スピーカーを巡る冒険の最終章。
過去5年の私のスピーカー歴は、
JBL「S3800」
→ Onkyo「Scepter1001」
→ Sonus Faber「ELECTA AMATOR」
→ Mitsubishi「2S-305」
というものでした。
★ スピーカー関連の過去ログ
(2013-11-10)DALI「EPICON6」試聴記
(2013-04-21)Burmester & Sonus Faber 試聴会
(2013-04-14)Mitsubishi「2S-305」導入期 ~その3~
(2013-04-14)Mitsubishi「2S-305」導入記 ~その2~
(2013-04-14)Mitsubishi「2S-305」導入記 ~その1~
(2013-04-03)伝説の MItsubishi「2S-305」を手に入れる
(2013-04-03)憧れの Kripton「KX-1000P」
(2013-03-24)B&W 804Diamond 視聴記
(2013-02-17)バイワイヤリングに挑戦
(2013-02-16)スピーカースタンド「KRYNA Stage」導入
(2013-02-09)Sonus Faber 'ELECTA AMOTOR'
(2013-01-19)「Pino parlante Acer」(atelier il conforto)を囲んでのオーディオ・オフ会
(2013-01-06)楽器のようなスピーカー「IL CONFORTO Pino Parlante Acer」
(2013-01-10)オーディオショップでスピーカー談議(その2)
(2012-11-05)スピーカー変更:JBL S3800→ ONKYO Scepter 1001
(2012-09-29)オーディオショップでスピーカー談議
(2012-03-25)スピーカーのセッティングで音が激変
(2012-03-16)スピーカー(TAD E-1、他)視聴記
S3800 はダブル・ウーファーの大型トールボーイ。「ピュア・オーディオでもAVでもOK」とのキャッチフレーズに惹かれて購入したものの、低音の暴れをコントロールしきれず手放しました。この狭い部屋ではスピーカー後面の空間を十分とることができないのが致命的だったと今になって思います。
Scepter1001はその昔所有したいた懐かしのスピーカーで、1990年代の「スピーカーは大きくて重いほどよい」という時代の名品(重量50kg)です。中古のメインテナンス品を再度入手しそれなりに満足していました。
その後、ネットを通じて某オーディオマニア(現在は師匠)と知り合い、彼の勧めで ELECTA AMATOR を入手。私にとっては初めてのブックシェルフ型でした。その凝縮された中音域に魅せられ、比較すると音の芯が細く滲んで聞こえてしまうScepter1001を手放しました。
しばらく聴くうちに、ELECTA AMATOR はヴォーカルと弦楽器は絶品なのですが、現代的なフージョンやポップス/ロックを再生するとちょっとおとなしめで物足りなく感じはじめました。ブックシェルフ型の宿命で、高音域/低音域が伸び切らないためと思われます。
そこにオーディオ本(「これだ!オーディオ術」村井裕弥著)で知った2S-305。「低音が出る出ないとか、そんな低レベルの話じゃないよ。」という文言に期待して、40年前のNHKで使用されていたモニターのメインテナンス品を購入しました。重量50kgで家具のように大きく、10畳足らずの部屋での存在感は圧倒的でした。
確かに、手足の十分伸びきったストレスのないすばらしい低音でした。ただ、DIATONEの特徴として高音が硬くきついことが耳に触りました。そのキンキン高音がなんとかならないものかとあれこれ試しました。アンプやケーブルに投資して情報量を増やすことによる発展的解消を目指しましたが、結局達成できず。
この間、今まで軽視してきたケーブルによる音の変化に開眼しました。「柔らかい音が特徴」との触れ込みで購入した安価なケーブルは音の腰がフニャリとなくなってしまいガッカリ。高価なケーブルは値段なりに情報量が増して充実した音へ変化しますが、オーディオ本体以上の価格のする超高級ケーブルには手が出せず(苦笑)。
あとで販売店に聞くと「AGIのプリアンプや管球アンプを使わないとあの高音は柔らかくならない」と説明されました。管球アンプの柔らかさ、まろやかさはそれはそれで魅力的ですが、私としては腰の強い、芯のある音が基本的に好みなので、やはり目指す方向が異なっていたのかもしれません。
ELECTA AMATOR の濃厚な中音域と2S-305の伸びきる低音域、そして刺激感のない透明な高音域を再生可能なスピーカーが欲しい、という無理難題を掲げてさらにスピーカー探しの旅が続きました。
近隣のオーディオ・ショップに出かけて何回か試聴もしました。
記憶に残るスピーカーは・・・
B&W「802D」は低音/中音域はみごとだけど、ダイアモンド・ツィーターのキンキン高音が耳に刺さりボツ。
DALI「EPICON6」は音場感豊かでクラシックの再生は魅力的だけど、中音域の濃さが物足りない。
こんな悩みをオーディオ師匠のN氏に相談すると、それなら「CREMONA」がお勧めですよ、との返答。
ELECTA AMATOR の中音域の濃さを残しながら、高低音域も伸びるとのこと。
他にもいろいろ候補を挙げて質問しましたが、各スピーカーの特徴を挙げて私の希望に合うかどうかアドバイスしてくれました。お互いにオフ会と称して訪問したこともあり、彼のアドバイスが的確なことは経験済み。
そして「CREMONA」を探しました。
もう生産は終了しているので中古しかありません。
ざっと見渡したところ、相場は状態により50~70万円の範囲と確認するも、皆販売済み。
しばらく探していると、何回かお世話になっているハイファイ堂さんのHPにそれを見つけました。中古品をメインテナンスして販売している信頼できるお店です。
購入前に相談メールを出し、N氏と同じように他の候補スピーカーについても質問しました。すると、おおむね同様の回答であり「CREMONAが一番お勧めです」とのコメントに意を決しました。
現在使用中のELECTA AMATORと2S-305を下取りに出すことで出費を抑えることができました。特にELECTA AMATOR は購入金額とあまり変わらない下取り額を提示されて驚きました。評価が高い証拠ですね。
そして昨日、CREMONAが到着しました。
細身のトールボーイ型で、上から見ると独特のリュート型。見た目も美しい。
早速セッティング。
システムは以下の通り;
□ CDプレーヤー:Esoteric SA-50
□ プリメインアンプ:Jeff Rowland CONCENTRA
□ スピーカーケーブル:AET SCR SP EVD
手始めにお気に入りのCDを聞いてみました。
ステイシー・ケントのヴォーカルは、口元が大きい小さい云々よりも、彼女がそこに立って歌っているというステージ感がフワッと現れたので驚きました。空間表現、音場表現が別格です。
ノラ・ジョーンズのスモーキー・ヴォイスも雰囲気たっぷりで心地よい。
パット・メセニーのソロ・ギターは見晴らしよく広がると共に、ブンブン力強く響いてきます。
クラシック系では、アンドルー・マンゼのバロック・ヴァイオリンの艶やかさと摩擦音が混在した息づかいを伝えてくれます。
ジャズが想像以上によいことに気づきました。
ウォルター・ラングのピアノの音が伸びて広がるし、サックスの音は色っぽいし、ドラムスのブラッシュ・ワークの繊細さも目に見えるようだし・・・う~ん満足。
また、古い録音も雰囲気よく再生してくれることにも感心しました。ミッシャ・エルマンのヴァイオリンは雑音の中から古き良き時代を伝えてくれます。
2S-305は録音状態を裸にする傾向があり、古い録音が悲しい音で再生されがちでしたので想定外の収穫です。
一つ気になったことと言えば、イーグルスの「Hotel California」のバスドラムの音が少し膨らむことくらい、かな。まあ、バスレフの宿命でしょうか。
というわけで、いままでの私の悩みをほとんど解消してくれる素質を持ったスピーカーであることを今喜びと共に実感しているところです。
アドバイスいただいた諸兄に感謝。
過去5年の私のスピーカー歴は、
JBL「S3800」
→ Onkyo「Scepter1001」
→ Sonus Faber「ELECTA AMATOR」
→ Mitsubishi「2S-305」
というものでした。
★ スピーカー関連の過去ログ
(2013-11-10)DALI「EPICON6」試聴記
(2013-04-21)Burmester & Sonus Faber 試聴会
(2013-04-14)Mitsubishi「2S-305」導入期 ~その3~
(2013-04-14)Mitsubishi「2S-305」導入記 ~その2~
(2013-04-14)Mitsubishi「2S-305」導入記 ~その1~
(2013-04-03)伝説の MItsubishi「2S-305」を手に入れる
(2013-04-03)憧れの Kripton「KX-1000P」
(2013-03-24)B&W 804Diamond 視聴記
(2013-02-17)バイワイヤリングに挑戦
(2013-02-16)スピーカースタンド「KRYNA Stage」導入
(2013-02-09)Sonus Faber 'ELECTA AMOTOR'
(2013-01-19)「Pino parlante Acer」(atelier il conforto)を囲んでのオーディオ・オフ会
(2013-01-06)楽器のようなスピーカー「IL CONFORTO Pino Parlante Acer」
(2013-01-10)オーディオショップでスピーカー談議(その2)
(2012-11-05)スピーカー変更:JBL S3800→ ONKYO Scepter 1001
(2012-09-29)オーディオショップでスピーカー談議
(2012-03-25)スピーカーのセッティングで音が激変
(2012-03-16)スピーカー(TAD E-1、他)視聴記
S3800 はダブル・ウーファーの大型トールボーイ。「ピュア・オーディオでもAVでもOK」とのキャッチフレーズに惹かれて購入したものの、低音の暴れをコントロールしきれず手放しました。この狭い部屋ではスピーカー後面の空間を十分とることができないのが致命的だったと今になって思います。
Scepter1001はその昔所有したいた懐かしのスピーカーで、1990年代の「スピーカーは大きくて重いほどよい」という時代の名品(重量50kg)です。中古のメインテナンス品を再度入手しそれなりに満足していました。
その後、ネットを通じて某オーディオマニア(現在は師匠)と知り合い、彼の勧めで ELECTA AMATOR を入手。私にとっては初めてのブックシェルフ型でした。その凝縮された中音域に魅せられ、比較すると音の芯が細く滲んで聞こえてしまうScepter1001を手放しました。
しばらく聴くうちに、ELECTA AMATOR はヴォーカルと弦楽器は絶品なのですが、現代的なフージョンやポップス/ロックを再生するとちょっとおとなしめで物足りなく感じはじめました。ブックシェルフ型の宿命で、高音域/低音域が伸び切らないためと思われます。
そこにオーディオ本(「これだ!オーディオ術」村井裕弥著)で知った2S-305。「低音が出る出ないとか、そんな低レベルの話じゃないよ。」という文言に期待して、40年前のNHKで使用されていたモニターのメインテナンス品を購入しました。重量50kgで家具のように大きく、10畳足らずの部屋での存在感は圧倒的でした。
確かに、手足の十分伸びきったストレスのないすばらしい低音でした。ただ、DIATONEの特徴として高音が硬くきついことが耳に触りました。そのキンキン高音がなんとかならないものかとあれこれ試しました。アンプやケーブルに投資して情報量を増やすことによる発展的解消を目指しましたが、結局達成できず。
この間、今まで軽視してきたケーブルによる音の変化に開眼しました。「柔らかい音が特徴」との触れ込みで購入した安価なケーブルは音の腰がフニャリとなくなってしまいガッカリ。高価なケーブルは値段なりに情報量が増して充実した音へ変化しますが、オーディオ本体以上の価格のする超高級ケーブルには手が出せず(苦笑)。
あとで販売店に聞くと「AGIのプリアンプや管球アンプを使わないとあの高音は柔らかくならない」と説明されました。管球アンプの柔らかさ、まろやかさはそれはそれで魅力的ですが、私としては腰の強い、芯のある音が基本的に好みなので、やはり目指す方向が異なっていたのかもしれません。
ELECTA AMATOR の濃厚な中音域と2S-305の伸びきる低音域、そして刺激感のない透明な高音域を再生可能なスピーカーが欲しい、という無理難題を掲げてさらにスピーカー探しの旅が続きました。
近隣のオーディオ・ショップに出かけて何回か試聴もしました。
記憶に残るスピーカーは・・・
B&W「802D」は低音/中音域はみごとだけど、ダイアモンド・ツィーターのキンキン高音が耳に刺さりボツ。
DALI「EPICON6」は音場感豊かでクラシックの再生は魅力的だけど、中音域の濃さが物足りない。
こんな悩みをオーディオ師匠のN氏に相談すると、それなら「CREMONA」がお勧めですよ、との返答。
ELECTA AMATOR の中音域の濃さを残しながら、高低音域も伸びるとのこと。
他にもいろいろ候補を挙げて質問しましたが、各スピーカーの特徴を挙げて私の希望に合うかどうかアドバイスしてくれました。お互いにオフ会と称して訪問したこともあり、彼のアドバイスが的確なことは経験済み。
そして「CREMONA」を探しました。
もう生産は終了しているので中古しかありません。
ざっと見渡したところ、相場は状態により50~70万円の範囲と確認するも、皆販売済み。
しばらく探していると、何回かお世話になっているハイファイ堂さんのHPにそれを見つけました。中古品をメインテナンスして販売している信頼できるお店です。
購入前に相談メールを出し、N氏と同じように他の候補スピーカーについても質問しました。すると、おおむね同様の回答であり「CREMONAが一番お勧めです」とのコメントに意を決しました。
現在使用中のELECTA AMATORと2S-305を下取りに出すことで出費を抑えることができました。特にELECTA AMATOR は購入金額とあまり変わらない下取り額を提示されて驚きました。評価が高い証拠ですね。
そして昨日、CREMONAが到着しました。
細身のトールボーイ型で、上から見ると独特のリュート型。見た目も美しい。
早速セッティング。
システムは以下の通り;
□ CDプレーヤー:Esoteric SA-50
□ プリメインアンプ:Jeff Rowland CONCENTRA
□ スピーカーケーブル:AET SCR SP EVD
手始めにお気に入りのCDを聞いてみました。
ステイシー・ケントのヴォーカルは、口元が大きい小さい云々よりも、彼女がそこに立って歌っているというステージ感がフワッと現れたので驚きました。空間表現、音場表現が別格です。
ノラ・ジョーンズのスモーキー・ヴォイスも雰囲気たっぷりで心地よい。
パット・メセニーのソロ・ギターは見晴らしよく広がると共に、ブンブン力強く響いてきます。
クラシック系では、アンドルー・マンゼのバロック・ヴァイオリンの艶やかさと摩擦音が混在した息づかいを伝えてくれます。
ジャズが想像以上によいことに気づきました。
ウォルター・ラングのピアノの音が伸びて広がるし、サックスの音は色っぽいし、ドラムスのブラッシュ・ワークの繊細さも目に見えるようだし・・・う~ん満足。
また、古い録音も雰囲気よく再生してくれることにも感心しました。ミッシャ・エルマンのヴァイオリンは雑音の中から古き良き時代を伝えてくれます。
2S-305は録音状態を裸にする傾向があり、古い録音が悲しい音で再生されがちでしたので想定外の収穫です。
一つ気になったことと言えば、イーグルスの「Hotel California」のバスドラムの音が少し膨らむことくらい、かな。まあ、バスレフの宿命でしょうか。
というわけで、いままでの私の悩みをほとんど解消してくれる素質を持ったスピーカーであることを今喜びと共に実感しているところです。
アドバイスいただいた諸兄に感謝。