バリ島はインドネシア最大の観光地。日本からの観光客も多く、昨年は海外から500万人が訪れた。観光業は島の基幹産業のため、州政府幹部は「旅行者急減は経済に死活的影響を与える」と危機感をあらわにする。

 

 島でトレッキング中心のツアー会社を営むグドゥ・マングンさん(43)は、22日に政府が噴火警戒レベルを「最高」に引き上げて以降、予約の8割がキャンセルされたと指摘。「旅行者の多くは噴火した際の空港閉鎖を恐れている。私だけでなく同業者も同じ状況。早く沈静化してほしい」と苦境を訴えた。

 主要観光地クタのツアー業者も、「クタを含む島南部は安全とみられているのに3割以上キャンセルが出ている。新たな予約も減った」と話した。

 当局のこれまでの予測では、噴火による溶岩や火砕流で大きな被害が出るとみられるのは同島東部で、主要観光地である南部のクタやヌサドゥアは含まれてない。航空便も現在、通常通り運航しているが、噴火時には火山灰の影響で空港が閉鎖される可能性もある

 

噴火しても旅行を楽しむ人は、いないです。