しあわせの歌
ウクライナ
しずかな耳に 眠れない時計が声をかけてくる
あと少しで 窓は明るさを取り戻すよと
わたしは祈る もつれそうな舌でも
せなかに 神の掌(て)のその温もりを感じながら
しあわせは、―幸せは子どもの安らかな寝顔
あしたの成長 きょうの笑顔
わたしは祈る
せんそうが終わり 子どもらの声が早く町にもどってくることを
しずかな夜明けだ 遠くで雨戸をあける音がする、ここ日本
あなたの町 警報が朝を引き裂くという町、ウクライナ
わたしは祈る
せかいじゅうの雨戸が朝の光に向かって開かれる その日を信じて
しんじて祈る
あの事この事の願いでなく ただ一つのこと、平和を
わたしたちの今日に幸あれ 世界の苦しむひとに救いあれ、と
せいしょの一句 その一句を胸に刻んで―苦しみにあった地にも、闇がなくなる*
*旧約聖書「イザヤ書」九章一節
●ご訪問ありがとうございます。
日本に住むウクライナ人が、このような状況だからこそポジティブに考える、希望をもって考える、というようなことを言っていました。
もし言葉に力があるとすれば、このような状況だからこそ希望を描くことだと、その人から教えられた気がします。あきらめずに、しんぼうづよく。