
(写真は友達が撮ってくれました)



早いもので、チャオも今日で9歳です



我が家で生まれたので、ほんとにまるまる9年の付き合いになります。
生まれた時に65gしかない超未熟児で、大きさと感触は「羽二重餅」そのものでした。
シー・ズーの子犬の出生時体重は、我が家の場合200g前後でしたので、チャオは平均の約3分の1。。。

「可愛い」よりも「気持ち悪い」と言うのが正直な気持ちで、触ると融けてしまいそうな感じでした。
抱き上げてもペロンペロンで、恐かったです。
いつ死んでもおかしくない状態でした。
「どうしても母乳で育てたい!」
初乳を飲ませると、子犬の免疫力の高さが断然違います。
でも、あまりに体が小さくて自分でお乳を吸う力がないのです

なので母親の乳首に口をあてがわせて、手でお乳を搾り口に流し込んでみました。
飲めているかどうかは解りません。
これで様子を見て弱っていくようなら直ぐにカテーテルを入れて、直接、胃にミルクを流し込む方法に切替えなければなりません。
「どうか明日まで頑張って!」、その日は一睡もせず授乳を続け、祈るような気持ちで1日を過ごしました。
とても長い1日でした



翌朝。。。
「生きている

昨日よりも少し血色が出てきたような気がしました。
体重を量ってみると、全く増えていないが減ってもいない。
「よし!大丈夫!」
本来このくらいのシー・ズーの子犬なら、毎日体重が30gずつくらい増えていくものなのですが、チャオは仕方がありません。
減っていないのが何よりの救いでした。
これで、母乳を飲み込めていることが解ったからです。
まだまだまだまだ不安は残るものの、少し希望が見えてきました。
そして2日・3日。。。と日が過ぎ、相変わらず体重は増えないものの、減っていないのが嬉しかったです

そして4日目。
「やった~

体重が5g増えていたのです!5gですよ!
チャオの体重からすれば、この5gは貴重です

この日、私は、初めて少しだけ仮眠を取りました。



毎日1日6回の授乳。
1度に沢山飲めないので、かなり小分けにしました。
1週間目を過ぎると、お腹が空けば自分から「ピーピー」鳴いてくれるようになり
少し不安から解消されました。
しかし、まだまだ予断を許しません。
そんな私の心配をよそにチャオは日毎に少しずつ成長してくれました




そして、なんと11日目にはお目々が開いたのです

こんなに小さく生まれたのに、標準日数で開眼するなんて驚きでした。
生命力って凄いですね




繁殖犬の目が開くと、成長第一段階の安堵と感動で毎回、涙ぐんでしまう私なのですが、チャオの時はこの先の心配ごとが多くて、感動に浸っている間はありませんでした。
目が開いても見えるようになるのか・耳は聴こえるのか・脳や手足に障害は出ないだろうか。。。
障害を持った犬を育てることに対する不安は全く有りませんでした。
どんな状態であっても、可愛くて大切な我が子です。
ただ、この子が背負って生きていかなければならない過酷な試練を思うと心が痛みました




日々、犬らしく可愛くなるチャオ

目も見えて、耳も聴こえる。
脳に障害もなさそう

チャオは「ブリンドル」と言うとても美しい毛色を授かり生まれてきました。
子犬の時は毛色も濃く、パッと見た感じはブラック&ホワイトのような感じ。
ハイハイを始めた頃なんかは、パンダの赤ちゃんにソックリで本当に可愛かったです。
いろんな子犬を見てきましたが、全犬種の中でシー・ズーの赤ちゃんほど可愛らしいものは無いと自負しております


そんな楽しい日々の中、また不安がよぎりました。
いつまで経っても、後ろ足で立てないのです。
生後1ヶ月になっても、前足だけでしか歩きません。。。
「やっぱり障害が出たか・・・。この子は大地を走り回ることが出来ないのか」
車椅子を用意してやらなくてはならないかな、リハビリも必要になるな。
そんなことを考えていた頃、少しずつ後足で立ち上がり始めたのです。
未熟児で生まれると、こんなことがあるのですね

受精卵が分割されていく時、目はかなり早い段階から現れると言います。
それは子犬の成長でも同じなのでしょうか。
チャオの目は、かなり早い段階で開きました。
しかし、体の成長は追いついていなかったのですね、きっと。
その後はとっても元気に育ってくれて、9歳になるまで全く病気をしていませんし、何処も悪いところはありません


体重は3.5kgと未だに小さいですが、我が家のシー・ズーは全体的に小振りなので(女の子なら4kg強、男の子なら5kgまで)、チャオがここまで育ってくれたのは上出来です






(写真撮影:シズさんの旦那さま。Thank you very much

一番、可愛い子犬の時期のチャオの写真が全く有りません。
ここに乗せた友達が撮ってくれた生後7ヶ月のときのものが、初めての写真になります。
それは。。。
ちゃんと成長出来なくて途中で死んでしまうかもしれない。
生きられても短命かもしれない。
ずっとそう思っていたので、毎朝毎朝、生きていることを確認出来るだけで幸せだったからです。
幸せだけど、心に余裕が・・・・・無かった?
だから写真を撮ることを忘れていたのか、躊躇っていたのか。
私にも解りません。
でも、私の記憶・瞼の奥には、チャオちゃんの9年間がハッキリと焼き付いています

今も、私の足元でコルクと一緒に寝ています。
この二人、いつも絡みつくように私の足元にいます

キャヴェは膝の上で・・・(笑)
ん~、し・あ・わ・せ




9歳になり、毛色もスッカリ薄くなりました。
シー・ズーは年齢と共に毛色が変わります。
ブリンドルがウソのようでしょう?
どう見ても、ゴールド&ホワイトです(笑)
平均寿命だと、一緒に居られるのは後5年くらいかなぁ・・・

もうちょっと頑張ってほしいですけどね~。
これからの1日1日も大切に仲良く楽しく穏やかに過ごしていけたら良いな、と思っています




ちなみに。。。
シー・ズーの子犬は、歯が生え揃うのがとても遅いです

シー・ズーに限らず、短吻種の犬はそうなのかもしれませんね~

生後2ヶ月になっていても全部揃わず、甘噛みをしても全然痛くありません。
小さい小さい小さい歯です。
何から何までジャック・ラッセル・テリアとは対照的な犬種ですね
