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お父さんのための聖書講座

夫婦関係や子育て・・・、家族のため日々奮闘するお父さんたちに聖書の言葉から励ましのメッセージを贈ります。

No.113 ネヘミヤ:祝いの日

2008-11-16 21:03:33 | エズラ、ネヘミヤ、エステル
皆さんのご家庭ではどんな時にお祝いをしますか?
誕生日、試験合格、入学、就職、ひいきのプロ野球チームの優勝・・・、
いろいろでしょう。

エルサレムの城壁を再建したネヘミヤは、
長いこと忘れ去られていたイスラエルの律法を
街の住民に読み聞かせる機会を設けました。

その日、お祝いの宴会が各家庭で開かれました。


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民は皆、水の門の前にある広場に集まって一人の人のようになった。
彼らは書記官エズラに主がイスラエルに授けられたモーセの律法の書を持って来るように求めた。
祭司エズラは律法を会衆の前に持って来た。
そこには、男も女も、聞いて理解することのできる年齢に達した者は皆いた。
第七の月の一日のことであった。
彼は水の門の前にある広場に居並ぶ男女、理解することのできる年齢に達した者に向かって、
夜明けから正午までそれを読み上げた。
民は皆、その律法の書に耳を傾けた。

  ネヘミヤ記8:1-3
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民衆は広場に集まりました。
大人の男、女、そして律法を聞いて理解するこのできる年齢に達した子供たちがそこにいました。
彼らはまるで「一人のよう」でした。

午前中いっぱいかけて、律法の書が彼らに読み聞かせられました。


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彼らは神の律法の書を翻訳し、意味を明らかにしながら読み上げたので、人々はその朗読を理解した。
総督ネヘミヤと、祭司であり書記官であるエズラは、律法の説明に当たったレビ人と共に、民全員に言った。
「今日は、あなたたちの神、主にささげられた聖なる日だ。嘆いたり、泣いたりしてはならない。」
民は皆、律法の言葉を聞いて泣いていた。
彼らは更に言った。
「行って良い肉を食べ、甘い飲み物を飲みなさい。その備えのない者には、それを分け与えてやりなさい。
今日は、我らの主にささげられた聖なる日だ。悲しんではならない。
主を喜び祝うことこそ、あなたたちの力の源である。」
レビ人も民全員を静かにさせた。
「静かにしなさい。今日は聖なる日だ。悲しんではならない。」
民は皆、帰って、食べたり飲んだりし、備えのない者と分かち合い、大いに喜び祝った。
教えられたことを理解したからである。

  ネヘミヤ記8:8-12
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律法の書は人々にわかりやすく翻訳して読み上げられたので、彼らはその朗読を理解しました。
律法の言葉を聞いた民衆は皆、泣いていました。

このとき彼らの胸に湧き起こった感情とはどのようなものだったのでしょう?

ネヘミヤと祭司エズラは彼らに言いました。
「嘆いたり、泣いたりしてはならない」。
「行って良い肉を食べ、甘い飲み物を飲みなさい」。
「主を喜び祝うことこそ、あなたたちの力の源である」。

ネヘミヤとエズラは、民衆に祝いの宴を設けることを勧めました。

人々は家に帰ると、食べたり飲んだりし、備えのない者と分かち合い、大いに喜び祝いました。
教えられたことを理解したから」です。
この日の夕刻、街はさながら大宴会の様相を呈していたことでしょう。

家族が聖書のメッセージを理解したなら、それは喜ばしいことです。
新しいお祝いのメニューといえるでしょう。


No.112 エズラ:軌道修正

2008-11-12 23:11:58 | エズラ、ネヘミヤ、エステル
「これから入って所有する地は、その地の住民の汚れによって汚された地である。
そこは、その端から端まで彼らの忌まわしい行いによって汚れに満たされている。
それゆえ、あなたたちの娘を彼らの息子に嫁がせたり、
彼らの娘をあなたたちの息子の嫁にしたりしてはならない。
あなたたちが強くなり、この地の良い実を食べ、
それを永久に子孫の所有とすることを望むならば、彼らと同盟を結ぼうとしてはならない。
また、それによる繁栄を決して求めてはならない」
                                 (エズラ記9:11-12)

捕囚のイスラエル人がエルサレムに帰還するにあたり、上記のような命令が下されました。
しかし、書記官であり祭司でもあったエズラがエルサレムに赴任したときには、
民衆の風紀は乱れに乱れ、戒めは完全に反故にされていました。


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このような事があって後、長たちがわたしのもとに来て、言った。
「イスラエルの民も、祭司も、レビ人も、この地の住民から離れようとはしません。
カナン人、ヘト人、ペリジ人、エブス人、アンモン人、モアブ人、エジプト人、アモリ人と
同様に行うその住民の忌まわしい行いに従って、
彼らは、自分のためにも息子たちのためにもこの地の住民の娘を嫁にし、
聖なる種族はこの地の住民と混じり合うようになりました。
しかも、長たる者、官職にある者がこの悪事にまず手を染めたのです。」

わたしはこのことを聞いて、衣とマントを裂き、髪の毛とひげをむしり、ぼう然として座り込んだ。

  エズラ記9:1-3
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堕落した現状を聞き及び、エズラは着ていた衣をマント共々引き裂き、
髪の毛と髭をむしり取りました。
エズラにとってそれはあってはならないことなのでした。

エズラは共同体のお父さんのような存在だったのでしょう。
エズラの嘆きを見て、人々は自分たちがしでかした事の重大さに目覚めました。

人々は軌道修正を行い始めました。


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しかし、捕囚の子らは提案されたとおりに行った。
祭司エズラと共に、各家族の家長である人々が選び出され、
皆その名が記録されている。彼らは調査のために第十の月の一日に席に着き、
第一の月の一日に、異民族の嫁を迎え入れた男子の調査をすべて終えた。
祭司の一族の中で、異民族の女を嫁に取ったのは、
ヨツァダクの子イエシュアの一族とその兄弟の中のマアセヤ、エリエゼル、ヤリブ、ゲダルヤ。
彼らは妻を離縁することに同意した。
罪を認め、償いのために群れの中から雄羊一匹をささげた。

  エズラ記10:16-19
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彼らは各家族を数か月かけて調査し、結果を公表しました。

祭司の一族にも掟に従わなかった者らがいました。
指導者から腐敗していたわけです。
共同体はまさに指導者のようになっていたのです。

エズラが赴任した途端、共同体の意識が変わりました。
指導者の価値基準が民衆に影響します。

これを家庭に置き換えてみるとどうでしょう。
家庭においても同じことが言えるのではないでしょうか。
もしそうならば、お父さんの価値基準が家庭の価値基準になっている可能性が大です。

今日、お宅に綿密な調査が入るとしたら、何が発覚するでしょう?

もし軌道修正が必要なら、エズラの時代のイスラエル人のように潔く行いましょう。

No.111 モルデカイ(2):親の激励

2008-11-08 23:00:19 | エズラ、ネヘミヤ、エステル
「すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。」、
愛とはどういうものか使徒パウロが説いた言葉です。

親だからこそわかる子供の長所があります。
愛があれば子供の可能性を信じることができます。

陰謀によりユダヤ人絶滅の危機が迫っていました。
モルデカイはエステルを信じ、同胞救済の希望を彼女に託しました。


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エステルはまたモルデカイへの返事をハタクにゆだねた。
「この国の役人と国民のだれもがよく知っているとおり、
 王宮の内庭におられる王に、召し出されずに近づく者は、男であれ女であれ死刑に処せられる、
 と法律の一条に定められております。
 ただ、王が金の笏を差し伸べられる場合にのみ、その者は死を免れます。
 三十日このかた私にはお召しがなく、王のもとには参っておりません。」

モルデカイは再びエステルに言い送った。
「他のユダヤ人はどうであれ、自分は王宮にいて無事だと考えてはいけない。
 この時にあたってあなたが口を閉ざしているなら、
 ユダヤ人の解放と救済は他のところから起こり、あなた自身と父の家は滅ぼされるにちがいない。
 この時のためにこそ、あなたは王妃の位にまで達したのではないか。」

エステルはモルデカイに返事を送った。
「早速、スサにいるすべてのユダヤ人を集め、私のために三日三晩断食し、飲食を一切断ってください。
 私も女官たちと共に、同じように断食いたします。
 このようにしてから、定めに反することではありますが、私は王のもとに参ります。
 このために死ななければならないのでしたら、死ぬ覚悟でおります。」

  エステル記4:10-16
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王妃エステルは、王に直接語りかけることのできる唯一のユダヤ人でした。
モルデカイは、王に取りなすようエステルに促しました。

しかし、王の声がかからない限り、王妃といえども王に会うことができない決まりになっていました。
許可なしに王に近づいた場合、死刑になる可能性がありました。
エステルは、恐れ、王に直訴することを躊躇します。

モルデカイはエステルに伝言しました。
「この時のためにこそ、あなたは王妃の位にまで達したのではないか」。

このモルデカイの激励によりエステルは決意を固めます。
彼女は命を賭けてユダヤ人救済を王に訴え出るのでした。

エステルの勇気ある行動によってユダヤ人は危機から救われます。
モルデカイの一言はとても大きな効果をもたらしたわけです。

恐怖に取りつかれ大胆な行動が取れない時が子供にはあります。
そんな時、愛を込めた親の一言が子供の決心を後押しすることもあるでしょう。
一つの言葉が子供の人生を変えることだってあるのです。

皆さんのお子さんは今、そっと肩を押してもらうのを待っているところかもしれません。
皆さんなら、励ましを必要としているお子さんに、どんな一言を投げかけますか?



No.110 モルデカイ(1):手塩にかけて育てた結果

2008-11-04 23:05:31 | エズラ、ネヘミヤ、エステル
愛されると人は生き生きとしてきます。
愛を感じずに育つ子供は、徐々にすさんでいきます。
愛情をたっぷりと受けている子供は幸せです。

一人の娘がモルデカイという男に育てられました。

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要塞の町スサに一人のユダヤ人がいた。
名をモルデカイといい、キシュ、シムイ、ヤイルと続くベニヤミン族の家系に属していた。
この人は、バビロン王ネブカドネツァルによって、
ユダ王エコンヤと共にエルサレムから連れて来られた捕囚民の中にいた。

モルデカイは、ハダサに両親がいないので、その後見人となっていた。
彼女がエステルで、モルデカイにはいとこに当たる。
娘は姿も顔立ちも美しかった。
両親を亡くしたので、モルデカイは彼女を自分の娘として引き取っていた。

さて、王の命令と定めが発布され、大勢の娘が要塞の町スサのヘガイのもとに集められた。
エステルも王宮に連れて来られ、後宮の監督ヘガイに託された。
彼はエステルに好意を抱き、目をかけた。
早速化粧品と食べ物を与え、王宮からえり抜きの女官七人を彼女にあてがい、
彼女を女官たちと共に後宮で特別扱いした。
エステルは、モルデカイに命じられていたので、自分が属する民族と親元を明かさなかった。
モルデカイはエステルの安否を気遣い、
どう扱われるのかを知ろうとして、毎日後宮の庭の前を行ったり来たりしていた。

  エステル記 2:5-11
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モルデカイという捕囚のユダヤ人にエステルという従妹がいました。
彼女は両親を失っていました。
モルデカイはエステルを引き取り、自分の娘として育てました。
エステルはたいそう美しい女性に成長しました。

この頃、不従順な妻を離縁したクセルクセス王は、新しい妃を探していました。
王は国中の美しい娘をお妃候補として都に集めるよう命令を下しました。
王宮に連れて来られたエステルは、たちまち担当官の目に留まり、特別な扱いを受けました。

美しさの要因は、ただ外見によるものばかりではありません。
内面の柔和さ清らかさも美しさに影響を与えます。
特に、王の前妻は、外見はずば抜けていたものの、性格はそうではなかったわけですから、
担当官は娘たちの内面もしっかりチェックしていたはずです。

後宮の監督に好意を抱かれ、目をかけられたのですから、
エステルは内面的にも美しい女性だったのでしょう。
モルデカイが愛情を持ってしっかりとエステルを育てたことがわかります。

エステルが王妃となる可能性が高まってきました。
モルデカイは気が気でなく、毎日、後宮の庭の前を行ったり来たりするのでした。
こんな所にもモルデカイのエステルをいかにかわいがっていたかが見て取れます。

エステルはこの後、なみいる強敵の中から一人選ばれ、めでたく王の妃となります。
王妃となったエステルは、同胞であるユダヤ人の危機を救い、育ての親モルデカイに出世の道を開きます。

みなしごであったエステルを見捨てず、憐れみと愛情を持って育てたモルデカイは、
後に大きな報いを受けることになったのです。

「憐れみ深い人々は、幸いである、その人たちは憐れみを受ける。」
                          (マタイによる福音書 5:7)

皆さんのお子さんはどのように育てられているでしょう?



No.109 クセルクセス:不従順な妻

2008-10-31 22:32:38 | エズラ、ネヘミヤ、エステル
「フショウふ髄」。
「夫唱婦随」と打とうとしたら、上記のように変換されました。
「負傷ふ髄」、「不詳ふ髄」・・・、何度変換キーを押しても出てきません。
「夫唱婦随」という言葉はもはや死語なのかもしれません。

実は、今からおよそ2500年前、既に「夫唱婦随」は脅威にさらされていました。


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七日目のことである。ぶどう酒で上機嫌になったクセルクセス王は、
そば近く仕える宦官メフマン、ビゼタ、ハルボナ、ビグタ、アバグタ、ゼタル、カルカスの七人に命じて、
冠を着けた王妃ワシュティを召し出そうとした。
その美しさを高官および列席する民に見せようというのである。
王妃は美しい人であった。
ところが、王妃ワシュティは宦官の伝えた王の命令を拒み、来ようとしなかった。

王は大いに機嫌を損ね、怒りに燃え、経験を積んだ賢人たちに事を諮った。
王の身辺の事柄はすべて、国の定めや裁きに通じている人々によって審議されることになっていた。
王は、王の側近で、王国の最高の地位にある、ペルシアとメディアの七人の大臣カルシェナ、シェタル、
アドマタ、タルシシュ、メレス、マルセナ、メムカンを呼び寄せた。
「王妃ワシュティは、わたしが宦官によって伝えた命令に従わなかった。
 この場合、国の定めによれば王妃をどのように扱うべきか。」

メムカンが王と大臣一同に向かって言った。
「王妃ワシュティのなさったことは、ただ王のみならず、
 国中のすべての高官、すべての民にとって都合の悪いことです。
 この王妃の事件が知れ渡りますと、女たちは皆、
 『王妃ワシュティは王に召されても、お出ましにならなかった』と申して、
 夫を軽蔑の目で見るようになります。
 今日この日にも、ペルシアとメディアの高官夫人たちは、この王妃の事件を聞いて、
 王にお仕えするすべての高官に向かってそう申すにちがいありません。
 何とも侮辱的で腹立たしいことです。
 もしもお心に適いますなら、
 『ワシュティがクセルクセス王の前に出ることを禁ずる。王妃の位は、より優れた他の女に与える』
 との命令を王御自身お下しになり、これをペルシアとメディアの国法の中に書き込ませ、
 確定事項となさってはいかがでしょうか。
 お出しになった勅令がこの大国の津々浦々に聞こえますと、
 女たちは皆、身分のいかんにかかわらず夫を敬うようになりましょう。」

王にも大臣たちにもこの発言は適切であると思われ、王はメムカンの言うとおりにした。
王は支配下のすべての州に勅書を送ったが、それは州ごとにその州の文字で、
また、民族ごとにその民族の言語で書かれていた。
すべての男子が自分の家の主人となり、自分の母国語で話せるようにとの計らいからであった。

  エステル記1:10-22
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ペルシアの王クセルクセスは、要塞の町の住民を皆、身分の上下を問わず招いて酒宴を催しました。
ワインを飲んで上機嫌の王は、家臣を遣わし、王妃ワシュティを宴席に呼び出そうとしました。
列席した民の前で、美しい妻を見せびらかし、自慢したかったのです。

ところが、妻のワシュティは夫である王の命令を拒み、宴席に来ようとしませんでした。

不従順な妻の態度に王は大いに機嫌を損ねました。
王は経験を積んだ賢人たちにこの件についての相談を持ちかけました。

賢人は以下のように王に語りました。

・このままでは国中のすべての女が夫を軽蔑の目で見るようになる。
・何とも侮辱的で腹立たしい。
・「ワシュティがクセルクセス王の前に出ることを禁ずる。王妃の位は、より優れた他の女に与える」
 という勅令をすべての州に知らせるべきだ。
・そうすれば、女たちは皆、身分のいかんにかかわらず夫を敬うようになる。

この瞬間、思わず心の中で拍手を送っているお父さんたちがいるかもしれません。

王は賢人のアドバイスを受け入れ、そのとおり勅令を出しました。
勅書は州ごとにその州の文字で、また、民族ごとにその民族の言語で書かれていました。
「すべての男子が自分の家の主人となる」ための計らいでした。

皆さんは賢人のアドバイスをどう思いますか?

彼らにとって、妻が夫を軽蔑の目で見るということはあってはならないことなのでした。


皆さんの奥さんは「夫を敬う」妻ですか?

敬われるために日頃どのような努力をしていますか?