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しーさるの鉄日記

2022年春ダイヤ改正(山陽新幹線『のぞみ』『さくら』)

JR西日本の2022年ダイヤ改正、山陽新幹線『のぞみ』と『さくら』関連の改正概要は以下の通り。

●広島への最終『のぞみ』の東京発を9分繰下げる。また、博多・小倉からの始発『のぞみ』と姫路からの始発『のぞみ』の東京着を繰り上げる。

●東京発19時台の岡山行『のぞみ』1本を広島へ延長する。

JR西日本の2022年ダイヤ改正、山陽新幹線『のぞみ』では朝夜の東海道直通を速達化するほか、一部列車の設定時刻を見直すことになった。

まず、広島発7時02分の始発『のぞみ』を6分繰下げ、博多発6時00分として延長変更する。代わりに博多発6時15分(広島発7時22分)の『のぞみ』を広島発7時18分に変更する。このことで、博多を朝一番に出発する『のぞみ』の発車時刻が6時15分だったのが6時00分に繰上がる。
始発『のぞみ』の繰上げに伴い、博多、小倉、新山口から朝一番の『のぞみ』に乗った場合、新大阪には8時28分、東京には10時57分に到着するようになる。新山口からだと、改正前は6時37分の『ひかり』(新下関と厚狭だけ通過)から徳山で乗り換える形だったが、それも解消される。

徳山からだと改正前は6時59分の朝一番の『のぞみ』に乗れたのが、改正後は6時41分の『ひかり』に乗っても、新岩国で朝一番の『のぞみ』を待避して乗り継ぐことができなくなる。この『ひかり』が広島で接続する始発の『のぞみ』は改正前の朝一番の『のぞみ』のスジを踏襲するので、新大阪、東京方面への到着時刻は変わらない。
新岩国だと、7時11分の『ひかり』が広島発7時30分の始発『のぞみ』に接続していたが、改正後は6時58分の『ひかり』が広島発7時18分の始発『のぞみ』に接続するようになる。このことで、6時33分着の錦町発の錦川鉄道からの接続時間が短縮される。

広島では7時02分発の『のぞみ』が7時08分発に繰り下げたため、7時02分着の呉線から新たに接続する。6分繰下げた分は、福山を通過することでフォローして、新神戸から先は改正前と同時刻をする。つまり、広島から新神戸以東は6分の時間短縮となる。代わりに7時18分の『のぞみ』を福山に停車させる。このことで、福山発東京行『のぞみ』は708、726、820だったのが、708、741、820となり、50分以上のタイムラグがなくなる。また、切符を前もって入手すれば、7時36分到着の福塩線から乗り換えられる。

山口から東京への空路だと新山口発6時30分のリムジンバスから山口宇部空港発7時45分の飛行機に乗り継いで、羽田着9時20分、東京着10時18分となっている。新幹線の繰上げで1時間早い到着が40分早い到着になった話だけど、やはり4時間の壁は厳しい。新幹線のアクセスが良くなった二俣川でも30分ほどの差となる。博多から大阪だと、博多発6時00分の新幹線に乗ると大阪着8時43分に対し、博多発6時09分の地下鉄から福岡7時丁度のJALに搭乗、伊丹からモノレール、阪急と乗り継ぎ、大阪梅田着9時02分と20分ほど遅くなる。新幹線の繰り上げは15分だから、時間差4分がさらに広がることになる。筑肥線、地下鉄沿線からだと、博多着5時49分で飛行機の場合より20分早い列車だから、所要時間上での差はない。

博多発6時00分の『のぞみ』の設定に伴い、博多発6時台は、00ひ 15の 18ひ 32こ 39のとなっていたのが、00の 16ひ 32こ 39のとなる。改正前00の『ひかり』は先述した通り、新下関と厚狭のみ通過する岡山行だが、今回の改正で博多~小倉間を区間廃止して、小倉発6時17分から6時07分に繰り上げている。広島で14分停車するようになったため、広島以東のダイヤは改正前と変わらない。18分→16分の『ひかり』は、新大阪行で厚狭、新尾道、新倉敷、相生のみ通過となっている。

博多発6時00分の上り列車は昔から設定されていたが、東京に11時前に到着する列車の設定は初めてとなる。N700系デビュー前でも、500系『のぞみ』が博多発6時00分だったら、東京駅に11時前に着くことは可能だったが、紆余曲折があって、それはできなかった。東京発6時00分の博多行、新大阪発6時00分の東京方面、博多方面は速達化されたが、博多発6時00分が速達列車になった時期は比較的短い。ここで、博多発6時00分の新幹線の歴史を振り返る。

1975年の博多延伸直後を見ると、朝一番の『ひかり』は博多発6時06分の東京行、岡山まで各駅に停車して、姫路、新神戸に停車するタイプなので博多発6時19分の小倉、小郡、広島と停車する『ひかり』に徳山で追い抜かれていた。当時は三原まで160キロ制限もあったため、6時19分の『ひかり』に乗っても新大阪着10時08分、東京着13時20分となっていたが、博多発6時27分の『つばめ』から岡山乗り継ぎで東京着17時05分だった延伸前に比べれば大きな進化だったのだろう。その翌年のダイヤ改正で、朝一番の『ひかり』は博多発6時00分に繰り上げ、三原、新倉敷は通過となり、福山で速達『ひかり』に追い抜かれるようになった。

1980年10月のダイヤ改正で速度制限は解除、小郡停車の速達『ひかり』は博多発6時00分に繰り上がり、新大阪には9時32分、東京には12時44分に着くようになった。ところが、1988年改正で『ウエストひかり』化、小郡通過で新大阪には9時08分に着くようになったが、その先の定期『ひかり』は相生で追い抜いたものまで20分待たなければならず、東京着も12時28分と博多発6時27分の『ひかり』に乗っても4分しか変わらなかった。

1993年改正で『のぞみ』が毎時1本になったあとも、博多発6時00分は小郡、徳山停車の100系『ひかり』で、博多発6時20分の『のぞみ』に広島で追い抜かれていた。博多発が遅いとはいえ、『のぞみ』で最高速度270キロ運転を行うので、新大阪には8時52分、東京には11時24分に着くことができた。97年には、朝一番の『のぞみ』に500系を投入、博多から新大阪間2時間17分という今より短い所要時間となったが、時間短縮分時刻を繰り下げ博多発6時35分に、博多発6時00分の『ひかり』は福山で追い抜いていた。

2000年3月改正で、博多発6時00分の『ひかり』はレールスター化、小郡、徳山、福山に停車するのにも関わらず、最高速度285キロで新大阪まで500系『のぞみ』から逃げ切り、新大阪着8時45分と、今までより7分だけ早く着くようになった。2005年改正でようやく博多発6時00分が700系『のぞみ』に、17年ぶりに東京まで直通する列車が朝一番となった。新山口、徳山は通過となったので新大阪着は8時35分、東京着は11時13分となった。

2007年改正では、博多発6時00分が再びレールスターになっており、『のぞみ』は博多発6時23分に繰り下がる。500系が充当されるとはいえ、東京着は11時30分となり、レールスターと日曜運転の『のぞみ』を乗り継いだ方が4分早く到着する。ところが翌年2008年の改正では、博多発6時00分が再び700系『のぞみ』となり、レールスターは6時05分発に繰り下げとなっている。2013年改正で博多発6時00分は新下関、厚狭通過のレールスターとなり、『のぞみ』は6時05分に繰り下げ、N700系化したためか新大阪着は変わらない。その後、朝一番の博多発『のぞみ』は、2018年で6時10分、2020年で6時15分と繰り下げ、新大阪着は8時38分、8時43分、東京着は11時13分、11時15分となっている。

姫路発6時00分の『のぞみ』は、東海道新幹線内で3分短縮することで、東京着9時00分だったのが東京着8時57分に繰り上がる。3分だけの短縮だが、東京に初めて8時台に到着するというウリができる。東京まで2時間台もウリにしても良さそうだけど、それ以外の時間帯も半分近くが2時間台だからな。

夜間下りは、岡山行『のぞみ』の広島への延長及び設定時刻見直しを行なう。東京発19時台の広島行を見ると、改正前は09、51となっていたが、改正後は09 39 00とする。つまり、19時51分だった最終を20時00分に繰下げ、そのことで51分のタイムラグが発生するため、19時39分の岡山行を広島まで延長させる。このことで羽田発19時30分、50分、20時35分の飛行機に対抗する。20時00分丁度の広島行最終は、東京場面では9分繰下げだが、東海道新幹線内での3分短縮の2時間27分運転で、新大阪場面では6分繰下げ、姫路を通過することで岡山、福山、広島は2分繰下げとなる。つまり、東京から福山、広島へは7分短縮することになる。姫路を通過した分は、19時30分発の姫路停車岡山行を19時39分姫路停車広島行に繰り下げてフォローする。東京発19~20時台の姫路停車『のぞみ』は東京発09、30、51、09となっていたのが、09、21、39、21となるから少し偏ることになる。なお、東京発20時09分の岡山行は20時21分に繰り下げることで、姫新線播磨新宮行最終への接続時間を6分に、播州赤穂行最終への接続時間を12分に短縮させる。

夕方上りは、東海道新幹線の改正ブログで触れた通り、博多発17時54分の『のぞみ』を博多発18時03分に繰り下げる。このことで博多着17時52分の『かもめ』から新たに接続する。といっても、西九州新幹線開業までの半年限定だったけど。『のぞみ』の時刻を繰り下げることで、18時11分発の『みずほ』の混雑を緩和させる。時刻繰り下げで広島で接続していた『こだま』は東広島で追い抜くようになる。そのため、博多、小倉から東広島、三原へは、次に述べる『さくら』に乗らなければならない。
『のぞみ』の時刻繰り下げで、博多発17時43分の『さくら』は福山での『のぞみ』待避が消滅、福山から新大阪まで68分かかっていたのを65分に短縮、その結果、新大阪到着が20時32分から20時23分に繰り上がり、博多~新大阪間は2時間49分から2時間40分に、広島~新大阪間は1時間38分から1時間29分に短縮する。『のぞみ』の標準停車駅に加え、新下関、徳山、福山、姫路に停車して、2時間40分はかなり速い。『のぞみ』の停車が少ない新下関、徳山から新大阪への帰り客は恩恵のある話だ。

『さくら』については、下り5本、上り4本の臨時化を行う。臨時化といっても6月30日まで毎日運転の実質定期だし、次の改正ではその記述すら消えた。臨時化より、山陽新幹線内では停車駅の変更も行っている。新大阪発18時18分の『さくら』は新山口停車となり代わりに徳山は通過となった。徳山へは20分後の『のぞみ』を利用することになる。博多発11時02分の『さくら』については新山口を通過として、徳山停車に変更している。新山口には10数分後の『のぞみ』が停車するので、九州方面からは小倉で乗り継ぐことになる。

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