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筆の足跡

日々の出来事と趣味のお絵描きの記録です。

和泉桂「姫君の輿入れ」

2009年11月12日 | 本・漫画・音楽


和泉桂「姫君の輿入れ」

「私のためだけに咲き、私のためだけに散ればいい」今を時めく左大臣の一の姫にして、帝に入内を心待ちにされている姫・狭霧には、誰にも知られてはいけない秘密があった。それは、実は男子であるということ…狭霧はとある事情により、男でありながら生まれたときから姫として育てられていたのだ。そんなある日、光源氏に喩えられる遊び人で、父の政敵でもある宰相中将・源実親が狭霧の許に突然現れて!?貴公子と少年、平安の華麗なる婚礼奇譚、誕生。


えっと、腐友yさんに教えてもらった平安BL小説です。
面白くって一気にサクっと読めました。
いや~、BL小説の王道って感じですね。

出会いからとりあえず強引に体を奪い、なんだかんだで心通わせ、
と思ったら、稚拙な誤解からすれ違い、それでもってお互いの誤解が溶けハッピーエンド。

まったくこのパターンです。
パターン通りの起承転結ってヤツですな。
(ほめているのか、貶しているのか……)

ついでに続編である「貴公子の求婚」も読みました。
こちらのほうが、面白かったかな。
間違って夜這いにきた男を手込めにしてしまうという、なんとも奇想天外なお話。
残念ながらわたしの好きな可愛らしい少年ではありませんが。
主人公たちは20代後半ですから、平安リーマン物?

あっ、佐々さんの描くイラストはとっても素敵でした。

「花色」から「丸角屋の嫁とり」「姫君の輿入れ」と立て続けに性別詐称物語を読んだわけですが、
どれが一番おもしろかったかといえば、
ごめんなさい、やっぱ「玻璃の器」ですわぁ。
「玻璃の器」は性別詐称じゃないんですけどね。
主人公馨君が妹と着物を交換して遊んでいたところを東宮に見初められ、
その誤解から生まれた恋情が後々の悲劇を引き起こしていくというお話なんですけど、
これが一番面白くて一番好きです。

web作家さんの中には元プロの方とか、
プロになる前の作品を発表なさっている方とかもいますから、
一概にアマチュアだけというわけではないんですよね。
ですから、面白い作品があっても当然なのかもしれませんが……。

でも、なぜweb小説の方が面白いかといえば、
型にはまった起承転結とかにこだわる必要がないから、ではないでしょうか?
皆さん、思いっきり自分の書きたいように書いている、それが面白さに繋がっているように思います。
ページ数も関係ないですし、雑誌の方針なんてあるわけじゃないですからね。
自由なんです!そこが面白い!
(もっとも自由であることが、つまらない作品を産んでいるとこも事実ですが)

そのうち、わたしが日参しているサイトさんとか紹介していきたいです。
お気に入りサイトさんが百近くありますから(笑)←どんなに暇人?