近所の床屋に髪を切りに行きました。阿佐ヶ谷に引っ越して以来、ここ数年はこの床屋に通い、ずっと同じ理容師さんに担当してもらってます。髪型には全くこだわりがありません。というか3ヶ月に一回行くだけなんですけど、それでも刃物を首筋に寄せられるので信頼できる人じゃないと怖いんです。
で、その理容師の彼は俺と同い年。無口で黙々と仕事を進めるタイプですが、センスがぶっ飛んでます。一度「男気あふれる感じで(笑)」という注文を出したところ、2時間後には立派な哀川翔にされていました。彼の後輩に当たる店員が、笑いをこらえながら「ほんとにこのままでいいんですか?」的な視線を送ってきましたが、彼はマジですし、俺もマジな人は好きですから、全く問題ありません。さすがにガチガチに固められた頭は帰宅してからシャワーで洗い流しましたけど・・・。ごめんね○○君。
今日は「夏らしく全体的に短めで」という、柔らかめの指定をしたのでカッコよく仕上がりました。(腕は間違いないんですよ。カミソリの扱いもやたらと上手いし。ただ仕事に対する妥協を知らない姿勢が少し怖いだけ)
で、そのとき店内に延々と流れていたのは尾崎豊でした。ああ、これは彼のチョイスだよな
ー、まあ、気持ちよく仕事に励んで欲しいし、それとなく触れてみるか、みたいな感じで、「15の夜」が始まった時に話を振ってみました。
「あ、これ、今流れてるの尾崎でしょ」
「そうです。俺、好きなんで」
「そうなんだ。『15の夜』はいいよねー。歌も上手いし」
「ええ」
「○○君は何が好きなの?」
「俺は『―――』ですね」
「へ?」
「いや、一つ前にかかってた曲です」
「あー。(やべー、『卒業』と『15の夜』しか知らねー。というか区別できねー)」
「聞いてると昔のこと思い出すんですよ」
と言って、彼が回想モードに入った瞬間にこの話題終了!どう転んでもイリーガルな話になりそうだからね☆
でも、そうか、同い年だけど尾崎か。いや、むしろ、このご時勢に美容師じゃなくて理容師だもんな。(美容師の卵と合コンしまくりでしょ、とか聞いたら、前に職業を差別されるようなことを言われてから、仲良くできないんだそうです。そりゃ確かにムカつくわな)彼は彼で、色々とあった上での尾崎。同い年なのにミスチルでもイエモンでもなく尾崎。うーん、これは突き詰めるとオモシロい話になりそうです。
まあ、今日はいいか。今度、髪を切るときの楽しみが増えたしね。
たまーにですが、神様が降りてきます。飲み屋というのは本当に不思議な場所です。
俺が個人的に飲みに行くのは新宿か地元・阿佐ヶ谷くらいのものですが、それでもそう思います。
そして、いいお店は何度足を運んでも飽きません。同じマスターに同じ客、同じカウンターで同じお酒を飲んでいても、昨日と同じ会話にはならない。そこが飲み屋の面白いところです。だってほら、昨日と全く同じ一日を過ごす人なんていないわけですから、昨日と同じ理由で飲み屋に立ち寄る人もいないのです。
飲み屋の知り合いという、そのヒリヒリするような関係は俺を刺激します。初めてのお店にひとりで入って、まず何を注文するべきか。隣のお客さんにどう話しかければ嫌われないか。無口なマスターと仲良くするにはどうしたらいいか。もう、ドキドキの連続ですね。
そんでね、阿佐ヶ谷の飲み屋のイメージに合う、気の利いたロックを探してたんですが、どうやら阿佐ヶ谷はジャズの街らしいんです。べつに知らねーけど。俺にとって阿佐ヶ谷といえば、このお店ですから。
店名でお分かりの通り、ビートルズ聞きながら飲んでます。ちなみに同じ名前のバーは渋谷と中野にもございますね。女性にも優しそうな店名。(やはり同じビートルズの曲でも、店の名前が「へルタースケルター」だと入りにくいし、「イエスタデイ」だとスナックみたいだし、「ノルウェイの森」に至ってはキノコのパスタとか置いてる喫茶店ぽい)
その阿佐ヶ谷のお店では壁にスクリーンを張ってミュージックビデオを流してるんです。そんで、ちょうど流れていたビートルズのドキュメンタリーを見ながら常連のKさんがポツリと呟いた言葉。
「なんで俺は、二十歳かそこらの兄ちゃんの歌で泣けてきちゃうんだろうな」
俺が個人的に飲みに行くのは新宿か地元・阿佐ヶ谷くらいのものですが、それでもそう思います。
そして、いいお店は何度足を運んでも飽きません。同じマスターに同じ客、同じカウンターで同じお酒を飲んでいても、昨日と同じ会話にはならない。そこが飲み屋の面白いところです。だってほら、昨日と全く同じ一日を過ごす人なんていないわけですから、昨日と同じ理由で飲み屋に立ち寄る人もいないのです。
飲み屋の知り合いという、そのヒリヒリするような関係は俺を刺激します。初めてのお店にひとりで入って、まず何を注文するべきか。隣のお客さんにどう話しかければ嫌われないか。無口なマスターと仲良くするにはどうしたらいいか。もう、ドキドキの連続ですね。
そんでね、阿佐ヶ谷の飲み屋のイメージに合う、気の利いたロックを探してたんですが、どうやら阿佐ヶ谷はジャズの街らしいんです。べつに知らねーけど。俺にとって阿佐ヶ谷といえば、このお店ですから。
店名でお分かりの通り、ビートルズ聞きながら飲んでます。ちなみに同じ名前のバーは渋谷と中野にもございますね。女性にも優しそうな店名。(やはり同じビートルズの曲でも、店の名前が「へルタースケルター」だと入りにくいし、「イエスタデイ」だとスナックみたいだし、「ノルウェイの森」に至ってはキノコのパスタとか置いてる喫茶店ぽい)
その阿佐ヶ谷のお店では壁にスクリーンを張ってミュージックビデオを流してるんです。そんで、ちょうど流れていたビートルズのドキュメンタリーを見ながら常連のKさんがポツリと呟いた言葉。
「なんで俺は、二十歳かそこらの兄ちゃんの歌で泣けてきちゃうんだろうな」
まだピート・ベストが叩いてた頃の映像を見ながらそんな話をしていたので、確かにメンバーは「二十歳かそこら」なんですけど、少なくともビートルズに対する言葉じゃないです。でも、俺はその言葉に感じ入ってしまいました。
ちなみに、後日Kさんに、その言葉の真意を尋ねると全く覚えていませんでした。そういうとこも含めて好きですね、飲み屋は。(9月13日追記:ブログを読んでくれているKさんと話す機会があったのですが、このとき覚えていなかったというのは間違いで、自分の発言自体は覚えているけれど、なぜその発言に俺が感じ入っているのかが理解が出来なかったのだそうです。謹んで訂正させた頂きます。でも、いい言葉だと思います)