海流のなかの島々

狭く浅くな趣味のあれこれを
波の彼方から語ります

「プリンセス トヨトミ」

2011-06-01 20:21:01 | 日々のできごと

ネタバレ少々あります。原作は未読。

うーん、出来としては70点未満というところか。豊臣の末裔を描く歴史ロマンなのか、大阪国というアンダーグラウンド国家を描くエンターテインメントなのか、父と息子のヒューマンドラマなのか、しぼりきれぬまま中途半端になってしまったという感じ。大阪中にひょうたんが配られ始めてからは少し面白くなったが、前半は退屈でウトっとしてしまった。

大阪の風景も色々出てくるんだろうなぁと楽しみにしていたら、これも肩すかし。いくつかの同じ場所が同じようなアングルで何度も登場するだけだった。無人の街を撮るための大阪全停止は凄いと思ったけど。

岡田将生くん演ずるゲーンズブールも何かワケありキャラかと思ったが、特におおっっというような過去もなし。何故ゲーンズブールなのか、何故大阪国について知っているのか、そのあたりの隠れたドラマが最後に明かされるのかと期待していたんだけど、そのまま何事もなく終わってしまった。

豊臣の末裔を演じる沢木ルカちゃんは、若かりし日の内田有紀や薬師丸ひろ子を彷彿とさせるボーイッシュさと力強い目が魅力的で将来楽しみ。ただ、プリンセストヨトミ(映画ではオウジョ=王女?)としてのカリスマ性を表すシーンがなかったのが残念。彼女が末裔であることは公にはなっていないし、本人も知らされていないという設定ではあるが、大阪国の幹部がひれ伏すとか、神がかりな殺陣シーンがあるとかしても良かったのに。何故大阪国の男どもがあんなに必死になるのかに説得力が感じられなかった。

「富士山に十字架」もよく分からなかった。何故富士山?

ワタシ的見どころは、少々老けたがやっぱりカッコイイ堤真一と、天然キャラをさせたらピカイチの綾瀬はるかと、時折カメオ的に現われるたこ焼き屋の玉木宏。森永悠希クンの坊主頭にセーラ服もインパクトあり。この子、どっかで観たことがあると思ったら、「ウェルかめ」で倉科カナちゃんの弟役だった。



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