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しーさるの鉄日記

立山アルペンルート(け0ブルカーと高原バス)

立山駅でのケーブルカーは富山地鉄の線路に対して、ほぼ垂直になっており、電鉄富山方面からだと右の方へ上がっていくことになる。ただし、途中で左カーブがあるため、美女平の前では富山地鉄と同じ方向だ。ケーブルカーは立山と美女平間1.3キロを7分で結び、475メートルから977メートルへ上がる。乗ることになったケーブルカーは立山発10時40分、電鉄富山で時間指定を受けたケーブルカーだ。1号トンネルを出ると、材木石の見えるあたりで下へ降りるケーブルカーと交換して、2号トンネルに入る。美女平の手前でこう配は最急の560‰、後ほど乗ることになる黒部ケーブルの587‰、高尾山ケーブルカーの608‰に及ばずともきつい方の勾配だ。

美女平の標高は977メートル、中央線の最高地点の富士見の955メートルを上回るものの小海線には及ばない。横川駅の標高が380メートル、軽井沢駅の標高が942メートルだから、碓氷峠をケーブルカーで上がってきた感じなのだろう。箱根のケーブルカーは標高541メートルと立山より高い強羅を起点するが、勾配はきつくないので750メートルまでしか上がらない。ただし、ロープウェイに乗り換えれば、1044メートルの大涌谷と美女平より高い場所まで上がる。美女平は2階建て、1階はケーブルカーと高原バスの乗り換えコンコース及び高原バスのホーム、2階は展示室と休憩スペースになっている。屋上展望台には入ることができなかった。ホームを少し離れたところには美女杉、その先には遊歩道があり、高原バス通り沿いにブナ坂バス停まで続いている。ホームに向かって左側は下の称名道路の桂台料金所からの立山有料道路なので、室堂へ向かう高原バスは折り返して右側の県道へ登ることになる。

立山有料道路は、桂台料金所、美女平間と弥陀ヶ原の1キロ手前の追分料金所、室堂間に分かれている。立山ケーブルが開業した翌年の1955年に美女平~弘法まで開通したときは有料だったが、1970年4月に美女平~追分間の有料期間が終了している。その年の12月に桂台~美女平が供用開始、その翌年6月にアルペンルートが開業して今の形となった。桂台~美女平はアルペンルートに組み込まれておらず、マイカー規制もされているので、室堂へ直接向かうツアーバスや東京からの夜行バスでないと普通の観光客は通ることができない。桂台~室堂までの大型観光バスでの往復の通行料は52,800円、東名の東京インターから滋賀県の草津田上まで往復した時と変わらない。乗鞍でのバスは駐車料金が環境保全税込みで10,330円だから5倍ということになる。30人くらいバスの乗客から高原バス並みの2000円を徴収すれうば、通行料を釣り合う形になる。この通行料の高さでも回数券は設定されており、11枚で50万円を超える。追分~室堂間は高原バス需要はあるけど、桂台からは地元の団体バス業者が使うのだろうか。

乗ることになった高原バスは、13分接続の美女平発11時、1台目のバスは11時になる前に満席で発車、改札で待たされて11時のバスに乗れないのかと焦ったが、無事ガラガラの2台目のバスの窓側を確保した。美女平を出て6分、仙洞杉を見物するため徐行する。樹齢は300年以上、その幹周は9メートル近くに及ぶ。さらに5分走ると称名滝が見えて来たので、徐行と停止を繰り換えるようになる。バスを1本落としてまで進行方向左側を確保したのは大きい。右は右で立山の山脈が見えたようだけど。ここ滝見台は標高1280mで美女平から10分で300m上がったことになる。さらに走ると、沿道の樹木はなくなり、だいぶ開けてくる。

七曲りというつづら折りのカーブで高さをかせぎ、しばらく走ると弥陀ヶ原に到着した。標高は1930m、美女平からは950m上がってきたことになり、富山の街から美女平までの標高差を30分で登ってきたことになる。バス停から少し離れて、木造の待合室がある。ここで弥陀ヶ原ホテルに宿泊しただろう客を乗せた。昔、アルペンルートを通った時には、前泊宇奈月温泉で午前のアルペン特急から弥陀ヶ原ホテルに宿泊したと記憶しているのだけど、随分余裕のあるスケジュールなのだと。

弥陀ヶ原を出た後も、高原の中を曲がりながら標高を稼ぐことになる。弥陀ヶ原を出た数分後にはホテルが遥か眼下に見えるようになった。弥陀ヶ原から10分ほどで天狗平に到着、標高は2300m、弥陀ヶ原から10分で370m登ってきたことになる。高低差的には333mの東京タワーを越え、東京駅日本橋口近くで4年後の完成を目指す日本一の高層ビル『Torch Tower』の385mに近い。10秒でビル1フロアを上がるようなものだ。バス停付近に天狗平山荘、少し離れて立山高原ホテルがある。天狗平から室堂までは遊歩道が整備されている。弥陀ヶ原付近で点在していた雪も、この辺になると土地の半分以上を占めるようになり、道路沿いも雪で囲まれる。

天狗平を出ると、カーブは少し減ってくる。数分で室堂駅が見えるようになり、道路沿いには1メートル以上の雪が積もるようになる。雪の大谷の前を通過して数分で室堂に着いた。室堂は標高2450m、美女平から50分かけて1500mも上がってきた。標高差もアルペンルートの他の交通より大きいが、50分という乗車時間も、他の交通機関の乗車時間の合計時間より長い。バスターミナルの標高は、2700mの乗鞍岳バスターミナルには劣るもののかなり高い場所にある。ちなみに乗鞍岳バスターミナルも標高81450mの乗鞍高原観光センターからバスで50分かけていく。

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