電車がごとん、ごとん。この辺には若けえもんがおらんけえ軽トラがないと日が...

詩育日誌11.08よくなった
灯油を買うてきた安心して足がよくなったはじめ思っていたより早い周到になんども打ちなおしたメールの文字からもう歩きだしているいいたいことの余韻すらさわれないまま支度を起こすくずれ...

詩育日誌11.09潤目
冷えてきた蒼々にうるうる吊るされたばかりの中身がないはなしから滴がたれて長ごうなってし...

詩育日誌11.10いま世界はうなだれている⑭天使の傾き
(大天使ガブリエルがふたり仲良く肩組んで) どんくれえの傾きで歩いてきたん?ランスの大聖堂から (そうでなくとも長い人生の道のりが終わらんが) いつのまにキス好きなんじゃ...