紀州七代大彦の木の家づくり日記

「ここちよく美しい暮らしのために」
和歌山大阪にて「一軒一軒ていねいに150年」家づくりに取り組み続けています

価値観・好み

2016年10月25日 | 家を建てる方に知って欲しい事。設計

随分と寒くなりだしましたね。風邪ひきさんもアチラコチラで見かけます。くれぐれも体調管理にはお気をつけくださいね。

さて、昨日の現場で、

お客様と一緒に、玄関のある部分に使う木を、上のどちらにするか?考えていたのだけれど、、

ちなみに左はタモ、右はモアビという樹種。

色も雰囲気も違う木で、無難なのはタモ、ぐっとその部分だけ目出せるならモアビという所でしょうか。どちらを選ぶかはどこに使うかや、室内に他はどんな樹種が使われているか?の総合的な判断がいるので、また違う話とするけれど、

要はこういうものを選ぶのを楽しんでくださるかどうか?ということ。

タモの木目、モアビのその色、どちらも天然の木ですから、「木って面白いな〜」と思うわけですが、こういうことに興味がない人にとっては、どうでも良い話。何とか色の差には興味をもってもらえるかもしれないけれど。

 

最近先行で作っている無垢の手すり。(これも「タモ」ですね)

木目も美しく、削り出して造った8角形の形、質感、もった時の手触り、なかなか秀逸だとは思いますが、これも興味がない「樹脂でも構わない。木目シートばりの一般的なもので十分」という方には、普通の既製品より2万も高いといえば(階段手すり全てでですが)、検討の余地もないでしょう。手に優しい、長持ちするという性能面での話をしていけば、また違うかもしれないけれど。。

今、弊社の造っている「工房(倉庫から変えました!こっちの方が格好よいでしょ)」の外壁に張っているガルバZIGなんて、三角波だから太陽が当たれば綺麗だなと思うけれど、普通のものより割高になるとなれば、先の方には話にならないはず。

今、倉庫に入ってきて「墨付け」真っ最中の、和歌山市直川のT様家の構造材(吉野杉の梁)も、木目が綺麗でいいね〜と思ってくれない方からは、集成材でも鉄でも何でも良い話。(まっ、これも室内環境や断熱性など性能面では評価してくれる部分は大いにあると思うけど)

結局、やっぱりこちらが良いと思ってやっている「家づくり」と、お客様が「良いと思う部分」がずれると、なかなか大変。そりゃ100%合致するのは難しいかもしれないけれど、概ね好みと価値観があっていないと、良かれと思っていることが良くなかったりしてで両方草臥れるばかりです。

《とは申しましても、ご家族内でも好みの違いはあるから(ない方も多いですが)、部分部分でお互いの譲り合う所とか、ある程度どなたかのお好みで引っ張っていくところとか、口でいうほど簡単ではないけれど》

弊社はいつもお考えの合うお客様とお仕事をさせてもらって楽しく幸せですが、あまり特徴のない工務店さんやビルダーさんなどではその辺どうなのでしょうね?

そこを上手くやっていく手法などもあるのでしょうね〜。

ではではまた次回。

 

 

和歌山・大阪「心地よい木の家づくり」 大彦(株)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今週いろいろ | トップ | 模型などなど。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

家を建てる方に知って欲しい事。設計」カテゴリの最新記事