JR九州の3/18ダイヤ見直し、北部の普通・快速の改正概要は以下の通り。
★データイムを中心に、普通・快速の行先を、荒尾行から久留米行、門司港行から福間行に短縮変更する。
★博多~福間間のみ、または、博多~二日市間のみで快速運転を行なう区間快速を新設する。これに伴い、準快速は廃止する。
★快速をスペースワールド通過とする。
★小倉着609の普通列車の始発駅を南福岡から赤間に短縮変更、小倉着635の普通列車の始発駅を福間から博多に延長変更する。
★博多発2347の海老津行を福間行に短縮変更する。その後の002発の福間行に赤間行に延長変更する。
★博多発025の原田行きを南福岡行に短縮変更する。小倉発2348の南福岡行を海老津行に短縮変更する。
★荒尾発博多行最終を37分繰り上げる。
★小倉着542の門司港行の始発駅を柳ヶ浦から行橋に短縮変更する。小倉発2355の行先もを柳ヶ浦から行橋に短縮変更する。
★日田彦山線の始発列車の時刻を10分繰り下げ、始発駅を添田から田川後藤寺に短縮変更する。
★山陽本線下関行の終電を時刻を23分繰り上げ、小倉発2346とする。
★筑肥線の終列車を廃止し、唐津発2021、伊万里発2030に繰り上げる。
★唐津線の多久発621の西唐津行を廃止する。また、佐賀発始発列車を22分繰り下げる。
★長崎本線において、肥前山口発2113の諫早行を肥前大浦行きに、2300の多良行を肥前浜行に短縮変更する。また、長崎発1800の肥前山口行を小長井行に、1946の肥前山口行を湯江行に短縮変更する。
★佐世保線において、佐世保行最終を20分繰り上げ、肥前山口発2237とする。
★大村線において、データイムの快速6往復を竹松~佐世保間で各駅に停車する区間快速に変更する。それに伴い、普通列車4往復を竹松~早岐間で区間廃止する。
★長崎発2005の快速佐世保行の運転を取りやめる。
★長崎発2203の市布経由竹松行を早岐行に変更、2209の長与経由早岐行を竹松行に変更する。
★長崎発諫早行最終列車を、長与経由は15分、市布経由は16分繰り上げる。
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JR九州は、2018年春にダイヤを見直して、新幹線6本、在来線特急24本、快速・普通87本の計117本の運転を取りやめることを発表した。九州新幹線は2014年改正時の12本削減よりはマシだけど、在来線でここまで削減したのはJR九州発足以来初めてだ。このタイミングで列車の見直しというのは、度重なる自然災害による鉄道への影響と勘繰ってしまう。でも、自然災害前から有人駅の無人化など、やれることはやってきたからな。まず、福岡・佐賀・長崎の普通列車、快速列車から分析してみる。
鹿児島線は2014年以来の大幅な見直し。2014年改正というと、準快速が北九州地区で各駅に停車するようになり、二日市~福間間の普通が毎時4本から毎時3本に、データイムの『きらめき』3往復が廃止になったときだ。
今回新設となる区間快速は、快速運転区間を博多~福間間、または博多~二日市間に絞った列車、準快速を博多以南または、博多以東と荒木~二日市間で各駅停車にしたような列車だ。北海道の『いしかりライナー』同様、快速運転区間はバラバラなので幕で表示することになる。今回の改正では準快速が全て区間快速に格下げとなり、福北間快速も半数が区間快速に格下げ、それに伴い福間以東と二日市以南で普通が区間廃止されることになる。
まず、博多から小倉方面。リリースの博多発時刻表の一例を見ると03区小、08普福、25区門、30普海、46快小、49普福となっている。現行ダイヤの04準小、08普門、24快小、27普門、45快小、48普福と比較すると、24分の快速小倉行を福間以東で各駅停車化、それに伴い08分の普通門司港行は福間以東部分廃止、27分の普通は海老津以東で部分廃止となる。いわば、福間以東で快速が、海老津以東で普通が毎時1本ずつ間引かれることになる。このことで、博多から折尾方面へ向かう列車は、快2準1普2から快1区2となり、快速通過駅であるスペースワールド、枝光、九州工大前の本数は毎時3本から毎時2本となる。
多分、海老津行というのは13時台の例で、それを小倉方面へ延長する時間帯があったり、福北ゆたか線の電車を黒崎行から小倉行へ行先変更すると思うのだけど。快速通過3駅ともに、毎時3本ある中間を上回っているし。それでも快速は2本から1本に半減するということになる。普通が毎時2本だとしたら、快速停車駅は毎時5本から毎時3本になるのか。なお、24分の快速門司港行は25分の区間快速になることで、小倉までの所要時間も67分から80分以上と大幅に延長し、逃げ切れたソニックも八幡での待避ということになる。
次に、博多から久留米方面。リリースの博多発時刻表の一例を見ると、02区羽、06普鳥、23快久、26普二、41快荒木、44普二となっている。現行ダイヤの05準荒木、08普鳥、23快荒尾、27普鳥、44快荒尾、46普久と比較すると、05の準快速は二日市から各駅停車になったが2駅延長、快速2本は久留米、荒木以南部分廃止、普通鳥栖行と普通久留米行は二日市以南部分廃止となった。結果、二日市~鳥栖間は快3普3だったのが、快2区1普1になり、快速通過駅では毎時3本が毎時2本に減少、久留米までは快3普1なのが快2区1に、荒木から先は快2と熊本発着の普1になっているが、快速がなくなり区間快速が羽犬塚まで走ること以外は不明だ。新聞報道によると、大牟田~荒尾間で毎時2本走るから、現行の銀水発着のワンマンを羽犬塚まで走らせても、荒木以南普通毎時2本はキープできるけど、快2普1からは大きく変わることになる。
05の準快速は02分の区間快速化に伴い、博多から鳥栖まで28分だったのが34分になる見込み。普通鳥栖行の設定時間帯を見ると、天拝山、けやき台、弥生が丘、田代で40分近いブランクになる。天拝山駅の代わりに西鉄朝倉街道駅を使い、博多へ向かう場合は紫駅から二日市駅まで歩くという人が出てきそうだ。弥生が丘からは西鉄小郡までバスが出ているけど毎時1本しかないからな。また、久留米以南での快速の各駅停車化で29分だった久留米~大牟田間の所要時間も34分となる。久留米や荒木で、快速がワンマン普通にすぐに接続すれば所要時間増は10分以内に納まるが。西鉄特急は62分と現行快速より1分速いだけだから、不便になっても博多へはJRがいいのか。筑後船小屋で新幹線にすぐに接続しても、大牟田から博多まで50分かかるしな。
区間快速は、久留米方面が毎時1本に対し、小倉方面は毎時2本となっている。これは久留米口で快速として運転していたのが、博多を境に区間快速に化けるのではないかと。もしくは遅延時対応のために、快速博多行と博多発の区間快速に分断するとか。化ける場合は、快速(久留米~福間快速運転)という幕でも作るのだろうか。
博多駅での小倉方面始発は445から508に繰り下げ、東郷、東福間からは朝一番の『のぞみ』に乗れなくなる。博多から海老津への最終は25分繰り上がったが、赤間への最終は15分繰り下がった。8分後に博多を発車する『きらめき』が休前日のみの運転になるからそのフォローかもしれない。
二日市方面は、0時以降の博多発が、010久、015特荒、025原、113南福だったのが、010鳥と025南福だけに。南福岡~原田までは15分繰り上がるだけだが、南福岡までは48分繰り上がる。西鉄の最終は意外と早く天神発2400の急行花畑行、朝倉街道には021に着くから、天拝山での久留米行最終には乗り換えることが可能である。
日豊本線の早朝深夜列車も大幅に見直し、行橋以南の始発は32分繰り下がり、最終は35分繰り上がる。最終柳ヶ浦行は繰り上がるが、宇島、中津へは現行最終と変わらない時間帯に『ソニック』がある。日豊本線の早朝列車は歴史があり、1964年の時刻表を見ると柳ヶ浦発449だけでなく402もある。分割民営化直後は柳ヶ浦発434だったが、今では417と繰り上がり、日本一早い初電車となった。この列車の区間廃止で日本一の初電車は桜木町発419の京浜東北線北行になるだろう。北九州への通勤客もいる日豊本線の早朝列車がなくなるのは残念だが、日本で初めて開業した駅を日本で一番早い電車が出発するのは面白い。
関門越えも、小倉発009から2346に繰り上げ、博多発2300の『ソニック』から接続しているのが2230の『きらめき』から接続するようになる。最終下り『のぞみ』からの接続時間は8分、少しでも遅れれば下関へ帰りなくなるから、状況を見て発車時刻を繰り下げるのだろう。
筑肥線は、最終列車である唐津発2148と伊万里発2159を廃止することに。新たに最終列車となった20時台の列車は、15分時刻を繰り下げることに。このことで、博多発1852の快速からの接続が見直される。唐津線の始発は、バルーンフェスタの時は需要はあるのだけどね。
長崎本線は、最終諫早行きが肥前大浦打ち切りで、諫早方面最終が2時間繰上げの肥前山口発1916に。肥前山口発2148の『かもめ』に乗って、諫早で折り返せばいいのだけど。長崎側からも2本県境手前で打ち切りになったが、最終列車ではなかった。
大村線の快速『シーサイドライナー』はデータイム6往復が竹松以北で各駅停車に、それに伴い普通列車4往復が竹松以北で廃止となる。佐世保発1014~1525と長崎発1000~1500の快速が区間快速化で、早岐発1052~1457と諫早発1109~1509の普通が竹松発着になると思われる。
快速停車駅では4往復減るが、快速通過駅では2往復増え、2時間ブランクがなくなることになる。快速通過駅は乗車人員が100人に満たず、今回の改正で減便となる吉都線の小駅と変わらない。そう考えると、全てを区間快速化する必要はなかったと思う。とはいえ、区間快速化で新規に停車する駅は4駅だけなので、所要時間増は数分程度である。普通列車が減った分、交換待ちも減るだろうし。交換待ちといえば、観光列車を2018年度に走らす予定だから、そのための空スジを引くのだろうな。
5年後の改正では、新幹線乗り換え駅の新大村駅が諏訪~竹松間に開設される。そのとき、大村までの利用者が減少すれば、快速は長崎~竹松も各駅停車になり、普通列車を吸収するだろう。
夜は、長崎発2005の『シーサイドライナー』が廃止されることに、35分前にも『シーサイドライナー』があるから利用率が低かったのだろう。長崎本線内は各駅停車だけど、そのフォローもないのだろうか。
22時台は、時間のかかる長与経由を近い竹松止にして、時間のかからない現川経由を遠い早岐行に切り替えた。このことで、博多発2100の『かもめ』からの接続列車が竹松止から早岐行になった。早岐行は終点で、先述の20分繰り上がった最終佐世保行に接続する。
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