海流のなかの島々

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波の彼方から語ります

「ロミオ&ジュリエット」

2013-10-17 20:08:18 | 演劇

宝塚版が良かったので、一度東宝版も観てみておこうかと大阪初日に行ってまいりました。





配役はこちら↓↓↓





足場を組んだだけのようなセットが男っぽくていい感じ。キャピュレットが赤系の豹柄、モンタギューが白黒のクロコ(?)柄という衣装もめっちゃスタイリッシュ。巷では不評らしい携帯やパソコンも面白いと思いました。男性が女性を持ち上げるリフトも宝塚ではお目にかかれないので迫力だった。


あれ、と思ったのはキャピュレット夫人がお前は不義の子だとジュリエットに告げるシーン。これは宝塚ではなかったような?というか、シェークスピアの原作ではどうだっけ?そもそもフランス版はこういう設定になってるんでしょうか?

いちばんハッとしたのはラスト。宙に吊られた「死」が真っ赤な十字架にかけられ、首がガクッと垂れた瞬間。宝塚版では「愛」と言うダンサーもいて、 「愛」と「死」が絡み合い十字架を形づくるというラスト。「愛」が導き「死」によって完成した「愛の成就」というイメージだったけど、東宝版は全く違う印象。憎しみ、裏切り、殺人。ロミオとジュリエットは、神が大人たちにその罪を知らしめるために人の世に遣わしたキリストの化身であり、2人は全ての罪を背負って天に召されたのだと感じた。2人の頭上で磔にされる「死」の、 1ミリの脂肪もない研ぎ澄まされた肉体がキリストそのもののようであった。

でも全体的な印象はちょっと長いかなぁ~。歌も名曲ぞろいだし、ダンスも演出も好みだったけど、後半少々退屈に感じてしまった。お値段もそこそこするしリピートしたいとまでは思わず。再々演にもう一回観たいなという感じです。


では,役者さんについて。

まずはお初の城田優くん。東宝は大型スターを見つけましたな。とにかくデカくて華があるからどこにいてもよく目立つ。歌もなかなかいいし、ダンスもカッコよかった。もうそこそこの年齢だと思うけど、 10代のロミオの青い感じも出ていてよかったです。次の「ファントム」も観てみたい。ジュリエットの清水くるみちゃんは蒼井優に似た感じ。初々しくて純真なルックスはジュリエットにぴったり。でも歌はもうヒトイキといったところかな。ティボルトの加藤和樹さんも音程が若干揺れる部分があったけど、がっしりとした男らしさが魅力的。マーキューシオの水田航生くん。ソロはイスからずり落ちそうになったけど、カッコいいし、まだ若いからこれからに期待!大人チームは皆、歌は何の心配もなくゆったりと堪能できました。特に乳母の未来優希さんとヴェローナ大公の中山昇さんは聴き惚れた!! 後はもう「死」ですよ、 「死」 。私が観た日は大貫勇輔さん。削ぎ落とされ、鍛え上げられたその肉体は究極の美しさ。城田くんの歌をBGMに、くるくる回る「死」をずっと見ていたかった。もっと回って~!! カーテンコールでみんなと一緒に楽しげに踊っているのが場違い感に溢れて可愛かったです。カテコは客席降りもあり。「ロックオペラモーツアルト」に出てた大野幸人くんが私のすぐ横で止まってくれてガン見してしまった。綺麗なお顔でドキドキしました♪♪



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