横浜の建築設計事務所 コア建築設計工房のブログ

建築のこと、 横浜のこと、保育や福祉施設のこと、介護のことを表現します。

神奈川県立図書館と前川國男の建築

2023年04月04日 | 建築旅行・建築巡り

おはようございます。
神奈川県横浜市にある設計事務所・株式会社コア建築設計工房の野上です。

2022年9月に開館した神奈川県立図書館がとても素敵だったので紹介します。

 

かねてからの本館は「前川國男館」として改修されるようです。
この一角は県立図書館・青少年センター・県立音楽堂と前川國男さんの建築が並んでいて圧倒されます。


▲青少年センター

 
▲収蔵館・ランドマークタワー・青少年センター          


▲前川國男館・音楽堂           

 
▲ピロティ(かっこいい!)                   

 

前川國男館のホローブリック(中空レンガ)⇒ 木製パネル
ガラス張りで開放的な図書館において本を直射日光から守り、内外の視線を程よく遮る木製パネルになっています。
縦ルーバーのデザインも踏襲されています。
看板のレタリングはさりげなくホローブリックがあしらわれています。


▲前川國男館 ホローブリック(中空レンガ)  

  
▲前川國男館 ルーバー              


▲神奈川県立図書館 外観  


▲神奈川県立図書館 木製パネル・ルーバー                           

 

内観は撮影できませんでしたが…

カウンター、テーブル、ソファ、テラス、カフェなど多種多様な読書環境があり、利用者や本の分野によって適した環境が選ぶことができます。
吹き抜けで開けた場所や天井の低い場所があり、壁で仕切られていなくても空間に特色が生まれていました。
極めつけが「静寂読書室」という部屋で、1人に付き1つのチェア、スタンドライト、ローテーブルつきで読書に専念することに特化した贅沢な部屋でした。

他にも、普通であれば裏方の可動式書庫がガラス張りで公開されており、本がある空間を有効に活用していると感じました。

 

以前の図書館(現・前川國男館)では閲覧室前でロッカーに手荷物を預けなければならなかったのが、BDS(ブックディテクションシステム)がつき自由に立ち入りできるようになりました。
最も驚いたのが、貸出カウンターが無く、机の上にほんと利用者カードを置くだけのセルフレジ(ユニクロみたいな…)になっていました。
利用者も司書さんも効率よく動ける図書館でした。

 

借りられる本も市立図書館にはない本が揃っていて、横浜市中央図書館も素敵だけどこちらも通いたいと思いました。
紅葉坂はなかなか登るのが大変ですが…

 

 

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