純恋（SUMIRE）

1年前の本日。ギャル系ファッション誌「小悪魔ageha」などで活躍していたモデルの純恋（SUMIRE）さんが、脳出血のため亡くなったことが明らかになった。まだ21歳という若さでの突然の悲報に、公式ブログには「有り得ない…」「信じたくない」など、ファンの悲しみの声が殺到している。

公式サイトの発表によると、純恋さんが亡くなったのは2009年6月11日のこと。10日夜に連絡が取れないことを心配した事務所の担当者が自宅マンションを訪れたところ、室内で脳出血のため亡くなっていたという。

公式ブログ「純恋童話」　には2009年5月頃から、たびたび体調不良を訴えるメッセージが残されている。5月8日には「頭痛がして…今日一日中頭痛がひどぃ」「頭いちゃぃ」、9日には「今日もちょっとダケ頭が痛いので、大人しく寝て治したいと思います」、11日には「頭痛が治らないから病院に行って治してる」「きっと薬飲めば治るでしょう」。

そして最後の更新となった6月2日のエントリーでは、「前のブログから、ちょぃちょぃ頭痛いとか具合悪いのを言ってたけど、ちょっと身体の調子が悪くて地元にひっそり帰ったりしてました」と、頭痛が悪化していることを明かしていた。

純恋さんは1987年生まれの21歳で、今年3月に仙台から上京し、モデルとしての活動を本格化させたばかり。6月10日に発売されたGacktのニューシングル「小悪魔ヘヴン」では、荒木さやか、早川沙世ら人気age嬢とともにジャケット撮影に参加していた。

純恋　Wikipedia　より

岩手県胆沢郡胆沢町（現・奥州市胆沢区）出身。産婦人科勤務の看護士の母と兄の3人家族。シングルマザーである母親が夜勤が多かった為、幼いときから母の職場に一緒に行く事が多かった。そこで多くの出産を目の当たりにし、5歳の時に初めて障害児の誕生を見たことがきっかけで、ボランティアに興味を持つようになる。中学に上がると、福祉施設でボランティを開始。高校在学時にデザイナーを志す。その資金集めのために20歳の時、仙台のキャバクラで働き始めた。源氏名の「純恋」は日本のヒップホップグループ湘南乃風のシングル『純恋歌』からとったものである。母親は、「やるならNO.1になりなさい」と応援したという。

キャバクラでは、その献身的な接客態度から、すぐに店のNo.1となる。そこでモデルとしてスカウトされ、その活動はデザイナーとしてデビューする為の近道と考えていたが、すぐに人気を獲得した。同雑誌編集長の中條寿子は純恋の魅力について「謙虚で控えめ。前に積極的にでていくタイプではないが、それが逆に心配になって応援したくなった」と、コメントしている。

2009年（平成21年）3月、仙台市から上京し、モデルとしての活動を本格化させる。それまではキャバクラでの勤務も続けていたが、過労により両立が困難になり、キャバクラを退職。

2009年4月、日本児童家庭文化協会で脳性麻痺の子供たちとの交流などのボランティアを開始。5月中旬に体調が悪化するものの、同協会での活動は続行した。難病や障害のある子供のために無償で行われる「イルカセラピー」の存在を知るが、その開催のためには数百万円の資金が必要だった。そのために自らデザインしたネックレスの収益を同協会に寄付することを考案し、体調を崩しながらもデザインに取り組み続けた。

6月10日、初めて『小悪魔ageha』の撮影を無断で欠席する。連絡が取れなくなったことを心配した事務所の担当者がマンションを訪れたところ、室内で死亡しているのが発見された。死因は脳出血。死亡前の6月2日付の自身のブログでは体調不良のため地元に療養に戻っていたことを明かしたが、回復したとの旨を伝えていた。ブログには2万を超えるコメントが書かれており、早すぎる死が惜しまれている。デザインを手がけていたネックレスは亡くなる4日前に完成しており、同年8月に発売された。その収益のすべては「イルカセラピー」に寄付されている。

当時を知るセラピー関係者は、「彼女は、家族のように障害者に寄り添い、そっと話しかけるような、でしゃばること無い佇まいだった、立派だった」と語った。

純恋のボランティア4 イルカふれあい体験～純恋さんからの贈り物～
純恋の活動に感銘を受けた人々が、自分の意思で動き出した。　H=and Project（エイチアンド プロジェクト）