横浜の建築設計事務所 コア建築設計工房のブログ

建築のこと、 横浜のこと、保育や福祉施設のこと、介護のことを表現します。

直島・豊島研修旅行 直島「海の駅」

2016年12月28日 | 建築旅行・建築巡り

こんにちは。
横浜の設計事務所、株式会社コア建築設計工房の森です。


今回、研修旅行で直島・豊島に行くことになり、多くの建築物を見ることができました。

私が取り上げたのは、直島の海の玄関である宮浦港のフェリーターミナルになっている

「海の駅」です。

  直島「海の駅」 設計:妹島和世+西沢立衛/SANAA

設計はSANAAによって行われています。SANAAといえば去年金沢に研修旅行で行かせて

頂いた時に見学した金沢21世紀美術館などの作品を手掛けています。

「海の駅」を見るとまずそのシンプルな外観に目を奪われ、よく見ていくと建物としての不自然さに驚かせられます。

不自然に感じる理由として柱が細い!直径8cmほどの鋼管の柱でできています。

それなりのスパンと高さのある建物なのに、この細さには驚かされました。柱を叩いてみると、金属の反響音がしなかったため

鋼管の中にコンクリートを充填させているものを利用し構造強度をあげているのかなと思います。

部分的に鏡面仕上げになっている、構造壁もあります。

梁も目立たないようなサイズになっています。本当に梁??

その他にも、土台・雨樋・竪樋といったものもなく極力までシンプルに仕上げ、この場所に溶け込むようなデザインにしたように感じられました。

一見とてもシンプルでなんてことのない建築物のように感じられてしまうかもしれませんが、このシンプルさを作るために

多くのディテール・構造の検討がなされてきたのではないかと感じる建築物でした。


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直島・豊島研修旅行 ANDO MUSEUM

2016年12月26日 | 建築旅行・建築巡り

こんにちは。
横浜の設計事務所、株式会社コア建築設計工房の須田です。

先週のブログに引き続き、直島・豊島研修旅行ネタです。
安藤忠雄氏が設計した「ANDO MUSEUM」について書きたいと思います。
※館内は撮影禁止のため、パンフレットの写真を使用しています。

【ANDO MUSEUM 概要】
所在地 :香川県直島町736-2
敷地面積:190.55m2
建築面積:114.43m2
延べ面積:124.52m2
構造:木造、鉄筋コンクリート造
階数:地下1階、地上1階
設計者:安藤忠雄建築研究所
施工者:鹿島
竣工:2013年


◆ANDO MUSEUM 外観1
 通り過ぎてしまいそうな程、周囲の景観に溶け込んでいます。
 塀の模様も面白いです。



◆ANDO MUSEUM 外観2
 透明な円錐状の突起が、地下室に自然光を導いています。



◆ANDO MUSEUM 内観
(ANDO MUSEUMのパンフレットより)


◆ドローイング
(ANDO MUSEUMのパンフレットより)
この構想が、実際に形となるのですから…。


建物は、築約100年の古民家を改修し、古民家が並ぶ本村地区の景観に溶け込むよう配慮され、
木造の外観を残しつつ、内部はコンクリートの構造物が入れ子状に組み込まれていました。

トップライトや壁面の窓から取り入れる自然光をコンクリートの壁面に反射させることで、
光と闇を作り、狭い空間に奥行きを与えています。

館内には、今までの作品のドローイング、スケッチ、模型や、直島の歴史の写真などが展示されていますが、
美術館自体が安藤忠雄氏の作品として楽しむことができます。
偶然にも鑑賞者は自分一人だったため、光と闇が生んだ静寂の中で、じっくりと作品に向き合うことができました。

「ANDO MUSEUM」は、直島の家プロジェクトのコンセプト同様、『あるものを壊す』ではなく、
『あるものを生かして、ないものをつくる』というメッセージが込められた作品で、一連の家プロジェクトの集大成のような位置付けです。
古いものと新しいもの、木とコンクリート、光と闇…
様々の対立を生んだ「ANDO MUSEUM」は、とても斬新で、これからの建築というものを考えさせられました。

 
◆家々の軒先にかかる「のれん」               
軒先の「のれん」が町並みを彩り、風でひらひらと泳ぐ姿はとても美しかったです。

直島・豊島は見どころが沢山あるので、
限られた時間の中に、色々と詰め込んでしまいました。
次回は瀬戸内国際芸術祭開催時期(3年後?)に、のんびりスケジュールで訪れてみたいです。


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直島・豊島研修旅行 直島・家プロジェクト

2016年12月20日 | 建築旅行・建築巡り
こんにちは。
横浜の設計事務所、株式会社コア建築設計工房の長谷川です。
連日の社内研修旅行ブログアップに倣って、私は直島の
家プロジェクトを報告したいと思います。

家プロジェクトとは古い家屋を改修し、その空間を作品化した
というものです。香川県の直島・本村エリアに7作品点在して
います。

12月14日に小川さんがアップした「きんざ」も家プロジェクトの
ひとつです。

本瓦・焼杉・土壁に漆喰で仕上るといった伝統的な家屋の中に
アート作品が存在するといったものもあれば、建物の屋外部分
から個性的に表現している作品もあります。

護王神社 作:杉本博司
「護王神社」 設計:杉本 博司
印象的なガラスの階段は地下から続いています。
地下の石室へは人一人分幅の細い通路を通って行きます。



「石橋」 作品:千住 博
空間・環境・千住さんの手による作品(日本画)が
寄り添った作品でした。


「角屋」 作品:宮島 達男
デジタルと築約200年の建物との間を感じる作品でした。

「南寺」 設計:安藤 忠雄  作品:James Turrel
私は2004年に一度この作品にふれていたのですが、
二度目の今回も大変楽しめた作品です。
どのような作品かは、体感するのみぞ知る…です。


「はいしゃ」 作品:大竹 伸朗
作品で使用されている物の由来や意味を知ると
より楽しく鑑賞できます。

あと、「碁会所」作品:須田 悦弘 もあります。

本村エリアの街並みも焼杉の外壁が印象的で、黒茶に鈍く光る
光景が大変美しいです。


作品は人それぞれに感じ方やとらえ方が違うと思いますが、
私が感じた感想は、多くの作品が各々に独特の時間を流して
いたなと思います。 作品を見ながら見えない時空を感じて
いた様な気がします。
スケジュールの関係上急ぎ足での鑑賞が残念でしたが、普段
眠っている感覚を刺激されるのは楽しいものです。
 
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直島・豊島研修旅行 家プロジェクト「きんざ」

2016年12月14日 | 建築旅行・建築巡り

こんにちは。
横浜の設計事務所のコア建築設計工房の小川です。

今回設計中の建物の施主が気に入っている、家プロジェクト「きんざ」
内部は内藤礼氏の「このことを」を鑑賞してきました。

築百数十年の小さな家屋を屋根、柱などの構造体には手を加えずに、
家屋それ自体を作品化したもの。
ここの鑑賞方法は事前予約で15分間一人で鑑賞をします。

前日に豊島美術館も見てきました、豊島美術館の内部も内藤礼氏の「母型」という
作品だそうです。作品としては「このことを」の方が古い作品になります。

(普段、美術鑑賞になじみがないため、どのように作品と向き合ったものかと
 思っていましたが今回廻った美術館は「見るより感じろ」的なものが
 多かった様に思います。)

きんざの内部に入って正直最初に感じたことは「あっ土だ」という感じでした。
壁は土壁、床は三和土、天井は竹(かな?)、とにかく感じたのは土でした。
ブログの感想で担当が「きんざ」でしたので何か発見をしなければと思い色々見て
色々あったのですが、やはりどの部分を抜き取ってみても、土と光、土と木、
土とオブジェ、土とビー玉、土と大理石(人工大理石?)という感じに土と○○
という印象を受けました。

内藤礼氏が、どのように構想したかは分かりませんが、
個人的な印象として「土と○○」はかなり落ち着くというか、気持ちがストンと
落ち着くような組合せでした。

もし、もう一度行く機会があれば、もう少しリラックスして15分間を過ごしたい
と思います。

   
施設内撮影禁止のため 入口部分と道路からの外観になります。

 


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直島・豊島研修旅行 地中美術館

2016年12月13日 | 建築旅行・建築巡り

こんにちは。
横浜の設計事務所のコア建築設計工房の佐藤です。

先日、社員研修で香川県の直島にある地中美術館に行ってきました。

地中美術館とは、設計が安藤忠雄建築研究所、施工は鹿島建設広島支店
敷地面積 9999m² 建築面積 34.98² 延床面積 2573.48² 
鉄筋コンクリート造地下三階建ての建築物です。

「自然と人間を考える場所」として、2004年に設立されました。

 
地中美術館入り口写真
 


建物が地中に埋まっている為、入り口からでは外観が全く分からず館内がどのようになっているのか楽しみでしたが、埋まっているのは瀬戸内の景観を損なわないようにする為だそうです。

 

館内には、三人のアーテイスト作品がありました。

クロード・モネは睡蓮の花の絵画があり、自然光のみで鑑賞できるようになっており、床が白の大理石のピース、壁は白の漆喰で自然光を拡散させている空間でした。
大理石のピースの大きさは麻雀杯くらいでした。。

 

ウォルター・デ・マリアも自然光で鑑賞できるようになっており、見る時間帯によって景色が変わる様子を楽しめるそうですが、時間が無かった為変わる様は見られませんでした。空間がとても広く、壁のPコン跡がきれいでした。

 

ジェームズ・タレルは、中に青色の空間があり進んでいくごとに壁の中に入っていくような体感をしました。初め青色の空間が壁だと錯覚しており、係員の方に前に進んでくださいと言われてもなかなか進めず疑心暗鬼でした。

 

また、館内では海を見ることが出来るカフェや、スリットの入ったコンクリート壁でRC造の館内に自然な光、風を入れるなど、建築物が自然と一体化している様でした

 

 
地中美術館チケットセンター

お土産は時間が無く買えませんでしたが、次に行く際にはお土産ものぞいてみたいと思います。マドレーヌが売っているそうです。




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直島・豊島研修旅行 豊島美術館

2016年12月12日 | 建築旅行・建築巡り

12月2~3日に、社内研修旅行として、直島・豊島に行って参りました。

なぜ研修先にここを選んだかというと、現在設計を進めている「美術品の展示スペースを増築する個人住宅」の施主が、
直島の家プロジェクトの「きんざ」、豊島の「豊島美術館」をとても気に入っていらっしゃっており、
今回設計するにあたってぜひとも見ておきたい建築だったからです。
1泊2日でとてもタイトなスケジュールでしたが、無事に予定していたところを全て見ることができました。

 

まずはその「豊島美術館」について書きます。
設計 西沢立衛
敷地面積 9,959㎡
建築面積 2,155㎡
延床面積 2,334㎡
美術館全体がひとつの作品を展示しています。
アーティスト 内藤礼
作品名 母型

瀬戸内海にある豊島(てしま)という島にある美術館です。周りは海と山と棚田しか見えないロケーションで、
その中に白い楕円形の美術館が、地を這うように現れます。

  

 
建築はRC造シェル構造になっており、そのすべての面が曲線でできたフォルムなので型枠はどのようにして組んだのか、
このコンクリートは本土から運んできて打ったのか疑問に思いました。
施工者である鹿島のHPによると、型枠は盛土にて曲面を作り出し、コンクリートはプラント船によって26時間かけて夜通しで一気に打ったそうです。


【Youtube】
新建築2011年1月号 WEB連動企画より

 

 

 

2,000㎡超の柱のないワンルームの大空間で、外部からみると高さを抑えて扁平した印象でしたが、
内部に入ると最大天井高が4.5mあり、高すぎず低すぎずゆったりとした空間です。
屋根に2つの大きな丸い開口がありますが、そこから空が見えて、光が差し込み、風が流れ、鳥の鳴き声、木の葉のこすれる音が聞こえて、
自然を室内に取り込んで、室内のようで屋外のような、内と外が一体化した空間でした。

 

アート作品は、床面から地下水が無数の小さな穴から滲みでてきて、
撥水処理された床面は勾配を絶妙に計算されているのか、ハスの葉の上のように水滴が床面を滑り出します。
水滴たちは、一番低くなったところに大きな水たまりに吸収されていきます。
大きな丸い開口にはリボンが吊るされていて、風が吹くと大きくたなびきます。
建築空間とアートが一体になり、アート作品の中に入り込んでしまったような感覚になります。

 

内部は撮影禁止なので写真がありませんが、下記映画の予告編で様子がうかがえます。


【Youtube】

 

 別棟のミュージアムショップは、写真撮影可能でした。

 
豊島美術館カフェ

 


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足柄森林公園 バウムクーヘン作り

2016年12月08日 | プライベート

こんばんは。
横浜の設計事務所、株式会社コア建築設計工房の井下です。

先日、足柄森林公園のバウムクーヘン作りのイベントに参加しました。


息子も生地作りのお手伝い。


竹に生地を少しずつつけながらひたすら回し続けて焼いていきます。


だんだんと大きくなってきました。3時間ぐらい休みなく焼いていきます。


出来たてを丸ごとガブッ!


先日、直島・豊島へ社内研修旅行に行って参りました。
その内容も随時UPいたします。

 


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