横浜の建築設計事務所 コア建築設計工房のブログ

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直島・豊島研修旅行 ANDO MUSEUM

2016年12月26日 | 建築旅行・建築巡り

こんにちは。
横浜の設計事務所、株式会社コア建築設計工房の須田です。

先週のブログに引き続き、直島・豊島研修旅行ネタです。
安藤忠雄氏が設計した「ANDO MUSEUM」について書きたいと思います。
※館内は撮影禁止のため、パンフレットの写真を使用しています。

【ANDO MUSEUM 概要】
所在地 :香川県直島町736-2
敷地面積:190.55m2
建築面積:114.43m2
延べ面積:124.52m2
構造:木造、鉄筋コンクリート造
階数:地下1階、地上1階
設計者:安藤忠雄建築研究所
施工者:鹿島
竣工:2013年


◆ANDO MUSEUM 外観1
 通り過ぎてしまいそうな程、周囲の景観に溶け込んでいます。
 塀の模様も面白いです。



◆ANDO MUSEUM 外観2
 透明な円錐状の突起が、地下室に自然光を導いています。



◆ANDO MUSEUM 内観
(ANDO MUSEUMのパンフレットより)


◆ドローイング
(ANDO MUSEUMのパンフレットより)
この構想が、実際に形となるのですから…。


建物は、築約100年の古民家を改修し、古民家が並ぶ本村地区の景観に溶け込むよう配慮され、
木造の外観を残しつつ、内部はコンクリートの構造物が入れ子状に組み込まれていました。

トップライトや壁面の窓から取り入れる自然光をコンクリートの壁面に反射させることで、
光と闇を作り、狭い空間に奥行きを与えています。

館内には、今までの作品のドローイング、スケッチ、模型や、直島の歴史の写真などが展示されていますが、
美術館自体が安藤忠雄氏の作品として楽しむことができます。
偶然にも鑑賞者は自分一人だったため、光と闇が生んだ静寂の中で、じっくりと作品に向き合うことができました。

「ANDO MUSEUM」は、直島の家プロジェクトのコンセプト同様、『あるものを壊す』ではなく、
『あるものを生かして、ないものをつくる』というメッセージが込められた作品で、一連の家プロジェクトの集大成のような位置付けです。
古いものと新しいもの、木とコンクリート、光と闇…
様々の対立を生んだ「ANDO MUSEUM」は、とても斬新で、これからの建築というものを考えさせられました。

 
◆家々の軒先にかかる「のれん」               
軒先の「のれん」が町並みを彩り、風でひらひらと泳ぐ姿はとても美しかったです。

直島・豊島は見どころが沢山あるので、
限られた時間の中に、色々と詰め込んでしまいました。
次回は瀬戸内国際芸術祭開催時期(3年後?)に、のんびりスケジュールで訪れてみたいです。


横浜の設計事務所
【コア建築設計工房】
http://www.arc-core.co.jp/

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