うちで取っている新聞が主催するからだろう、7月はじめにこの作品展が紹介されていた。気づいたのは相方で、「こんな人知ってるか?」もちろん、私たち世代で、少女時代に漫画読んでた人なら知らないはずはない。漫画家生活60周年、という記念の展示なので、かなり大規模なもので、この会場で漫画の原画展は初の試みとのこと。
7/15から始まっていたのに、なかなかタイミングが合わず、ようやく行くことができたのは、もう会期末まで10日ほどのこの日。
久しぶりに乗った六甲ライナー、でもこの駅、アイランド北口で降りたのは初めてだ。いつも行くのはアイランドセンターの神戸ファッション美術館だもんな。
空はまだ夏のよう。
大きく宣伝
平日だし、開場直後だし大丈夫かと思っていたら、案外たくさん観覧者がいた。中の展示品は、1点を除きすべて撮影禁止。これだけ撮ってもよかったのだが、うまく撮れないよ。
さすが画業60年、ものすごい量の原画と、他の美術館に収蔵されていた、昔の少女雑誌の数々。生原稿もたっぷりあった。
漫画家として60年、っていったい何歳なんやろ、と思ったが、デビューは中学3年の時だったらしい。デビュー作の生原稿もあったが、ほんとに中学生?と思うみごとな作品だった。絵柄は同郷の先輩で、彼女が尊敬する水野英子のタッチに似ていた。(憧れの漫画家は、水野英子、望月三起也、松本あきらだそうだ。)
時系列に沿って展示される作品を見ていくのだが、本当にたくさんある。そして、フリーになった1973年ごろから徐々に画風が変わってきている。どんどん顔が長くなって、顔は少女漫画独特のキラキラ系。この辺りから私は読まなくなっている。(イブの息子たちあたりまでは読んでたけど。)
カラー原稿が本当にすごい。カラーインクではなく、透明水彩で塗っている、というコメントもあった。(のちインクになったはず)背景もみごとで、中世の宗教画とか古代遺跡とか、戦車、とか。のち彼女がハマっていった中世ヨーロッパの世界を題材にした漫画が次々発表されていく。
あれは何という楽器だろう?リュートみたいなの。弦の数が11本、10本は複弦で、1本だけ単弦。きっちり描いてある。そんなところに引っかかるか、って普通の人が聞いたら思うかな。
後半の作品は、名前は知ってるけど読んだことがないものばかり。ちょっと惜しいことしたな。図書館へ行って探してこよう。
小磯良平の記念館なのに、小磯作品はちょっとスルーしてしまった。今度はちゃんと見に来ることにしようっと。