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私の音楽 & オーディオ遍歴

お気に入りアーティストや出会った音楽、使用しているオーディオ機器を紹介します(本棚8)。

「シャーデー ブリング・ミー・ホーム・ライブ 2011」

2013年07月28日 | オーディオ
 1980年代前半にシャーデーがデビューした頃のことをよく覚えています。
 私は大学生で、アメリカンチャートを追う日々を送っていました。小林克也さんの「ベストヒットUSA」はお気に入りかつ貴重な情報源であり毎回欠かさず見ていました。途切れたこともありますが現在も存在する長寿番組です。


 さてシャーデーですが、ミステリアス&ジャジーなヴォーカルで「大人のモノクロ世界」を見事に表現した楽曲に魅せられました。大人の世界に憧れる年だったので(笑)。
 レンタルレコード店でレコードを借りてカセットテープにダビングし、ウォークマン(カセットです)で飽きるほど聞き込みました。「Diamond Life」「Promise」が好きだったなあ。
 聴いていると引き込まれて別世界にトリップできるのです。

 彼女は寡作なので近年活動しているのかどうか不明でしたが、久しぶりにアルバムを発表して健在ぶりを世に示してくれました。
 そんなシャーデーの2011年のライブがWOWWOWで放映されました。
 1959年生まれですから、当時52歳。
 若かりし頃は華奢な体と厚い唇が印象的でアジアン・ビューティならぬアフリカン・ビューティを体現していましたが、熟女となった今はグラマラスボディ。しかし体の線が崩れていないのが不思議です・・・プロとして体型を維持すべく努力しているのでしょう。
 曲の雰囲気を広げる演出が好ましく、シャーデーの世界を見事に表現していました。
 ブラボー!


「洋楽年鑑 シャーデー ブリング・ミー・ホーム・ライブ 2011」2013年5月11日[WOWOWライブ]

 10年ぶりのアルバム『ソルジャー・オブ・ラヴ』を発表したシャーデーのワールド・ツアー。80万人以上を動員し、その創造性の高いステージに観客を熱狂させたステージの模様をWOWOWで放送。
 ストイックに洗練されたアーバン・サウンドと深くブルーな響きあふれる歌で圧倒的な支持を得るシャーデーの最新ライブ。シャーデーは、大ヒット曲「スムース・オペレーター」を含む1984年のデビュー・アルバム『ダイアモンド・ライフ』で見事グラミー賞の最優秀新人賞に輝き、以降も90年代、2000年代、2010年代のすべてのディケイドにおいてグラミー・ウィナーとなった数少ない実力派アーティスト。30年近いキャリアでオリジナル・アルバムは6枚と寡作ながら、すべての作品が全米チャートのトップ10にランク・インという記録も持っている。
 今回お届けするライブは、10年ぶりとなった最新アルバム『ソルジャー・オブ・ラヴ』のリリース後、11年4月にスタートしたワールド・ツアーからのもの。同ツアーでは自身の動員記録を更新し、健在ぶりを印象づけたシャーデー。余計な演出を削ぎ落とし演劇的な演出が話題を集めた。その深く哀感あふれるボーカルをたっぷり味わいたい。


<YouTube>
Sade - The Best Of Sade(動画なし)
シャーデー '84 スムース・オペレーター Sade Smooth Operator
Sade Live - The Sweetest Taboo
シャーデー '84 ユア・ラヴ・イズ・キング Sade Your Love Is King
Love is Stronger than Pride/ Sade Adu(訳詩付)

Accuphase E-460 復活

2013年07月23日 | オーディオ
 修理に出していた E-460 が戻ってきました。
 Accuphase さん、お世話になりました。

 さて、E-460 が入院中にもかすかに焦げたような異臭が部屋に残ることが気になりました。クンクン鼻を鳴らしながら探すと、オーディオ独立電源の壁コンセントあたりが怪しい。
 早速電気屋さんに来ていただき、その具合を確認してもらいました。
 というのも、春に独立電源の工事をしてもらった際、原因不明の停電が何回か観察された経緯があったからです。再現性がないので様子を見ることになりましたが、私の頭の片隅に引っかかっていました。
 で、実際に見てもらうと「問題なし」。
 念のため壁コンセント器具を交換してくれましたが、取り出したモノに焼け焦げた跡などの異常は皆無。

 う~ん、気のせいか・・・。

 その後、戻ってきた E-460 をセッティングして聴いてみると、元の音が復活しました。
 ただ、壁コンセントは交換前はホスピタルグレード(パナソニック電工 WN 1318)だったものが、汎用のモノにレベルダウンしたためか、以前感じたような「目の覚めるようなサウンド」感が乏しくなったような気がします。

 この状態でしばらく聞き込み、パソコンへのCD取り込み作業を再開しました。
 
 長時間聴いていると、また別の聴感・印象が生まれてきました。
 E-460+2S-305 では確かに解像度・音場の広がり感は私的には申し分なし。
 しかしケーブルに気を遣っても(USBケーブルも新調しました)やはり硬い高音部は完全には解消できません。
 1950年以前の昔の録音では耳に刺さる感じで聴くに堪えないし、最近の優秀録音で高音を売りにしているソースでは鼓膜を攻撃されているような気さえしてきます。
 一方の低音の量感は過剰傾向で、総合的には「音のキャラが立ちすぎている」という表現が合いそうです。
 
 何とかならないものか・・・。

 そこでふと思い出したのが、真空管アンプ。
 半分冬眠していたCAVの真空管アンプ(T-88)に繋いで聴いてみると、同じスピーカーかと疑うほど音が柔らかくなりました。低音の量感もバランスよし。
 ただし、解像度が少し犠牲になっているかなあ。
 おとなしめの柔らかさより、艶っぽい柔らかさが欲しいんだけど・・・なかなか思い通りにはいかないモノですね。

 というわけで、現在のラインアップは以下の通り:
・MacPro ー(AUDIOQUEST USB/Diamond)ー Esoteric SA-50 ー ー CAV T-88 ー(Acrolink 7N-S1400III)ー 2S-305


<追記>
 USBケーブルを新調したので、もう一つあるスピーカー「ELECTA AMATOR」に繋いで聴いてみました。
 「!」
 ・・・なんだかいい音がしています。
 音の切れと言うより、音楽の充実感が増した感じ。
 2S-305のように高音が耳に刺さる印象は皆無、低音域の質感・量感も必要にして十分です。
 いつまでも聴いていたい感じ・・・この感覚は貴重です。
 2S-305を何とかうまくならせないものか、と手探りして周辺機器を揃えた結果、皮肉にも ELECTA AMATOR の優秀さを再認識させられる羽目になりました(苦笑)。


スピーカーケーブル「アクロリンク 7N-S1400III」に脱帽

2013年06月10日 | オーディオ
 久しぶりにオーディオ話に戻ります。
 あれからスピーカー・ケーブル類をいくつか購入して試しました。

 ちなみに、私の現在のシステムは・・・
音源:
1.CDP:Esoteric SA-50
2.MacにWAV形式で取り込んだCD群をUSBケーブル(フルテックGT2USB-B/5.0m)でSA-50/E-460へ
Amp:Accuphase E-460
SP: Mitsubishi 2S-305, Sonus Faber ELECTA AMATOR

 です。

 まずはナノテック・システムズの「G.S. #79 nano3」(6900円/m)。
 地元の電気屋さんで切り売りしていたものを購入し、自分で端末をバナナプラグ仕様に工作しました。
 「情報量が増えて、かつ柔らかい音」という説明で、わが2S-305の高音の金属音的きつさが和らぐことを期待しました。

 確かにその通りの変化が感じられました。
 でも、微妙な範囲で目から鱗が落ちるほどではありません。

 次は「AET, SCR SP EVD」を中古でハイファイ堂さんから購入(新品の定価は18000円/m!)。
 「輪郭がはっきりとし、力強く温かみのある音質になると思います。特にSonus Faberに使用されると低音のボワつきも抑えられはっきりとした音質が期待できると考えます。」
 という説明でした。
 また、AETは逸品館さんが一押ししているケーブルでもあります。
 印象は・・・確かに解像度が上がりワンランク上のよい音なんですが、硬さは期待したほど和らぎませんでした。
 そういえば、しばらく前に逸品館さんに問い合わせた時「情報量が増えますが硬めの音なので高音のきつさはかえって目立つかもしれません。」とコメントされたことをここで思い出しました。
 2S-305から ELECTA AMATOR へ付け替えると、こちらは気になっていた解像度が上がると共に低音のボアつきが軽減され、聴きやすいよいバランスの音になりました。
 うん、これはこれでよし。

 さて、次に試したのはスピーカーケーブルではなくバランスケーブル(XLR)です。
 アクロリンクの「7N-D5000 XLR 1.0mPr
 このメーカーは知り合いのオーディオ通のお勧めで購入しました。
 繋いで聞いてみると、従来より音場感が広がりました。
 それも左右に広がるのではなく、前後に広がり、奥行き感が増したのです。
 今まで経験したことのない、不思議な感覚。

 そしてとどめが同じくアクロリンクのスピーカーケーブル「7N-S1400III」です(14700円/m)。
 切り売りなので末端は自分でバナナプラグ仕様(フルテック FP-202G)へ工作。
 AETより価格は安いですが、こちらのケーブルの方が1音聞いて「ハッ」するような変化がわかりました。
 解像度が上がり、S/N比が上がり、音のエッジが生々しくなり、高音のきつさは情報量が増えて(身が詰まって)発展的に解消した印象。
 すばらしい。
 2S-305もようやく実力を発揮できて満足顔をしているようにさえ思えてきました。

 ふと振り返ると、ケーブルで音が変わることを実感してから、ずいぶんと散財してしまいました。
 オーディオ地獄へ片足突っ込みつつあるのかもしれません(苦笑)。
 半年前までは中国製のパチものケーブルで喜んでいたのが嘘のよう。
※ 「McIntosh ケーブルのに偽物商品ついてのお知らせ
 いろいろアドバイスしてくれたオーディオ通さんも「中国製の偽物買いから救出できてよかったです」と。
 彼のような指南役がいなかったら、ここまでは進めませんでした。
 感謝。

 と、ここでトラブル発生。
 「ブツッ」という音と共に、アンプの電源がダウンしました。
 とともに部屋に焦げ臭いニオイが立ちこめ、E-460から煙が出はじめたのです。
 「!?」
 何が起こったかわからず呆然。

 Accuphase に問い合わせると「スピーカーケーブルのバナナプラグ周辺が左右で接触してショートした可能性が考えられます。最近多いトラブルです。」とのコメント。
 トホホ・・・あえなくE-460は入院治療することになりました(涙)。

「本物より良い音がしないとイヤなんです」

2013年05月10日 | オーディオ
 昨日、オーディオ・オフ会として先日知り合ったオーディオ通さん宅を訪問しました。
 1月にはこちらに来ていただきましたので、これで相互訪問が叶ったわけです。
 といってもその差は歴然で、私は初級者、彼はハイエンド・ユーザー。
 ガルネリ・オマージュをはじめ Sonus Faber の歴代スピーカーのほとんどを所有し聴いてきた鉄人です。
 現在は巷のハイエンド製品を卒業して一部のマニア用~プロ用の機器を揃えているらしい。
 どんな音を聞かせてもらえるのかワクワクドキドキしながら向かいました。

 オーディオ・ルームは決して広くなくて、四畳半を二つ繋いで少し縮小したくらいでしょうか。
 その半分にオーディオ・セット、あと半分に工房(?)がありました。
 彼は音が気に入らないと自分でチューニングしてしまうそうです。

 並んだ重量級のオーディオ機器は私の見たことのないハイエンド製品ばかり。
 メーカー名を聞いてもわかりません(苦笑)。
 ドイツ製のモニタースピーカー、アンプもドイツの真空管仕様のもの。
 一部聞いた価格もハイエンド!(CDPもアンプもそれぞれ400万円超)
 いったいこの部屋には合計いくらのオーディオ機器があるんだろう・・・とちょっと末恐ろしくなりました。

 部屋の壁・天上には調音用のパネルが何種類も設置されています。
 オーディオショップの視聴室は広いので調音パネルは必要ないが、一般住宅の狭い部屋で音響を調節するには必須とのこと。

 さて、実際に音を聞かせてもらいました。
 澄んで広がりのある音、しかし芯がしっかりして輪郭がぼやけることのない音、というのが第1印象です。
 私が自分のシステムで感じている「高音の硬さ」「低音の量感とボワつきのトレードオフ」などの問題点が全て解決された音。
 ギターやピアノなどアコースティック楽器は抜けの良い音が低音から高音域まで破綻なく再生され、オーケストラは部屋の広さ以上に広がっていきます。
 部屋の照明を落として聴いていると、壁の存在さえ消えていくよう。
 「現実の録音でも難しいホールでの直接音と間接音がベストバランスになっていますね」と感想を述べると、

 「本物より良い音がしないとイヤなんです」

 とのコメント。
 恐れ入りました。

 さらに、アクセサリー類で音が改善することを実演していただきました。
 まず、スピーカーの間に置かれているヴァイオリン(演奏もする彼の愛用品)。
 ただの飾りではなくて、音響効果を期待してのセッティングとのこと。
 ありなしで音を比較すると・・・ヴァイオリンがあった方が明らかに音の響きがまろやかになることが私にもわかりました。ないと高音域が少しきつく響きます。
 共鳴するヴァイオリンの胴体を音響に利用するという発想に、目から鱗が落ちました。
 ただ、中国製の安いヴァイオリンでは効果が期待できないそうです。 

 それからピアノの足固定用の器具(スタンウェイ製)をCDP下に設置すると・・・ピアノの響きが澄んでキレイになりました。
 さらに静電気を除去する研究用途の機器をCDドライブ直下に設置すると・・・良い音と感じていた音がさらに良くなりました。背景の雑音がまったく消えてしまい、音の空間分解能が増した感じ。

 もう、目から鱗が落ちっぱなしです。
 しかし一方で、1000万円かけてオーディオ機器を揃えてもすぐに理想の音に巡り会えるわけではなく、いろいろ工夫が必要なんだな、と実感した瞬間でもありました。
 
 と、これで終わりではなく、後半は音質・オーディオ論を離れていろんな音源を楽しみました。
 美空ひばりの亡くなる数ヶ月前の貴重な音源から、高橋竹山の津軽三味線、はては昔のアニメソングまで・・・彼の守備範囲の広さにも驚かされました。
 1000万超のオーディオ・システムで聴く「キャンディキャンディ」「秘密のアッコちゃん」・・・この究極のアンバランス(苦笑)。

 片隅に使用されていないWadiaのCDPを見つけたので、
 「Wadia(CDP)-Mackintosh(Amp)-JBL(SP)でジャズを聴くことを昔夢みました」
 と白状すると
 「それ、やりました。確かにジャズを聴く場合はベスト・セレクションですが、いろんな音源を聴こうとするとモノによってはバランスが悪くなるので今はこのモニタースピーカー系に落ち着きました」
 とのコメント。
 なるほど。

 とにもかくにも、私にとって貴重な体験となりました。
 スピーカーケーブルのお土産までいただいて、ほんと感謝です。

Burmester & Sonus Faber 試聴会

2013年04月21日 | オーディオ
 地元の電気屋さんで行われた「Burmester & Sonus Faber 試聴会」へ行ってきました。

 Burmester(ブルメスター)というオーディオ・メーカーは初耳です。
 ドイツのハイエンド・ブランドらしい。
 ドイツというと「質実剛健」というイメージに陥りがちですが、その奏でる音は「柔らかく豊か」との説明。
 逸品館の試聴記事を覗くと「自他共に認めるヨーロッパ最高ブランド」「音質はクリーミーでリッチ」と記載がありました。
 
 Sonus Faber は私自身が「ELECTA AMATOR」というブックシェルフ型スピーカーを使用しているので馴染みのイタリアン・ブランド。
 今回は創業者のフランコ・セルブリン氏が会社を去る前に残した最後の機種「Elipsa」(’楕円’という意味)と、その後現代的な音造りに方向転換した最新の機種「GUARNERI evolution」の2つを聞き比べるという企画です。
フランコ・セルブリン氏は先日亡くなったそうです。すてきなスピーカーをありがとう。合掌。

 午前中の仕事が終わって一休みしてから出かけ、会場に着いたのは試聴会開始から既に1時間と大遅刻。GUARNERI evolution から Elipsa へスピーカーを交換している最中でした。
 「昔の Sonus」の ELECTA AMATOR と「新しい Sonus」の GUARNERI evolution の音の違いを確認したかったので、ちょっと残念。

 さて、Burmester CDP 061 - pre/power amp 035/036 - Elipsa という構成のシステムで一通りの種類の音源がプレゼンテーションされました。
 Sonus 得意のヴァイオリンはお約束のヒラリー・ハーン、それにメゾソプラノ(歌手の名前は聞き取れず)が続き、アルゲリッチのピアノ、ジャズ・ピアノ、オーケストラはオットー・クレンペラーのモーツァルトK550、最期にアンネ・ゾフィー・ムターによるチャイコフスキー・ヴァイオリンコンチェルト。

 やはり弦楽器の音色が絶品です。
 メゾソプラノの声もすばらしい。

 ただ、気になったのが低音の締まりが甘いこと。
 ジャズ・ベースの輪郭がややぼける印象あり。
 その点を指摘すると「確かにその傾向はありますが、まあ Sonus の特徴のうちです。」との答え。
 バスレフ式スピーカーなので「後面と壁の間を広く取ると改善しますか?」と聞くと「あまり変わりません」と残念なコメントでした。
 まあ、クラシック用の高級スピーカーでジャズを聴くな、ということでしょうか(苦笑)。

 2時間の試聴会終了後、4人ほどいた参加者が一部帰途につくタイミングで、持参したCDを聴かせてもらえました。
 私が持参したのは前日作成した試聴用CD-R



カルミニョーラのヴァイオリンをヴィヴァルディのコンチェルトで。艶やかに膨らんで魅力全快。高音も摩擦音を維持して決して金属的にはなりません。
アンドルー・マンゼのバロック・ヴァイオリンは①同様、弦を擦る音に艶やかさと豊かさを加えた魅力的な音です。
朝崎郁恵さんの「阿母」:あまりのリアルさに目の前で朝崎さんが私に向かって歌ってくれているような錯覚に陥りました。
※ 彼女は奄美の島唄の第一人者で、民謡以前の古来伝わる日本のうたを感じさせる時間を超越した’語り’を感じさせる希有なアーティスト。・・・この歌を聴くと涙が出てくるんですよねえ。
④ジャズ・シンガーの中で一番のお気に入りのステイシー・ケント。最新アルバムからセレクトした曲はフランス語で囁くように歌う大人の雰囲気に満ちています。ヴォーカルはこの上なく艶やかで素晴らしいのだけど、伴奏のベースの音が膨らんで音像がぼけてしまうことにここで気がつきました。
⑤シャンソンの新鋭で「エディット・ピアフの再来」と称されるZAZの曲。これは自宅のシステム(Mitsubishi 2S-305)とあまり違いを感じませんでした。


 独り占めすると待っている方に悪いので、ここで一旦終了。
 別の参加者が持参したCDをしばらく聴く間、展示してあるスピーカーケーブルを物色していました。
 10種類くらい並べてあり、「ナノテック・システムズ」というメーカーの「79」シリーズが複数置いてあるのが目に付きました。
 そのキャッチコピー「柔らかい音が好きな方へ」に俄然興味が沸きました。
 現在の自分のシステムではスピーカー Mitsubishi 2s-305 の高音が硬くて時に金属音に近くなることに悩んでいたのです。

 「音が柔らかくなると、音の腰がなよなよして魅力が減りませんか?」
 と少々意地悪な質問を店員さんにすると、
 「そんなことはありません。このケーブルでは情報量も多くなり音が柔らかく豊かになります。」
 との回答。
 ふ~ん、そうなんだあ。いいなあ。買おうかなあ・・・。

 というタイミングで他のお客さんの試聴が途切れたので、CD-Rの続きを聴かせてもらいました。

⑦澤野工房からジョバンニ・ミラバッシのソロピアノ。うん、美しい。
⑧同じく澤野工房からトニー・ナイソーのピアノ・トリオ演奏。う~ん、ここでもベースの音が・・・。
⑨ウィンダム・ヒルからウィリアム・アッカーマンのギターをセレクト。古い演奏・録音のせいか音の伸びと広がり感が今ひとつでした。自宅で聴いた方かいいかなあ、などと不謹慎な考えが頭をかすめました。
⑩言わずと知れたイーグルスの名曲「ホテル・カリフォルニア」。再結成時のライブ音源です。うん、この演奏も自宅のシステムとあまり変わらないかな。
スティングの「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」。このアルバムでは当時新進気鋭のジャズ・ミュージシャンを迎えての音造りで話題になりました。サックスのブランフォード・マルサリスの哀愁を帯びた音色とメロディーがたまりません。でも、この音源も自宅システム以上の魅力は得られず。
⑭シンセサイザー奏者、富田勲の名曲「惑星」からトリッキーな音造りの「水星」をセレクト。ステレオ感の確認に使ってます。え、Sonus でこんな曲をかけるなって? まあまあ。音は自宅システム以上とは感じず。


 ざっと聴いた感じでは、従来の Sonus のイメージ通り「弦とヴォーカルは最高」、でも「低音の締まりが甘く、オーケストラでは気にならないけどジャズのベースではちょっと違和感が」ということになりました。ポップスやフュージョンなどでも器楽・電気楽器中心では魅力は半減しそうです。

 以上、超高級オーディオシステム(総額500万円以上!)を満喫後、スピーカー・ケーブルを購入して帰途につきました。
 ナノテック・システムズの「G.S. #79 nano3」という品番です。感想は後ほど。

 コバデンさん、試聴会を企画していただきありがとうございました。