午前3時のハーヴェスト。
と、書くと、それとなくイカしたタイトルのようですが、当然、文字通りの意味しかないわけです。仕事帰りの気だるい足取りで辿り着いたハーヴェストのカウンターには、口髭カメラマンのオサナイさんがひとり。これ見よがしにあくびを連発するマスターのタカシさんから「とっとと帰れよ」オーラをビシビシと感じながら、小声でエロトークです。
「こないだ山手線でね」と、口火を切ったのはオサナイさん。
「ランドセル背負った、制服着た小学生の男の子がさ。 二人でコソコソ週刊誌を読んでたのよ。 それも、実話系のヤツ」
「あー、ちょっと刺激が強そう」
「まぁ、でも、健全でいいことじゃない? 体格からして5、6年生くらいだったし。 そういうの見たくなる時期でしょ。 で、袋とじとか必死で破いて、大事なところまでビリっていっちゃって」
「そりゃ、お約束ですけど、ショックでしょうね」
「そうそう、そんでさ。 ショック受けてんだか分からないけど、片方の子が言うわけ。 “こういうのだけ集めて本を作ればいいのにね”って」
「袋とじだけの本ですか。 でも、俺も作りましたよ。 みうらじゅんじゃないけど、エロスクラップみたいなの。 袋とじスクラップってのは新しいかも」
「いや、俺も最初はそう思ったんだけど。 でも、どうも、そういう感じじゃないのよ。 純粋にエロだけの本が欲しいみたいな・・・」
「と、言うと?」
「あの子達、エロ本の存在を知らないんじゃないかな」
「えっ?」
そちら方面でも仕事をしているオサナイさんによれば、現在のエロ本は、付属DVDのオマケという本末転倒な状態だそうで、業界全体は完全に右肩下がり。この件も拍車を掛けたようです。ただでさえ嵩張る上に、購入時には覚悟を要し、捨て場所にも困るこの媒体は、完全に時代遅れになっているようなのです。
「自分のパソコンにエロ画像を放り込んどく分には親にバレるリスクも少ないしさ。 コンビニから撤廃されたら終わりじゃないかな」
うわー、なんだそれ。
エロマンガ島に、心ときめかなくなる小学生も出てくるのかしら。なんと言いますか、裸の美女で溢れた島よりも、エロ本が山ほど落ちてる島に行きたかった頃を思い出しました。
本日のBGM: 「ドーテー島」 オナニーマシーン