宇宙戦艦ヤマト
我々40代中盤のおっさんの思春期時代に一世を風靡したアニメ。
そのリメイク版として去年から「宇宙戦艦ヤマト2199」として
劇場版を先行して公開、今年に入ってMBS/TBS系列の地上波TVでも
毎週日曜日午後5時から30分番組で放映している、
旧作ヤマトには、小生、ハマった一人。
プラモデルにサントラレコード、雑誌にと
小遣いはほとんどヤマトへ吸収されていた。
「愛」とは「正義」とは「命」とは何ぞや・・・
これを学んだのは「ヤマト」といっても過言ではない。
大人(いいおっさん)になっても尚、新作と聞けば見たくなり
実写版と聞けば劇場に・・・というフリークが続いている。
さて、その「ヤマト」の生みの親オフィスアカデミーの西�・義展プロデューサーも
不慮の事故でお亡くなりになった。
「宇宙戦艦ヤマト復活編」の第2部、第3部が製作されるのかどうかも
わからなくなり、ヤマトフリーカーにとっては不安な毎日が続く中
万に持して、公開されたのがこの「2199」であった。
旧作の科学的矛盾点を巧妙にかいくぐり正当性を持たせ、
旧作全シリーズに登場した主要キャラクターをはじめから登場させ、
さらに、新たな登場人物も増やすなど、思いもよらない深みと厚みをもった
新生宇宙戦艦ヤマトとして復活!
出渕裕総監督ありがとう。君は、1億(?)ヤマトフリーカーの
希望の星だ。これで一生ヤマトを愛しつづけられるぞ~!
ここからは小生の感想です。(今更ながら少々ネタバレあり)
物語前半 : 冥王星の戦いまで
旧ヤマトの航路の矛盾を徹底的に正当化。
とくに、冥王星前線基地のガミラス兵の肌の色は何故
ガミラス人の青い肌ではないのか?など。
旧作をあまり逸脱しない作りは、旧作を知るヤマトフリーカーとしは
「そうそうこれこれ、これがヤマト」と心を鷲掴みにされた気分になり
この作品は、裏切らないと確信を持てた。
物語中盤 : 細かなエピソードを織り交ぜていく旧作どおり本作も
細かいエピソードで進行していきつつ、旧作では
あまりなかった物語全体の伏線を張り旧作を知る者にとっても
「どうなるのかな~」とわくわくさせる造りになっている。
旧作のエッセンスを巧みに異なるストーリーとして展開していくのは
旧作を熟知するフリーカーにはたまらな演出だ。
「なるほど、こお来たか~」と。
もちろん「中間地点バラン星」は健在。
物語後半:七色星団も結構旧作に準拠した物になっている。
ドメル将軍かっこよすぎ。
御付きのバーガー、クロイツ、ハイデルン、ゲットーも登場回数増加。
ヤマト3で出てきた潜宙艦も登場してくる。
ここで、特筆すべきは、壊れた艦体をどうやって直したか・・・
旧作では、カット変わりで瞬時に修理完了しているが、
それは、真田技師長の神業とされていた。
ところが、話数をまたがっても修理する時間がないときは
壊れたままになっている。
イスカンダルへ降り立つヤマトは傷ついたままだ!
心残りなのは、イスカンダルを出て地球に帰り着くまでのエピソード。
もともと旧作はその部分にあったストーリーを放送回数短縮
(打ち切り)の憂き目にあって製作されなかったのだが、その部分も
踏襲してしまった。
ヤマトフリーカーとしては、そこを是非追加してほしかった。
中盤で張っておいた伏線を使わずじまいというのもあったし
ガミラスの行く末も気になるし。
あと4話くらい伸ばしてもよかったのでは?
まさか、この部分をスピンオフして次回作にするつもりか?
それはそれで大歓迎。
テレビ版もあと数回で最終回。またさみしい空虚な時間になってしまうのか。
ああ、そうそう、最後にMBSへもの申す。
「宇宙戦艦ヤマト」といえば、ラストの「地球滅亡まであと〇〇日」というのが
迫る危機を子ども心に訴える一つのお約束だったのに。
それをカットとはどういうことか!? 各話の次回予告にその大事なものが
入っていたにもかかわらず尺が足りないからといって予告をカットとは
これは許されない暴挙。 予告はMBSの番組サイトをご覧くださいとは・・・・。
番組冒頭のあらすじをカットすべきだったのでは?あらすじは番組サイトを
ご覧ください。さらに、デジタル放送なんだから「d」ボタンで見てくださいで
よかったはず。再放送するときはちゃんとつけてね。