我が家の前には西高瀬川という川が流れている。
京都で高瀬川というくらいだからさぞ綺麗な川と思いきや真逆で深い掘割。
40年ほど前は下水道の代わりに染色工場の
赤や紫の廃液が流れ悪臭を放ついわゆる どぶ川 だった。
もちろん生き物なんて皆無であった。
大昔は嵐山辺りから桂川の分流として農業用の用水路として造られた川だ。
今は、桂川にはつながっておらず、もっぱら雨水の排水路として
使用されている。二条城のお堀の水もここに入ってきているらしいが
普段流れは少ない。
上流に染物工場もなくなり、下水道も充実したおかげで
魚も住める水になり、鴨のつがいが住処にしていたりシロサギが餌場にしていたりしている。
そんな川もひとたび大雨になると水かさが1mほど高くなり唸りを上げて流れ濁流となる。
大雨で下水の水かさが増え一定量を越すとこの川に流れ込む仕組みになっていて
一気に水が増えるのだ。掘割は3mほどあるのであふれる心配はない。
最近は、その上限一定量の基準を増やしたのか、濁流加減は昔ほどではなくなった。
さて、今年はその川にご覧のように菜の花畑が出現した。
この菜の花、約300mほど続いている。
めちゃめちゃきれいで圧巻。しかも桜の花と違い
もう3週間近く咲き続けている。背丈も初めは掘割の半分くらいだったのが
もう、掘割の高さを超えようとしている。
誰かが種を撒いたわけでもなく自然にできた菜の花畑だ。
川の水はちょうど真ん中あたりに30cmほどの幅の流れを作っていて
その両側の堆積物に生い茂っている。
堆積物の厚さは20~30cmほどだと思う。
堆積物のもとは、雑草やごみ。大雨で増水する度に雑草が倒れて
そこへ泥が溜まったりしてできたものだ。
昔は、1年に1回くらいブルドーザーを入れて川底を掃除(?)していたけれど
貧乏な京都市の予算の関係からかそれもしなくなったのが幸いした。
自然にビオトープしたって感じだね。
いつまで咲き続けるだろう。大雨が降らないことを祈りながら
毎日綺麗な黄色い花を楽しませてもらっている。