【ひとこと】
R&Bの名曲の数々!圧倒的なパワーに魅了される130分。
【物語のあらすじ】
「ドリーメッツ」の名前で歌ってきたディーナ(ビヨンセ・ノウルズ)・エフィ(ジェニファー・ハドソン)・ローレルの3人娘は、アマチュアグループのオーディションでカーティス(ジェイミー・フォックス)に見出され、人気R&B歌手ジミー・アーリー(エディ・マーフィー)のコーラスガールに抜擢された。野心的なカーティスは、歌が上手いエフィ中心の「ドリーメッツ」をルックス的に優れたディーナ中心の「ドリームガール」に変え、全米ナンバーワンの人気を誇る女性コーラスグループにまで育て上げる。それと同時に、カーティスのレコードレーベル「レインボーレコード」も評価を高め、カーティスは大物プロデューサーとなっていく。だが、目的達成のためには汚い手を使うことも辞さないカーティスに、関係者達は次第に反発するようになり、一人また一人と彼の下を去っていく。ダイアナ・ロスとスプリームスの物語をモデルにした大ヒットブロードウェイミュージカルを映画化。ソウルフルな歌と、ゴージャスな踊り、ドラマティックな展開で魅せるエンタテイメント。
【感想など】
ミュージカルの映画化では「シカゴ」が大好き!この「ドリームガールズ」は「シカゴ」の脚本家であるビル・コンドンが監督。主演はビヨンセ、そりゃ観るでしょうw 絶対劇場へ観に行こうと決めていたんです。なのに、都合がつかなくて、見逃していたのが悔しかったのですが、先日ようやくWOWOWで鑑賞できました。噂に違わず素晴らしかった!感嘆符が何十個もつくくらい、ものすごいパフォーマンスでした。歌も踊りもストーリーも、文句なしのエンタテイメントですよ~♪
なんといっても、ジェニファー・ハドソンの歌が凄い。この人、とってもソウルフルな声ですよ!鳥肌立っちゃうくらい。あまりにも素晴らしすぎる歌唱力のせいで、コーラスグループの一員としては目立ちすぎます。そして残念なことにルックスがイケてない。カーティスは最初エフィといい仲だったのに、そのうちルックスのいいディーナに肩入れするようになり、彼女を中心に売り出そうと画策しますから、エフィは当然面白くないわけです。ミュージカルなので、感情を歌に乗せているわけですけど、グループから追い出されるエフィの叫びのような曲が、あまりに悲しく、せつなくて、聞く者の胸をしめつけます。一時は身を持ち崩したエフィが再起をかけて歌った「ワン・ナイト・オンリー」、これがまた、まさに名曲!彼女がそれまでに味わった人生の悲哀をひしひしと感じます。この曲を聴くためだけに映画を見ても損はないくらいですよ。
一方、エフィの声に圧倒されっぱなしのディーナはというと、声そのものに個性や深みがなく、エフィのようなものすごい歌は歌えない、という設定。本来のビヨンセの実力から考えれば、かなり抑えて、わざと下手に聞こえるくらいに歌わねばならないんですね。これ、ちょっと可哀想でした。でも、自分の道を行こうと決めたディーナが歌った「リッスン」で、ようやくビヨンセらしい歌声を聴けたのが私は嬉しかったですよ。あいかわらず素晴らしいプロポーション。劇中でさまざまな衣装とメイクのビヨンセがプロモーション用の写真撮影をするところ、ファンは大喜びじゃないですか?カーティスに「君は俺の夢の女」と歌われるにふさわしい美しさ。ドリームガールとして歌い、踊るビヨンセも、美しくて活き活きとしていて、とてもよかったと思います。
この映画の背景となった時代は、ドライブしながら聞くのにちょうどいい曲とか、ディスコで踊るための曲とかがウケていたんですね。そういう風潮に見事に乗って、売れに売れた「ドリームガール」は聴衆に夢を売る存在です。でも、実際はドロドロの愛憎劇が裏で展開されていて、金も絡んだ複雑な駆け引きがあったということ。映画で見ると脚色しすぎでは?と思われるかもしれませんが、まあ似たようなことはあっただろうと感じました。一攫千金を狙えるショービジネスの世界特有のドラマ、この映画では芸達者な出演者たちのパフォーマンスを楽しみながら、そういう話をじっくり見られて、なかなか味わい深いと思いました。ジミーを演じたエディ・マーフィーも良かったですよ。ミュージカル苦手な方でも楽しめるんじゃないかな?と思う良作でした。
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