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蔵馬ウケネタ、日常のことなど思った事を綴る。

小さな恋の、大きな鼓動

2017年08月09日 00時05分03秒 | 蔵馬受けblog内小説


今日帰りにTSUTAYAによって、CDを借りてきました、

ついに、蒼井翔太くんのアルバムを借りてしまった!

唐突ですが、
最近いきなり蒼井翔太くんにハマりました。

シンフォギアで、やけに美少女がいると思ってキャスト見ていたら…

え??声優男の人!?
うっそ!!!
ってなり、
毎回気になって堪らなくなっているのです。

蒼井翔太くんの噂は聞いたことがあったのですが…

CDすごくいい!!
なんせエレメンツガーデンだよ。水樹奈々にはおなじみ、うたプリでもおなじみの。
どこかで聴いたようなメロディ、と思ったら、エレガか!、と
なりました。
格好良いのに切なくて可愛い声で堪らないね!
シンフォギア楽しみすぎる、シンフォギア、音楽のために見ていたんだけど、
蒼井翔太君の声すごいな…。
美少女をやる男性声優。うたプリにまで出ていた声優――。
すごい人だな。

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ところで最近の目標が1日、1飛蔵です。

やっぱり蔵馬受けの中で飛蔵が一番良いよねと思ったのでした。

それに、出来るうちにやろうと思い、浮かんだものは形にしようと
思ったのでした。
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STAR ROADING TO
 


「見て!」
はしゃぐ声に、飛影は少しだけ口元を緩めた。――遠目からはわからない。
「可愛い」
水槽の向こうの動きに、蔵馬は花が綻ぶように笑った。
様々な色の魚が、その向こうにゆっくりと泳いでいた。岩陰に隠れた魚を
覗き込むように蔵馬が動くたび、飛影は、少しずつずれてしまう。
それでも何も言わず、好きにさせていると、
「ちゃんと見てる・・・?」
怒ったような声がした。
「あ、ああ」
思わぬ声に、思わずたじろいだのは飛影だった。





魔界に出来た水族館に行きたいと言い出したのは蔵馬だった。
人間界に染められつつある魔界は、急速に変化していた。
商店やプラネタリウムが出来、魔界の中が日常ではない蔵馬にとって、
新鮮な変化だった。


「楽しかったね」
そうだな、と言って蔵馬の手を繋ぐと、蔵馬はくすぐったそうに笑った。
「本当にそう思ってるの?」
今日は随分とテンションが高い。一々、こうやって絡むことなど、ないのに。
拗ねているような表情も、可愛いとつい思う。
「ちゃんと見ていた」
仕方がないので、あれは最近発見されたサカナで――とか説明を始めてめて
やる。
耳に入ってきた知識を総動員していく飛影を、蔵馬がじっと見ていた。
「で――」
一通り話が終わると、飛影は立ち止まった。
水族館からはもう大分歩いていて、いつの間にか花の咲く丘に来ていた。


「ちょっと、お前も俺に付き合え」
握った手に力を込めると、蔵馬の指に緊張したのが伝わってきた。
空は、そろそろ星が光る頃だった。丘の風は、少し強くなった。
わずかに肩をふるわせる蔵馬の肩に、飛影の黒衣か掛かった。

「あの――」
小さな声が、濃くなっていく闇に消えそうだった。
「どうした」
「帰らなくていいの」
魔界でも人間界でも、夜は平等にやってくる、そして朝が来る。
朝を告げる頃まで、一緒にいたことは――数回しかない。一言で言うと
たいした言葉ではないが、パトロールは、この広い魔界の中で大変な時間の
かかるものだった。
「どうして」
わざと、聞き返してみた。たまには、少し意地悪をしてみたい。
「どうしてって」
困ったように――実際困って、蔵馬は水族館のお土産袋を握りしめた。
飛影の買ってくれた、小さなブレスレット。
「それより、つきあえ」
一々沈黙する蔵馬を制すると、飛影は、ぐいと力を入れて、白い手を引っ張った。
「え、ちょっと」
勢いに飲まれた蔵馬は、諦めるように――ついていこうと――足を速めた。




「ここだ」
黙って蔵馬を引いた飛影は、突然立ち止まった。
魔界にはそぐわない――小さな教会だった。
周りの草は伸び放題で、とても使われているとは思えない教会か。
キイ、と勝手に扉を開くと、飛影はズカズカと中へ入っていった。
案の定、誰も使っていなかったような――結婚式用なのか――椅子が左右に
並んでいた。
「飛影?」
埃にむせそうになりながら、蔵馬は飛影が止まるまでついて行くしかなかった。


「何かで、読んだ」
何を言い出すのか――言いたいのかわからず、蔵馬はただ周りを見た。
寂れた教会は、なぜか人間界じみていて――どこかの種族が育てたのか、
花が咲いていた。
指を滑らせると一瞬で真っ黒になりそうな寂れた椅子の下に、小さな花。
不似合いな光景に、蔵馬は益々意味がわからなくなった。
「人間は、わざわざ誓いをするんだな」
飛影は、蔵馬を見ずに、窓の外の月を仰いだ。
カタン――と、小さな音がした。

キラッと、光るものが、一瞬眩しかった。――そっと嵌められた、指輪。
小さな蔵馬の、小指に嵌められたものだった。銀の輪に、小さな薔薇の。
「いつか」
ぐい、と蔵馬の肩を抱き寄せて、飛影は蔵馬のからだを胸に寄せた。
「迎えに行く」
びくんと、蔵馬の黒髪が揺れた。
「そして、もっと――本物の指輪をやる」
ここで、と小さな声だった。
「あ、あの――」
何を言われているか、整理できるほど、冷静でいられなかった。飛影の言葉が
遠く重く聞こえて――。
「俺の居場所は、ずっと」
とん、と蔵馬の胸に指を当てると、鼓動が聞こえそうな気がした。
「ここだ」



蔵馬の深い碧の瞳は、今度は飛影を見た。指輪と、飛影をただ何度も何度も繰り返し見つめ――。
小さな声が、答えだった。

「待ってる――」
ずっと、待ってる――。


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水樹奈々さん STAR ROADと言う曲を聴いて、ずっといつか書きたいと思っていた話です。
と言っても3ヶ月ほど温めていただけなのですが――。
勢いに乗せてもうこのまま書いてしまえ、と思い、進めました。

たまにはこういう甘い飛蔵も良いかなと思います。

さりげない結婚式――良いですよね。




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