作:ミッチ・アルボム、演出:高瀬久男、出演:加藤健一、加藤義宗
ミッチ・アルボムのノンフィクション小説の舞台化。 2010年初演で、今回は再演です。
売れっ子スポーツライターのミッチ・アルボムは、偶然見たTVショーで,大学時代の恩師モリー・シュワルツ教授が筋萎縮性側索硬化症で余命わずかであることを知る。一度だけのつもりで16年ぶりの再会を果たしたが、毎週火曜日、デトロイトからボストンまで飛行機でモリー先生の家に通い、最後の講義を聞きに行くようになる、というお話。
モリー先生役は加藤健一、作者であるミッチ・アルボム自身はその息子の加藤義宗が演じる2人芝居です。長身小顔の加藤義宗さんが素敵でね~。うっとり見てしまったわ。劇中でピアノを弾くんですが、ジャズなんかもさらっと弾きこなしちゃってもう完璧やん。6等身のカトケンさんからよくぞこんな8等身の息子が生まれたもんだ。
「生きる意味」について身をもって説くモリー先生。でも決して説教くさくなく最後までユーモアを忘れない。「私が恐れているのは他人に尻を拭いてもらう日が来ることだ」と言っていた先生が、「とうとうその時が来てしまった」と告げるシーンは身につまされる。親の介護が必要になってきた私たち世代なら誰もが考えたことがあるだろう。「じゃあ私のお尻は誰が拭くことになるんだろう?」と。「最近観た中では1番良かった」とオット。ロビーで握手してくれたカトケンさんの手は大きくて分厚くて。モリー先生と同じような包容力を感じました。
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