あるベーシストの平穏な日常

ネタに困った男が暗中模索する綱渡り的な日記

人に姿を見せられぬ

2011年08月18日 00時51分21秒 | 日常の話

ワタクシ、あまり時事ネタを扱うのは好きではないのですが、
4~5日前にスポーツ新聞を読んでいて、どうにも気になる記事を発見してしまった為、
ちょっとだけ採り上げてみる事にしました。


その記事とは…





妖怪人間ベム、実写化決定!!







アラフォー世代に説明は不要でしょう。
幼き子供たちを恐怖のドン底に突き落としたかと思えば、
中高生からは〝これでもか!〟というくらいツッコミどころを探されてしまう、〝恐怖〟と〝珍妙さ〟が同居した、史上稀にみる異色アニメ。

ワタクシ、リアルタイムで観た世代ではないものの、何度となく再放送されていた事もあり、
その度にテレビに噛り付いて観て来ました。

幼少期には怖れを抱き、成長と共に矛盾点に気付き、終いには重箱の隅まで突き出す…
という、言うなれば妖怪人間ベムと共に育ったと言っても過言ではない。
それくらいワタクシ達の世代には浸透しているアニメなのです。

実際、ワタクシの仲間内では、斬新な切り口でツッコミを入れた者は、
周囲から羨望の眼差しを集めるという、妙な風潮もあったくらいなのです。



まあ、ハッキリ言ってどうでもいい事なのですが、妖怪人間ベムが実写化するという話を聞いて、
過去の記憶が鮮明に甦ってきたもので、ちょっとした思い出話をしてみる事にします。


遡る事5~6年ほど前…
近所の焼き鳥屋で飲んでいた際、唐突に…そう、正しく藪から棒に、友人のサモンがワタクシに問うて来たのです。

『ねえ、妖怪人間ベムを実写化するとしたら役者は誰を使う?』

彼が、何故にプロデューサー目線で話を持ち掛けて来たのか真意の程は量り兼ねますが、
ワタクシ、こういう妄想トークは大好物でありまして、2人でキャスティング会議に突入しました。







やはり、まずはベムから決めねばなるまい。
他のキャストとの兼ね合いも考え、主人公のベムを誰が演じるかが基準になってきます。


サモン
『やっぱ俺は高倉健でいきたいねぇ~』

ワタクシ
『ちょ、何ば言いようと!?高倉健よ?健さんがOKするハズないやん!!』

サモン
『いや、分からんよ?ゴルゴ13の実写版にも出とんしゃったやん、健さんは』

ワタクシ
『後悔しとんしゃあって!!仮に健さんがOKしても、事務所とファンが許さんって!!却下、却下!!』

高倉健がベム…見たいような、見たくないような…
いや、駄目だ駄目だ。見てはいけないモノを見てしまった気分になるに決まっている。
これ以上、触れられたくない過去を増やしてはならない。ゴルゴ13だけで充分ではないか。


まあ、制作費や諸々、やはり現実的には無理でしょう。

…とか言いながら、実はワタクシの頭に最初に浮かんだのはジャック・ニコルソンだったりするのですが、
色々と収集が付かなくなりそうな気がしたので黙っている事にしました。






…そんな感じで協議を重ねた結果、満場一致(2人ですが)で、ある大物俳優に白羽の矢を立てました。
ベムの台詞と合わせてご覧下さい。





   
松平 健



アニメ版の声優、小林清志氏(次元大介役の人ね)のイメージを損なわず、
尚且つ、強さと優しさを兼ね備えた雰囲気、適役ではないでしょうか?

時代劇で培った殺陣を駆使し、必ずや暴れん坊将軍を超える代表作になってくれると信じております。






さて、次は…





ベムを助け、ベロを厳しくも暖かく見守るという、さりげなく母性をも感じさせる難役。
ここは是非とも大人の女性をキャスティングしたいところ。


『う~ん…やっぱ吉永小百合やない?』

『ちょ、何ば言いようと!?小百合ストが黙ってないって!!』



…彼にはもう少し、制作費や諸事情を考慮して発言して欲しいモノです。

何かワタクシ、プロデューサー業が板に付いて来たような気がします。




…そんな感じで協議を重ねた結果、極妻の岩下志麻や、スチュワーデス物語の片平なぎさ等、
色々と候補も挙がったのですが、やはり最終的には満場一致(2人ですけど?)で決定しました。






かたせ 梨乃




2時間ドラマの〝名探偵キャサリン〟風ではなく、五社英雄作品の時のような、キレた演技に期待したいと思います。

あ、あとはお色気ですかね。
お色気は欠かせません。

事実、由美かおるの入浴シーンが無くなってからの水戸黄門、見る見る視聴率が落ち込み、
遂には43年の歴史に幕を閉じる事になってしまったのですから、お色気を軽んじる訳にはいきません。

いやぁ~、やっぱ大事ですよ、お色気は。
これでお父さん層の支持をも得られそうです。




さて、この会議をしていた当時、キャスト以外は全く話し合わなかったのですが、
やはり監督も大事なのでは?と、この記事を作成中にふと思い立ったので、ワタクシの独断で決めてみます。

妖怪人間ベムという、独特のダークな世界観を鑑みて、
前述の五社英雄監督や、故・深作欣二監督が有力な気がします。

しかし、それでいいのだろうか…?
安易過ぎやしないだろうか…?

ハリケーンミキサーを喰らってバラバラになったミート君の体のパーツを10日以内に集め、
ハイ、無事に生き返りましたよ~、とか言ってるゆでたまごの発想くらい安易ではないのか!?


時には冒険も必要でしょう。


そこでワタクシ、考えてみたのですが…



岩井俊二監督なんてどうでしょう?


あの淡くやわらかい映像を、妖怪人間ベムのダークな世界観の中で、どのように表現するのか…見モノです。

見モノですというか、全く想像できません。


完全にチグハグとなるのか…とてつもない化学反応を起こすのか…

キン肉マンの素顔と同じくらい見てみたいです。



いやぁ、なかなかイイ感じになってきました。

おぼろげながらですが、カンヌが見えて来た気がします。






さて、最後は…





物語の核といっていい役どころ。
コイツが持ってくる厄介事を、ベムとベラが尻拭いするという、極端に言えば、ただそれだけなのが妖怪人間ベムという物語。



ベロ役…

実はこれが一番難儀しました。

というのも、ワタクシもサモンもあまり芸能界には明るくなく、まして子役となると情報はほぼ皆無。
マコーレー・カルキン君か、エマニエル坊やくらいしか思い浮かばない。


『劇団ひまわりから引っ張って来るかいな…?』

『いや、広く一般から公募してオーディションとかした方が…』


この頃、既に2人共だいぶ飽きてしまっており、正直言ってどうでもよくなってきていた為、
最終的にはテキトーに決めてしまいました。







もう、えなり君でいいや…








もう、カンヌは見えなくなりました…





モノ凄くネタっぽい話ですが、残念ながらほぼ実話です…



5~6年前、こんな会議を1時間以上も続けていたワタクシ達、当時すでに余裕で30歳を超えていました。

更に残念な事に、こんなバカバカしい記事を作成するにあたり、ワタクシは8時間も費やしました…



ああ……






早く(まともな)人間になりたい…









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