私の音楽 & オーディオ遍歴

お気に入りアーティストや出会った音楽、使用しているオーディオ機器を紹介します(本棚8)。

「アルゲリッチ 私こそ、音楽!」

2020年11月06日 | オーディオ
以前、知り合いのピアノ教師に聞いたことがあります。
「ピアノを弾く立場から見て、このピアニストはすごい!と思わせるのは誰?」
彼女の答えはマルタ・アルゲリッチ。
「あのピアノタッチ、音楽はとてもまねできるのものではない、彼女は天才。」
とのこと。

ふ〜ん、そうなんだ・・・とその時は聞き流していました。

マルタ・アルゲリッチ、言わずと知れた当代随一、ナンバーワンの女流ピアニストです。
彼女の娘がカメラを回して撮った映画が登場しました:

解説
世界的ピアニスト、マルタ・アルゲリッチの実の娘ステファニー・アルゲリッチが監督を務め、生身の母親の姿を捉えたドキュメンタリー。メディアの取材を受けないアルゲリッチの、家族だからこそ撮れた名ピアニストの素のままの姿を映し出す。元夫のロバート・チェン、シャルル・デュトワ、スティーヴン・コヴァセヴィッチらも登場。彼らとの間の3人の娘たちとの関係を軸に描かれる、一人の女性の生きざまに魅了される。
<あらすじ>
1941年、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスに生まれたマルタ・アルゲリッチは、幼いころからすでに音楽家としての頭角を現す。ペロン大統領のはからいにより奨学金をもらい、12歳でウィーン留学した彼女は16歳で二つのコンクールで優勝する。その後、24歳でワルシャワのショパン国際ピアノコンクールで優勝し、世界各地で人々を魅了し続けている。

TV放送を録画して視聴してみました。
演奏会シーンよりプライベートシーンが中心です。

天才と言われながらも、
人生の荒波に翻弄される1人の女性が描かれていました。

私はシャルル・デュトワと夫婦であると思い込んでいたのですが、
夫婦関係で居たのは一時だったようですね。

ホロヴィッツに会いたくてニューヨークに住んだものの、
結局会えず終いというエピソードには失笑。

リサイタル直前の舞台裏では、緊張した彼女の姿がありました。
「熱があるの」
「気持ち悪い」
「ピアノを弾きたくない」
などと子どものようにごねている彼女の姿が意外で新鮮でした。

しかし演奏終了後は、家族の心配と裏腹に自信と喜びにあふれていた、
と娘さん(この映画の監督)のコメントが入るのが微笑ましい。

ただ、映像からは彼女の音楽の神髄を垣間見ることはできませんでした。
残念ながら、ピアノ教師の言葉を理解し肯ける内容ではなかった。

そうそう、彼女のお気に入りの作曲家は、
ベートーベンでもなくシューベルトでもなく、
「シューマンに惹かれる」
とコメントしていました。
YouTubeで探して聞いてみよう。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。