正直なところ、私もマルツェルもついにこの日が来たかと思っています。わが子に対するいじめ。
家族や友人、幸運なことに職場でも周りは私を受け入れてくれている人たちなので、私が普段の生活で差別を感じることはまずありません。8年ぐらい前にバスに一人で乗っていたら見知らぬ老人に「どこから来たのか」と聞かれ、日本だと答えると「日本の歌を歌え」と言われました。あまりにしつこいので、このおじいさんボケているんじゃないの?と思いその先は無視していたら、同じバス内の近くにいた心ある乗客が見かねて「そんなことは言うもんじゃないよ、おじさん」と助け舟を出してくれて一件落着したことがありました。そんな出来事はもうすっかり忘れていましたが、当時私からその話を聞いてかなり腹を立てたマルツェルは今も覚えていて最近その話をして私も思い出しました。外国人の少ないスロバキアの地方生活、見知らぬ子供に中国人だのなんだのと稀に言われることはあっても、それ以上のいやがらせを受けることはありません。
もう一月くらい前のこと、ネルカが同じクラスの女の子に学校のロッカーの入り口で通せんぼをされ、「日本じゃなくてスロバキアに生まれていたらそんなにチビじゃなかったんだよ」と言われたと。あまりにしつこく、なかなかロッカーに入れず、泣いてしまったと言いました。最終的にどうしたのか?と問うと、別の仲の良い友達が助けてくれたとのこと。
そのまた次の日は今度は別の子たち(背の高い女の子一人と体の大きい男の子数人)に教室の入り口でやはり通せんぼをされ、入ろうとすると男の子には足で蹴るそぶりをされ、女の子には押されたのだとか。ネルカはとても優しいので必ず加減します。軽く押し返してあしらっていたのですが、あまりのしつこさにいい加減腹が立ち、力いっぱい押したらその女の子は倒れてしまったそうで、拍子抜けした隙に教室に入れたと。
ハーフであること、小柄なこと(弱そうに見える)、おばあちゃんが同じ学校の教員であり何かとチヤホヤされていることへのヒガミ、原因はひとつではないと思いますが、子供は何かしらの違い・弱みを見つけていじめますからね。当然、一番わかりやすいハーフだからといやがらせをされました。
話を聞いた後、ネルカとは話ましたが、私もマルツェルも今回のような出来事はこれが最初で最後となるわけでもなく、似たようなことを含め、大人になってもこれから先いくらでも遭遇することだから、対処の仕方だけを教え、先生に相談して解決することは考えていませんでした。
けれどもネルカからその話を聞いた義母がネルカの担任の先生に話したところ、「そんなことは彼女のクラス内ではあってはならないこと、子供たちを交えて話合って解決したい」と言われ、ネルカの了承を得て欲しいと言われたと言いました。ネルカも「まぁ、いいよ」くらいの軽い返事をし、翌日どうだったの?と聞くと、先生と学童の先生とそのいじわるをした子と話し、仲直りをしたと話していました。少なくともこういうことを放置しない先生で良かったです。
が、私とマルツェルがこの件についてどう対処したかというと、まず、義母にネルカを特別扱いしないよう頼みました。それからネルカにはいじめられるタイミングをなるべく作らないこと(今回はどちらも風邪気味だったこともあり、クラスで外遊びをするとき義母が義母のクラスに呼び寄せていて、そこから帰るところでいじめられたので)、そして「押されて、押し返したのは正しかった」と教えました。それから、いじわるをするような子とは関わらないこと、気にしないこと、仲良く遊べる別の子を見つけなさいと。
まだまだこれから複雑になっていくのでしょうがマルツェルが言うには、こちらのいじめは低学年であるもので、中学や高校になれば(成長とともに)なくなるのだと。日本だと高学年になるほど、陰湿になるので意外です。
さて、色々な子のところを転々とし、広く浅い交流の多かったネルカ、今、ネルカは別の仲の良いお友達を見つけ、毎日楽しんでいます。クラスで一番体が大きく、そして実は市長さんのお嬢さん、義母に「最強の子を選んだわね」と笑われていましたが、その子はネルカのお弁当のおにぎりを恐れず味見し、ママはロシア人(かロシア人とのハーフ)、日本語とロシア語を教え合って、秘密の言葉で会話するんだとか。楽しそうで何よりです。
嬉しくも親の頭を悩ませるのは、子供同士家を訪ねて遊びたいというときです。近所でもないのでどうしても相手の保護者と連絡を取って、週末に送り迎えして遊ばせることになります。「あぁ、せめて自分が医者でどこかの病院の科長だったらなぁ。Chihirkoが電話してよ。」と言うマルツェルに、「私なんてチニャンカ(中国人)だよ」と。それでも、可愛い娘のため、拙いスロバキア語で市長夫人に電話しましたよ。(携帯番号は子供たちにせがまれ、以前保護者会で交換していました)「子供同士で遊ぶ約束をして、お家に呼ばれているようなんですが、本当に遊びに行かせても大丈夫ですか」と。とても感じ良く「いいですよ」と答えていただき、ネルカを連れて行ったのが先々週の日曜日のこと、たっぷり遊んで、クレープをご馳走になって帰ってきました。
そして今週末(昨日、日曜日)はそのお友達が我が家に遊びに来ました。子供とは言え、大統領でも迎える気分で片づけをし、ネルカのお弁当のシャケおにぎりをいつも一緒に食べるほどおにぎり好きのようなので(ネルカに頼まれて、お弁当をおにぎりにする日は二人分作っています)、おやつにおにぎりを作ってあげ、楽しく遊んで帰って行きました。
ネルカにどうだった?と聞くと、今日の学校のホームルームでその子はネルカの家に遊びに行ったということをその週末のニュースとして話していたそうです。そして、来週は今度はその子のおばあちゃんの家に呼ばれているんだとか・・・。嬉しいけれど、おばあちゃんの家まで行かせていいものか、悩みます。
一方のサクルカはまだ幼稚園のお友達を家に呼ぶこともなく、ちょっと涙することが多かった上に、昨日は特に転んだり、紙で手を切ったりなんだかついていない一日、「ネルカは良い一日だったけど、サクルカはイヤな一日だった!」と。そういう私も只今、腱鞘炎中です。気分はいつまでも28歳なのですが、確実に年をとっているんですよね、体は正直です。ここ数週間仕事でロジスティックの同僚のところへ助っ人に行っていたら、先週あたりから親指の付け根が痛くなりだし、今は家事もですが、車のハンドブレーキを解除するのが何より辛い。早く良くなりますように。
家族や友人、幸運なことに職場でも周りは私を受け入れてくれている人たちなので、私が普段の生活で差別を感じることはまずありません。8年ぐらい前にバスに一人で乗っていたら見知らぬ老人に「どこから来たのか」と聞かれ、日本だと答えると「日本の歌を歌え」と言われました。あまりにしつこいので、このおじいさんボケているんじゃないの?と思いその先は無視していたら、同じバス内の近くにいた心ある乗客が見かねて「そんなことは言うもんじゃないよ、おじさん」と助け舟を出してくれて一件落着したことがありました。そんな出来事はもうすっかり忘れていましたが、当時私からその話を聞いてかなり腹を立てたマルツェルは今も覚えていて最近その話をして私も思い出しました。外国人の少ないスロバキアの地方生活、見知らぬ子供に中国人だのなんだのと稀に言われることはあっても、それ以上のいやがらせを受けることはありません。
もう一月くらい前のこと、ネルカが同じクラスの女の子に学校のロッカーの入り口で通せんぼをされ、「日本じゃなくてスロバキアに生まれていたらそんなにチビじゃなかったんだよ」と言われたと。あまりにしつこく、なかなかロッカーに入れず、泣いてしまったと言いました。最終的にどうしたのか?と問うと、別の仲の良い友達が助けてくれたとのこと。
そのまた次の日は今度は別の子たち(背の高い女の子一人と体の大きい男の子数人)に教室の入り口でやはり通せんぼをされ、入ろうとすると男の子には足で蹴るそぶりをされ、女の子には押されたのだとか。ネルカはとても優しいので必ず加減します。軽く押し返してあしらっていたのですが、あまりのしつこさにいい加減腹が立ち、力いっぱい押したらその女の子は倒れてしまったそうで、拍子抜けした隙に教室に入れたと。
ハーフであること、小柄なこと(弱そうに見える)、おばあちゃんが同じ学校の教員であり何かとチヤホヤされていることへのヒガミ、原因はひとつではないと思いますが、子供は何かしらの違い・弱みを見つけていじめますからね。当然、一番わかりやすいハーフだからといやがらせをされました。
話を聞いた後、ネルカとは話ましたが、私もマルツェルも今回のような出来事はこれが最初で最後となるわけでもなく、似たようなことを含め、大人になってもこれから先いくらでも遭遇することだから、対処の仕方だけを教え、先生に相談して解決することは考えていませんでした。
けれどもネルカからその話を聞いた義母がネルカの担任の先生に話したところ、「そんなことは彼女のクラス内ではあってはならないこと、子供たちを交えて話合って解決したい」と言われ、ネルカの了承を得て欲しいと言われたと言いました。ネルカも「まぁ、いいよ」くらいの軽い返事をし、翌日どうだったの?と聞くと、先生と学童の先生とそのいじわるをした子と話し、仲直りをしたと話していました。少なくともこういうことを放置しない先生で良かったです。
が、私とマルツェルがこの件についてどう対処したかというと、まず、義母にネルカを特別扱いしないよう頼みました。それからネルカにはいじめられるタイミングをなるべく作らないこと(今回はどちらも風邪気味だったこともあり、クラスで外遊びをするとき義母が義母のクラスに呼び寄せていて、そこから帰るところでいじめられたので)、そして「押されて、押し返したのは正しかった」と教えました。それから、いじわるをするような子とは関わらないこと、気にしないこと、仲良く遊べる別の子を見つけなさいと。
まだまだこれから複雑になっていくのでしょうがマルツェルが言うには、こちらのいじめは低学年であるもので、中学や高校になれば(成長とともに)なくなるのだと。日本だと高学年になるほど、陰湿になるので意外です。
さて、色々な子のところを転々とし、広く浅い交流の多かったネルカ、今、ネルカは別の仲の良いお友達を見つけ、毎日楽しんでいます。クラスで一番体が大きく、そして実は市長さんのお嬢さん、義母に「最強の子を選んだわね」と笑われていましたが、その子はネルカのお弁当のおにぎりを恐れず味見し、ママはロシア人(かロシア人とのハーフ)、日本語とロシア語を教え合って、秘密の言葉で会話するんだとか。楽しそうで何よりです。
嬉しくも親の頭を悩ませるのは、子供同士家を訪ねて遊びたいというときです。近所でもないのでどうしても相手の保護者と連絡を取って、週末に送り迎えして遊ばせることになります。「あぁ、せめて自分が医者でどこかの病院の科長だったらなぁ。Chihirkoが電話してよ。」と言うマルツェルに、「私なんてチニャンカ(中国人)だよ」と。それでも、可愛い娘のため、拙いスロバキア語で市長夫人に電話しましたよ。(携帯番号は子供たちにせがまれ、以前保護者会で交換していました)「子供同士で遊ぶ約束をして、お家に呼ばれているようなんですが、本当に遊びに行かせても大丈夫ですか」と。とても感じ良く「いいですよ」と答えていただき、ネルカを連れて行ったのが先々週の日曜日のこと、たっぷり遊んで、クレープをご馳走になって帰ってきました。
そして今週末(昨日、日曜日)はそのお友達が我が家に遊びに来ました。子供とは言え、大統領でも迎える気分で片づけをし、ネルカのお弁当のシャケおにぎりをいつも一緒に食べるほどおにぎり好きのようなので(ネルカに頼まれて、お弁当をおにぎりにする日は二人分作っています)、おやつにおにぎりを作ってあげ、楽しく遊んで帰って行きました。
ネルカにどうだった?と聞くと、今日の学校のホームルームでその子はネルカの家に遊びに行ったということをその週末のニュースとして話していたそうです。そして、来週は今度はその子のおばあちゃんの家に呼ばれているんだとか・・・。嬉しいけれど、おばあちゃんの家まで行かせていいものか、悩みます。
一方のサクルカはまだ幼稚園のお友達を家に呼ぶこともなく、ちょっと涙することが多かった上に、昨日は特に転んだり、紙で手を切ったりなんだかついていない一日、「ネルカは良い一日だったけど、サクルカはイヤな一日だった!」と。そういう私も只今、腱鞘炎中です。気分はいつまでも28歳なのですが、確実に年をとっているんですよね、体は正直です。ここ数週間仕事でロジスティックの同僚のところへ助っ人に行っていたら、先週あたりから親指の付け根が痛くなりだし、今は家事もですが、車のハンドブレーキを解除するのが何より辛い。早く良くなりますように。
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