のち 「この自由な世界で」
貧しい人々への就職斡旋業の女性の話である。
イギリスでは、外国人の就労者が言葉の壁を乗り越えて
出稼ぎに来ている例も多い。そして、就職斡旋業を
法の目を掻い潜って立ち上げる場合も簡単に出来そうだ。
主人公の女性は、前の会社でも、外国人の就職を世話して
いたが、上司のセクハラにあって仕事を首になる。
女友だちと二人で、仕事を始めることになる。
毎朝、職を求めてやってくる外国人たちに、仕事を割り振り、
車に乗せ、仕事場に送り込む。
早く言えば、日雇い斡旋業だ。
日本で言えば、いま話題の派遣業に当たるのかも。
バイクで廻って仕事を見つけ、人を集め、自分の利益を
天引きしつつ、やっていくのだから簡単ではない。
時には、雇い主からの不渡り小切手で、給料が払えず
荒くれ男の襲撃にあったり、不法入国者に同情したり。
日本でも今、生活保護費を狙う貧困ビジネスが話題になっているが、
これも一種の貧困ビジネスの話では?
江津湖を歩く
珍しく、水辺の散歩道を歩くこと三時間。
水辺には、アオサギがのんびり水面の観察。
声を掛けたら、分かったのかポーズをとってくれた。
木陰には盛りを過ぎたアジサイがいっぱい。
動物園では、最近生まれたシマウマの親子に出会えた。
広木にある公園でおしゃべり三昧。
帰りは、電車で。楽しい遠足だった。
そこで発見、動物園のビーフカレーは美味しくて安い。
「劔岳 点の記」
何年ぶりかな、北アルプスの雄姿を心ゆくまで堪能できた。
いつ見ても山々の岩肌は裏切らない。
なんてことで、映画を見に行ったのか、
それとも山に会いに行ったのか?
しかし、東京の山の会に入っていた時は、
新田次郎の山岳小説に凝っていたので、
もちろんこの小説も読破。
長野の山に、土日を利用して出かけたものだ。
前日、ピーコックで食料を仕入れて、
荷物を仲間と等分してリュックに詰め、
新宿発の夜行に乗り込んだ日々が懐かしい。
映画は、測量士「柴崎」と強力「長次郎」の苦労話。
日本山岳会の連中の登頂競争にも巻き込まれず、
坦々と測量をこなす測量隊の真面目さが、心に残る。
初登頂と思って登った山の上に修行僧の錫杖が残されていた。
遠い昔に修業した僧の持ち物か。
私はこの山には登る機会がなかったが、
勤めている頃なら、すぐに出かけたくなったに違いない。
この映画を現地主義で撮った監督に頭が下がる。
また、挑戦したキャストやスタッフ達にも
尊敬の念を覚えた映画だった。
以前、奥穂岳に挑戦し、雨のため果たせず
嵐の斜面を奥穂の小屋から飛ばされないように
命からがら下りた経験があるからこそ
その怖さが解るのかも知れない。
阿川さんと久米さんのおしゃべりバトル
このところ、「クメピポ」にはまっている。
水曜の夜は、久米さんとゲストとのおしゃべりが楽しい。
昨日のゲストは阿川佐和子さん、作家阿川弘之の娘。
久米さんの質問に対してのおしゃべりバトル。
あの饒舌な久米さんのしゃべる隙がない程に、
彼女のおしゃべりは弾む。
さすが阿川弘之さんの娘だけあって 日本語にもシビアだ。
いつ見てもすっきりした話が聞ける。
「たけしのテレビタックル」も定番だが、また当分
この「クメピポ」にはまりそうだ。・・・・と書いた「定番」も
簡単には使えないことばだと、彼女はお父さんに教わったそうだ。
この番組の最後に,久米さんは、「週刊文春」の対談に
出ることを彼女に約束させられた。 阿川さんの押しは大したものだ。
雨雨降れ降れ
毎年、植木市が始まると「ベルガモット」目当てに
植木市に行く。 今春も農業公園の市に出かけた。
今年は遅すぎて、ピンクのベルガモットしか見つけ出せなかった。
しかし、今年も出会って幸せな気分になった。
なぜ好きなのか? 葉がアールグレイの香りがするからだ。
紅茶好きにはたまらない。 来春は種苗園から苗を買うことにした。
雨の玉名の花菖蒲
選りにもよって、「雨」。しかも半端ではない雨をおして
花菖蒲を見に行った。
高瀬川に着く頃は雨も小降り。
団体さんも一組だけ。 ゆっくりと川面を歩き、花を楽しんだ。
雨の日も悪くはない。
昼は花菖蒲御膳に舌鼓、久しぶりにゆっくりと喋れた。
ところが、帰りのバスでは猛雨。
また、バスの中でおしゃべりの花が咲く。
女性族の生気は、 しゃべることで更に更に
活気づくのかもしれない。
天草空港で
天草も熊本や福岡から近くなったものだ。
青い海と南国的な羊歯の茂る島。
人々は優しくて、食べものも美味しい。
以前は「独特のアクセントあることば」で苦労したが、
もう訛りある方言を聞くことも少なくなった。
空港は旧本渡から20分程のところにある。
高台に広い空間、突然空港ビルが現れる。
利用者はあるのか心配したが、
待合室はほぼ満席。
二階に上がって飛行機の発着を見る。
一日3往復の福岡便と1往復の熊本便の時刻が
貼りだしてあった。
ふとふとニュージーランド、ミルフォードに行った時の
小さな空港を思い出した。
「いるか」の描いてある機体を見ながら、また旅に出たくなった。