
ひそみ虫護摩壇のなき霊庇閣
秋の蚊やナンパ師いまも五六人
汗臭う病後の羊男かな
鯊釣や女にもある武勇伝 (夏井いつき選 人)
病みてより確かなものに月夜茸
地蔵盆人魚のやうな母の世話
ためらひの手足もつれて踊りの輪
自信なぞなくて張る胸みづすまし
地蟲鳴く怨歌の少女と呼ばれ逝く
まだ若き姿態重量級の処暑
風の死す陸(おか)を見つめるマーメイド
柵のカラカラ鳴りぬ桐一葉 (夏井いつき選 人)
桐一葉ここも限界集落か (夏井いつき選 並)
妻の居ぬ寝間は暗黒旱星
青空へ呼ばれこぼるる蝉こぼる
風死して首なき地蔵笑ひけり
落蝉のみな上を向く空青し
はるかより魂ふるえだす天の川
死ぬときは優しい人に白日傘
霊山の四方(よも)に立つ声木葉木菟(このはずく)
身の軽きものも棲まはせ夏御堂
オクラが好きだったんですか現場主任 (夏井いつき選 地)
花のよにオクラ散らして野点飯
終戦日たれか来てゐる無言館
焼け跡のタイヤにまがふ盆の犬
人に隠れては泣くただならぬ生身魂
オキナワや貰つてばかりゐる苦瓜
考(ちち)のぶん妣のぶんとて南瓜煮る
咎ありてけふ未曾有の大残暑
うすれゆく記憶の底や晩夏光
漁に出ぬ日も朝凪の海を見に (夏井いつき選 人)
朝凪や夏井いつきが採らない句
掬はれて余命幾許もなき金魚 (夏井いつき選 並)
金魚下げ迷子となりし我いまも
生ビール飲まれタメ口十コ下
けふよりは残暑といふもすさまじき
百代を居並ぶ地蔵夏の果
夏休み一人に一つの武勇伝
昼は蝉夜は蟲鳴く原爆忌
蝉鳴けり天下無敵の七歳児
扇風機の風叱咤激励の「強」
滴りやうまく抜けないコルク栓
どろどろの蓮田に欲なき花あまた
蓮の声たまには聞けよお坊さん
白蓮の開かむとして昇り来る
「写真俳句」に関して、もとより写真のことは何もわからず、今まではただテキトーなことをしていたわけだが、やはり私には向いていないと感じ、新聞の投稿に関してはもう遠慮しようと思っている。また、俳句の仮名遣いも今後は歴史的仮名遣いから現代仮名遣いにチェンジしてみよう、などなど。自分なりにいろいろと決意している、そんな今月は節目となる9月でございます :;:;:;;:;;:;:;:;;(´▽`;A):;:;:;;:;;:;:;:;;
ふ~む 45句とガンバリですねぇ
> 考(ちち)のぶん妣のぶんとて南瓜煮る
佳句 秀作がたくさん(凄い!なぁ)
昨夕からカボチャを煮て食べています、サラダにするのは別個にゆでてスライス、蒸した鳥ムネ肉と胡麻ドレッシングで。
なぜかしら、眠くて仕方が無い今日この頃です (^^ゞ
ものすごく大変なことのように思えます。
どうなんでしょうね、毎日10句20句作る人もいますから、3、4句なら普通かな?(汗)
ディックさんの速読の方が驚異的に思われます(笑)