ましくふ~気ままに福島 見聞録~

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終点、安積町の,荒池に見る今の安積疏水(郡山市)

2007-12-15 12:41:09 | 安積疏水
1879年(明治12年)から猪苗代湖の湖水を安積平野へ引く安積疏水は、国の直轄事業として進められ、わずか3年後の1882年(明治15年)に完成しました。
その後、何度か改修工事が加えられながら、現在も郡山市・須賀川市の灌漑用水として役立っています。郡山南部地区の安積疏水はU字溝の幅も狭く、農業用水路としてのみ通じ、安積町の荒池へ注ぎその役割を終えます。
安積疏水と思わせるものは何もなく、窮屈な路をたどり長い旅路に別れを告げます。牛庭原には通水以来125度目の冬が訪れています。


↑今回はいよいよ安積町牛庭で終点を迎える安積疏水を訪ねます。あれほどの大事業であったにもかかわわず当時の面影を残す物は何も見あたりません。


↑道路に沿って進みます。


↑小さな取水工が続きます。


↑突然大森集塵機が現れます。


↑製造年月は平成12年3月。


↑疏水の上が真新しい網がで覆われています。


↑藪の中へ消えていきます。安積疏水土地改良区の方の話では、明治時代の安積疏水の終点はこの辺だったそうです。それを表す表示は全くないとのことです。(何とも残念でたまりません)


↑大森温泉入口の下をながれていく


↑下流へながれていきます。


↑大森温泉入口表示(大森温泉は6月26日をもってを閉店しました。お疲れ様です。)


↑切り開かれた先には室内ゴルフ練習場がある。


↑最終到達地「荒池」。養鯉場となっているようだ。


↑池の北側を通る水路を結ぶ穴。水路は土の中に埋もれている。


↑頂上のマンホールには郡山市のマーク。


↑荒池に沿って流れていきます。


↑池へ流れ込む前の最終コーナー。


↑斜面を下りたら「荒池」。


↑取水工。池から流れていく水路と交差している。


↑取水工から流れこむ安積疏水を望む。



↑前方が荒池。注ぐ溝は細い。


↑池から流れてくる水路。


↑隣接する東屋?藤棚か?


↑水路は阿武隈川へ向けて流れていきます。


↑荒池の東側。養鯉場の設備が見える。


↑この写真を撮った直後、にわかに雨が降り出しました。
安積疏水の今を訪ね歩き、たどり着いた最終地点はあまりにも寂しく、上戸頭首工を見た時の感動とはまったく正反対のものでした。偉業は今も活躍し続けていますが、何だか釈然としない気持ちが残ったままこの場を後にしました。
(空は代わりに泣いてくれたのだと思います)

《参考文献》
◇「安積疏水百年史」 発行:安積疏水土地改良区
◇「郡山市水道史」 発行:郡山市水道局
◇「誰にでもわかる安積開拓の話」 発行:歴史春秋社
◇「みずのみち 安積疏水と郡山の発展」 発行:歴史春秋社
◇「郡山市水道90年のあゆみ」 発行:郡山市水道局
◇「安積開拓120年記念 先人の夢に逢う」 発行:郡山市 ほか
◇「国営新安積土地改良事業」 発行:東北農政局 新安積農業水利事業所
◇「安積疏水125年の水しるべ」 発行:安積疏水土地改良区

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