紀州七代大彦の木の家づくり日記

「ここちよく美しい暮らしのために」
和歌山大阪にて「一軒一軒ていねいに150年」家づくりに取り組み続けています

床を張る

2017年01月06日 | 家づくり用語

皆様新年おめでとうございます。もう6日ですから少し遅いですが、本年も何卒よろしくお願い申し上げます。(初めの画像は弊社のお正月のお飾り。僕は父に。父は祖父に。祖父は曽祖父…に教えてもらっているやり方です)

本日より弊社も本年の仕事初め。現場も元気よく動き出しております。

写真は昨年になるけれど、和歌山市加納のO様家ではほとんど床が張られました。床板は弊社が材木屋さんより直接納入している吉野桧。質的にも値段的にもなかなかの優れ物だと思います。

これは2階。

張ったあとから、すぐに傷防止のベニヤやダンボールを張っていきますから(=養生)、このような状態に。

ただ、これから壁に埋まる部分などは、張ったフローリングの姿が見えますね。どんな構造になっているのか分かるでしょ。

1階は、

こんな感じ。

桧の床板の下に見えているのは断熱材です。 

こういう床板を張る時、綺麗に見せるために全体的にどのように割っていくのか、どのような表情の木をどう張っていくのか?も難しいけれど、やっぱり端っこの処理というのが難しいところ。

壁に埋まってしまう部分は先程のように大体でも良いけれど、見えてくる端部は「あら」が全てそこに現れるからスゴク大切です。

これ、床だけじゃなく全ての部分にいえることで、「端っこがメチャメチャ大切!」は建築共通。上手い職人さんは、端部の処理が上手いんですね。

床の端っこといえば、

こういう玄関土間と玄関床の切り替わる所などがありますね。

これを「上がり框(かまち)」などと呼びますが、もちろん大工さん職人さんの上手さが問われるだけじゃなく、設計デザインの力量も問われます。

こういう所が野暮ったければ、どこまで他で頑張っても綺麗には見えないように思います。

「神は細部に宿る」とはよく言ったもんだと思いますね〜。 

ただ、どこまで拘るのか?というのはコストに反映してくるわけですから、この辺のバランス感覚もとても大事。

その辺全てを一言でまとめてしまうと「センス」って事になるわけで、ただ、これは教科書を見てとか、一朝一夕にはいかない部分だから、それを磨くために、皆日々色々と努力を重ねるわけなんですね〜。(そう考えると、センスって言葉は恐い言葉ですね〜)

というわけで、本年も始まりました。

今年も『自然を感じ、手仕事の温もりを感じ、いつまでも愛着を持ってお住いいただける木の家』を、大工職人さん、設計監督、皆で一軒一軒ていねいに造ってまいります。精進をしてまいります。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

和歌山・大阪「心地よい木の家づくり」 大彦(株)

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