紀州七代大彦の木の家づくり日記

「ここちよく美しい暮らしのために」
和歌山大阪にて「一軒一軒ていねいに150年」家づくりに取り組み続けています

2階床兼1階天井

2016年04月13日 | 家づくり用語

今日は久しぶりに家づくり現場から。

和歌山市園部のY様家。

外観は、窓と窓の間の吉野杉板なども張られ、随分格好がついてまいりました。

今はもう少し進んでいて、

外壁左官下地の金網(ラスと言います)も張られています。この上に左官の1回、2回、3回と塗ってまいります。

内部はと言いますと、

このような2階の床板を張っています。

これは厚みが40㍉もある吉野杉無垢の贅沢なフローリング。

普通の無垢板は15㍉厚なんですが、これは床板の下地がどの位のスパンで入っているか?によります。15㍉なら30㌢位のスパンだけど、この40㍉なら90㌢位とばせるわけ。

ということは、1階の梁などの上にそのまま張れるのが長所なんですね。

こんな風に1階の梁は普通90㌢位のスパンでとんでいます。この間に下地なしで張れるのが先ほどの40㍉の床板になるわけですね。

そしてこの場合、このまま1階の天井を兼ねます。

昔の町屋や民家にもよく見られたやり方ですが、1階の天井を造る手間がかかりませんので、コストダウンの一つの方法。

さらに、この板は40㍉厚さでフローリングとして成立する(狂いや反りがあれば使えませんから、ほとんど節のないようなものとなります)位、質が良いものですから、材料としてもとても贅沢なもの。

(仕上がってしまえば見えませんが工事中ならこんな小口も見えます。厚みがよく分かります。)

材料の質を下げたりなどではなく、なかなか上手い&良いコストダウンのやり方ですね。

仕上がった姿はこんな感じ。

もちろん、階下への音は結構ひびきますし、このように厚い無垢材ですから最小限ですが反りなどの問題から、床鳴りの覚悟も必要です。

また梁を見せた天井が好みに合わない方もいらっしゃいますから、あくまでも一つの手法と思ってもらえればと思います。

さて、今日はこの辺で。次回は何の話題にしましょかね?

 

和歌山・大阪「心地よい木の家づくり」 大彦(株)

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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こんばんは (タッキー)
2016-04-15 19:40:50
踏み天なんて呼ばれたりしますよね~
我が女房殿の実家(昭和初期に建てられた古い家です)も一部踏み天だったりします。

それにしても無節(それとも上小位ですか)で40mmって素晴らしいですね!

床鳴りだとか足音だとかってデメリットを差し引いても、いやぁ~いい感じです!!


自分もこないだ30mm仕上がりになるようにって杉材を製材して加工をお願いして来たところです。

次の話題!楽しみにしてますよ~笑
Unknown (hiro)
2016-04-18 17:15:06
タッキーさんいつもありがとうございます!節ありでもええで。って言っても結局節無しになっちゃうみたいです〜

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