祈りを、うたにこめて

祈りうた(野菜の声  みつば)

野菜の声  みつば

 

お吸い物に入れようと

みつばを買ってきた

ひと袋三束入り

ひとたば使ったらもう十分だった

さて 残りの二束をどうやって食べるか

 

袋にレシピが書かれてある

―薬味に とある

そう、そのために買ったんだもの

―天ぷらに とある

ああ、おいしかも

―酒のつまみに、または、おしんこ代わりに とある

へえ、塩もみして生で食べるんだ

―のりまきに とある

ほう、どんなもんだろう、のりまきって さっぱり味かな

 

最後に

―さっとゆでて、すりごま・醤油・みりん・砂糖を加えて とある

ははあ、ほかの葉物と同じ胡麻和えか

なるほどと感心したら

ー胡麻よごしに と来た

え、胡麻よごし?

胡麻和えのほうがうまそうなのに と独りぶつぶつ

 

その胡麻よごし

食べてみたら ちょっと

土手の草のにおいがした

 

 

●ご訪問ありがとうございます。

 「胡麻よごし」という言葉、恥ずかしながら初めてです。料理用語では、胡麻でよごしたように見えるからと説明があります。「胡麻和え」と同じともあります。へえ、味そのものだけでなく、イメージも味わう料理の世界に「よごす」という思いが入ってくるのかと、なんだか妙な気になりました。
 妻は、「そうよ、前から知っていたわ」と澄まし顔。
(ちなみに、「よごす」には「和える」という意味もありました)

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