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蔵馬ウケネタ、日常のことなど思った事を綴る。

陽射しのまち、それからプロローグ

2018年05月05日 23時54分26秒 | 日記
凄く久々に、下北沢に行きました。

混んでいるかと思っていたけれど、
結構空いていて、
陽射しが強い以外は楽で良かったです。


下北沢に行った目的は、
コスメが、安いお店
セルレ!

セルレ大好きです。
お得だし、いいものがある場合が多い。

今回は、どうかな…
日焼け止めがやすいといいなと
思って、いつもの道を進むと…

あった!
要らないものがひとつもないセット!
しかもコーセー。

さすがセルレ。
素晴らしいセット。

1100円くらいでした。
日焼け止めって、結構持つから、
本当嬉しい。
一年中使うしね。

雪肌精の日焼け止めは、ちょっとべたつく
ので、
コーセーではこれが好きです。

セルレ、ありがとう。

今月は無駄遣いはしないと決めていたので、
セルレでそれだけ買って帰りました。

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それから、ちょっと衝動に駆られて、
オンリーで出す本のプロローグ部分を、
pixivにアップしてみました。

本当に、
プロローグ部分だけなので、
本編に入る前の、話です。
こっちにも引っ張ってきました。

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カチカチと、続いていた音が止まった。集中していない…分かっている。
数式をぼんやりなぞりながら、もう3回目なのに、問題の文章が入ってこない。
…分かっている。
少し考えれば…自分なら答えを導くのは楽なはず。
これでも、他人の考えることを探り…不可解な図を理解し、編み目のような
屋敷の構造を理解して探り当ててきたはず…基本を理解して答えを出すことは
できる、その力には自信がある…。

出来ないはずはない…けれど。

もう40分も、同じ文章を追っている…。

追っているだけ…。

なにをどうするのが正しいのか…。

分かっている。

違う…あのことが自分を支配している…。


とおく、雨が降り始めた。

違う空にも、それは降っているのだろうかと、黒髪を揺らし、蔵馬は本を閉じた。
それは、本当に小さな偶然でしかなかった…けれど。

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それは、本当に小さな偶然でしかなかった…けれど。


誰かが仕掛けた罠の、悪戯な声であればもっと楽だったのにと…今は思う。

百足で、聞こえてきた声…。

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「…飛影さまよ」
小さな声が聞こえた…その瞬間。

振り向くと、うっすら甘い花の香り…髪の長い、丸い目をした美しい女たち。ひとの形と
言っても良い、人間の美しい女と言っても良い姿だった。さすが百足の女…蔵馬は息を
のんだ。


「今日も格好良いわね」


ほんの小さな届け物かそれだけのものなのに…。


小さな包みを躯に渡して、部屋を出た蔵馬は、覚えのある名前に足を止めた。自分も、
女たちの中に溶け込んでいるに近いのに。

「ああ、この間闘技場から聞こえた声?「そうよ」」
女に声が重なっていた。


どくん…

音が聞こえるようで、出た息…そっと、指で首をなぞる。


「声だけでも本当に格好良かったわ」
「知っている?毎日どのくらい訓練をしているか」

ちいさな声でしかない…蔵馬の訪問とは関係のない…。
ただの噂…。

分かっている。

分かっている…。

「前は息が上がっていたのに、今はもう余裕の表情よ」
「小さく笑っていたの、見た?」
女たちは、うっとりとした声で…隠す相手もいないので、笑いと興奮が交互に響いた。
…蔵馬には、なぜか気付いていない…夢中なのかもしれない。

そっと、柱の陰に身を潜めた…隠したと言っても良い…。


ひ、えい。

その言葉だけで、心臓が跳ねそうだった。

どんどん強くなっているの…。

「それでね」

ハッと、蔵馬は耳をそばだてた。
ヒビが入ったような空気…躯が見たら、笑ってしまったかもしれないほどの緊張。

「飛影さまに、この間助けられちゃったの!!」
「ええ!?!」
高い声がした…。

碧の瞳が…揺れた。

「私も疲れていてね…階段で転びそうになってしまって…」
「まあ、うらやましい!」

弾んだ声…蔵馬は一瞬耳を覆った…。

知らない…そんな…飛影…。
自分以外の存在に、飛影が触れるなんて…。


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