しーさるの鉄日記

JR九州2018春ダイヤ見直し(在来線特急編)



R九州のダイヤ見直し、在来線特急列車の改正概要は以下の通り。

★データイムの『きらめき』小倉行4本、博多行5本の運転を取りやめる。
★博多発010の『きらめき』小倉行を毎日の運転から、土休日前日の運転に変更する。
★『有明』のうち、上り吉塚行1本と下り長洲行3本を廃止する。残った博多着737についても、長洲発を大牟田発に短縮変更、土休日の運転を取りやめ、平日のみの運転とする。
★博多発2020の『ソニック』(改正後は2019発)の停車駅を東郷、八幡通過に変更、小倉での停車時間も見直し、博多から大分間での所要時間を9分短縮させる。

★博多発1115、1515の『かもめ』長崎行、長崎発1047、1446の『かもめ』博多行を、毎日運転から多客期運転の不定期列車に格下げする。
★最終『みどり』を上下ともに繰り上げ、博多発2234、佐世保発2043に変更する。これに伴い、博多発2233の『かもめ103号』佐賀行の運転を取りやめる。
★長崎発最終博多行『かもめ』を26分繰下げ、2152発に変更する。これに伴い佐賀発2321の『かもめ110号』博多行、長崎発2233の『かもめ202号』諫早行の運転を取りやめる。
★『みどり』の早岐~佐世保間を乗車券で利用可能とする。但し、指定席利用の場合は520円、グリーン席利用の場合は770円が必要になる。

★博多着617の『ソニック』の始発駅を柳ヶ浦から小倉に、716の『ソニック』の始発駅を大分から中津に変更する。

★佐伯発730の『ソニック』博多行を大分で分断し、『にちりん102号』と『ソニック14号』に分ける。

★博多発1919の『ソニック』を佐伯行から大分行に短縮変更する。
★博多発2144の『ソニック』柳ヶ浦行を『きらめき』門司港行に変更する。また、博多発2301の『ソニック』大分行を中津行に短縮変更する。
★宮崎空港発1825の『にちりん』大分行を『ひゅうが』延岡行に短縮変更する。

★熊本発712の『かわせみ やませみ』を27分繰り下げ、熊本発739に変更する。
★特急『はやとの風』を臨時列車に格下げする。


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新幹線同様、在来線特急も大幅に見直されることになった。

『きらめき』は2014年改正時に3往復廃止になって以来の、データイムの削減。このことで、小倉行は博多発1639以降の10本、博多行は門司港発722以前の4本と小倉発1821以降の3本の計7本となった。休前日は小倉行1本、土休日は博多行2本がこれに追加される。

データイム『きらめき』は、小倉発着『有明』の名残である。2001年改正で『有明』8往復が小倉に乗り入れた時に、福北間毎時3本が確立された。そのあと、九州新幹線が全通した2011年に『有明』の博多以西が廃止となり、残った部分がデータイムの『きらめき』である。だが、熊本への需要もあった『有明』と違い、データイムの利用率が低迷、3年後の2014年には11時台~13時台の3往復が廃止となったといったところか。

『きらめき』停車駅のうち、戸畑は毎時1本残るからいいとして、赤間はデータイムに停車する特急が、1107と1207の博多行ソニックだけになってしまう。これまで博多で22分で行けたのが、快速で30分以上かかることになる。天神へは赤間急行バスも走っているが、バス停のエリアが違うだけでなく1時間もかかる。でも、googleで赤間駅の混雑する時間帯を見ると、昼間の利用者は少ないようだから、『きらめき』の利用者も少なかったのだろう。

鳥栖以南を走る鹿児島線特急も、ついに朝上り1本だけに。夜の3本は一気に廃止された。新幹線へ利用者が流れているのだろうか。夜間時間帯を見ると、接続が結構いいようだし。それでも、大牟田への最終は40分繰り上がるだけでなく、所要時間は『有明』の53分から、『つばめ』と普通列車乗り継ぎの58分に、料金は410円値上げになるけど。『有明5号』は元をたどれば『ドリームつばめ』のスジだから、787と相まって思い入れはあるのだけどね。今回の改正では新宮夜行、『ドリームつばめ』、そして後述の『ドリームにちりん』と夜行列車のスジを踏襲した列車が、同時に廃止されることになる。
『有明4号』と『かもめ104号』の鳥栖~吉塚間の連結運転は1年だけと短命、『有明4号』に連結する形で去年改正時に増発された『かもめ104号』だったが、『有明4号』の方が廃止されてしまった。それに伴い鳥栖での併合作業は中止、博多着は829から5分繰上げの824となり、博多発833の『のぞみ14号』に接続するようになった。

データイムの『かもめ』は787運用2往復の臨時化で、佐賀まで毎時2本、長崎まで毎時1本の時間帯を拡大することに。春臨のプレスリリースによると、データイムに臨時となっている3往復が3月の土日とGWに設定されているのに対し、今回臨時となる2往復は、4/8までの毎日とそれ以降の土日、GWの設定となっている。でも、GW以降の5月と6月は土日の設定はない。これらの臨時が運転されない日は、交換列車は空交換となる。長崎本線の駅降りの時に空交換を味わったな。

最終『みどり』は、佐賀行『かもめ』を延伸する形で時刻繰り上げ。といっても22分の繰上げだから、『ソニック』に比べれば大したことはない。長崎新幹線が開業すると、武雄温泉~長崎間の所要時間は24分、これは同区間の距離が九州新幹線の筑後船小屋~熊本間に匹敵することから割り出した。それに対し、繰り上がった『みどり』の武雄温泉着は23時35分、つまり、ぎりぎりでこの『みどり』に接続し、24時前に長崎に到着する新幹線が設定できることになる。そうなった場合の博多発長崎行最終は現行より23分繰り下がる。

『みどり』の早岐以北は自由席に。そのうち、早岐以北を普通列車にして、佐世保線普通を早岐止にさせるのではないかと。特急列車が末端の街の中で普通列車として走るというのは、熊本で長い間やっていたし。でも大塔、日宇の乗降客数は南熊本、平成の半分だから、博多への流動が末端普通化のキーになりそうだ。

朝の『ソニック』は4時台の特急の運転取りやめ、このことで始発は40分前後繰り下がる。博多着716の大分始発は、2011年の『ドリームにちりん』廃止に伴い柳ヶ浦発から大分発になったのだけど、4時台で利用率は悪かったのだろう。でも、改正後に大分発朝一番となる『ソニック2号』(現『ソニック4号』)は、小倉での『のぞみ』への接続時間が39分と悪く、現行より1時間繰り下がることになる。例えば新大阪だったら到着は9時38分となる。この『ソニック2号』を10分繰上げれば、『のぞみ2号』に接続し、新大阪着は9時01分と37分繰り上がる。豊予海峡を経由する新幹線よりこういったことを働きかけた方がいいと思うのだけど。
ちなみに競合相手の大分空港からの飛行機の発車時刻は、伊丹行が920、名古屋行が955と遅く、新幹線乗り継ぎの方が早く到着する。福岡への高速バス『とよのくに号』も532と、『ソニック2号』(現『ソニック4号』)より10分遅いし、小倉への高速バス『ゆのくに号』も705と遅い。

佐伯発『ソニック』のうち1本は、大分以南が『にちりん』化。上り『ひゅうが』が多いから、延岡から佐伯まで回送するのだろう。最終『にちりん』を宮崎~延岡間で『ひゅうが』化、延岡~佐伯まで回送、翌朝の『ソニック』に接続させるということになる。繁忙期は『ドリームにちりん』にすればいいのだけど、夜行バスですら臨時だからな。

運転区間の短縮は夜も行われる。まず、佐伯行『ソニック』は2本から1本に削減することに、博多発1919は2145大分止となった。現行ダイヤを見ると16分後に幸崎行、35分後に臼杵行があるが、佐伯行は50分もある。『ソニック』があるから普通列車佐伯行が1時間半も開いているのだけど、『ソニック』を普通格下げとすれば佐伯までの運転間隔が他時間帯と同じ約40分間隔となる。幸崎以南の需要を考えると、そのまま『ソニック』を間引く感じだが、それでも行先変更で幸崎以南の間隔調整をしてほしいものだ。

博多発2301の『ソニック』も2011年改正時に『ドリームにちりん』から引き継ぐ形で柳ヶ浦行から大分行になった列車だ。これが中津止になると、中津以南の大分方面への最終は博多発2205と56分繰り上がる。また、新大阪発2126の『のぞみ』からの接続が、新大阪発2042の『のぞみ』から接続へと変わる。大阪から大分空港への飛行機は18時がラストなので、最終が繰り上がっても新幹線の方が圧倒的に遅い。バスの最終は博多BT発2159だから、繰り上がった『ソニック』の方が少し遅い。福岡からだと逆転するが。

先述した通り、最終『にちりん』は延岡止まりに。これで大分方面への最終は宮崎発1731の『にちりんシーガイア』と70分繰り上がる。現行ダイヤだと、それより13分遅い時間の普通が終点の延岡で大分行に乗り継げるのだけど、改正でどうなるかはわからない。ちなみに高速バス『パシフィックライナー』は宮崎駅1730とほぼ同時に出発、大分駅高速バスのりばには2056と7分遅く着く。バスといえば、宮崎駅1823の『B&Sみやざき』でも新八代、博多乗り換えで大分に行けるのか。早特を使えば7500円と、延岡経由と2400円しか変わらないし。

『かわせみ やませみ』は下りの朝一番の設定時間帯を30分近く繰り下げることに。このことで博多発645の『さくら401号』から熊本で乗り換えることができる。接続駅が熊本でなく新八代だたったら、10分の繰り下げでも接続できるのだけどね。『さくら401号』に新八代で接続する『B&Sみやざき』の人吉IC着は817、『かわせみやませみ』が人吉駅に着く912より55分早い。人吉IC発842のバス『じゅぐりっと号』に乗れば9時前には人吉駅に到着する。

『はやとの風』の臨時列車化は、リリース前に新聞報道であった通り。インバウンドの団体の利用でもあれば平日でも運転するだろうけど。『指宿のたまて箱』が毎日運転なのに、『はやとの風』が臨時運転になってしまったのは、温泉地へのアクセスの差なのだろうか。砂むし会館は、指宿駅から歩いて20分もかからないのに対し、霧島温泉駅から霧島温泉まではバスで35分かかるからな。

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