唐突ですが(笑)
今日は、大田区立郷土博物館で、令和元年度特別展「嶺の御嶽山と一山行者」を鑑賞してきました。
(画像をクリックすると、公式HPに貼られたPDFが開きます)
大田区立博物館といえば、以前、大田区にふんだんにある遺跡と発掘物の展示を観に行きましたが、今回ちょっと変わり種です。
「嶺の御嶽山と一山行者」と言われても、実はピンと来ていなかったのですが、
これ何だろう?という興味もあれば、
散歩中、区の掲示板でパンフが貼ってあるのをよく見ますし、大田区のイベントカレンダーでも開催期間中(10/5〜12/1)ずーっと表示されているので、気にもなります。
開催期間も2ヶ月と長く、また、特別展のHPを見ると、関連講演会が5回も開催されますので(基調講演、連続公演4回)、大田区も力を入れているようです。
でも、2ヶ月と長いからそのうち、と思っていると見逃しがちになるので、中間あたりの今日、思い立って昼から出かけました。
常設展とは異なり、写真撮影が禁止されていたので、展示品や説明パネルを紹介できないので文章だけになりますが、
まず、「嶺の御嶽山と一山行者」とは?
HPの解説によると、
- 御嶽神社(大田区北嶺町)は、通称「嶺の御嶽山」と呼ばれており、天文4(1535)年に草創したと言います。その後、一山行者(?~1851)が天保2(1831)年に日本屈指の霊山である木曽御嶽山(長野県・岐阜県)の関東第一分社として、現在の社殿を建立したと伝わります。
- 嘉永4(1851)年に没した一山行者ですが、明治32(1889)年には境内に同師を祀る祖霊社(一山神社)が築かれたと考えられています。なお、同社は平成28(2016)年2月に水行堂や社務所と共に国登録有形文化財となりました。
- さて、一山行者は養子に入った井原家と出家した圓乘院がある与野(現・さいたま市中央区)などで布教に努めたと言います。その結果、木曽御嶽山や嶺の御嶽山を参拝する「御嶽講」が中山道沿いを中心に各地で作られ、嶺地域でも嶺一山講が結成されました。
- 特別展では、嶺の御嶽山の歴史的展開について紹介します。また、一山行者が影響を与えた御嶽講や嶺の御嶽山に参集した御嶽講に関して考えます。本展が大田区の歴史や文化の再発見につながれば幸いです。
東急池上線の御嶽山駅前にある御嶽神社の由来を、信仰集団の講(こう)の視点から学ぶということで良かったのかな。
駅前にイオンスタイルがあるのと、商店街イベントも開催されるので、たまに御嶽山駅前には行きますが、御嶽神社には暫く立ち寄っていませんでした。
展示構成は、
- 序章 講という繋がり
- 第1章 嶺の御嶽山
- 第2章 一山行者の足跡
- 第3章 嶺一山講と支えた人々
- 第4章 御嶽講のウチとソト
となっていて、
序章で、まず、主な講の種類(念仏講、庚申講、富士講、武州御嶽講、大山講など)、講というものが信仰集団としてだけでなく、地域の共同体であり、域内、域外との連携を担っていたことを理解し、
第1章で、幕末から昭和前期に、嶺の御嶽山と呼ばれる御嶽神社に奉納された大絵馬(扁額)(行者の生涯、略歴など嶺の御嶽講に関するものだけでなく、韓信のまたくぐりなど様々な)などから、御嶽神社がどのような存在であったのか、また、御嶽神社の歴史的建造物の価値について学び、
第2章で、一山行者がどういう人だったのか、
第3章で、一山行者が起こした嶺の御嶽講(毎年の木曽御嶽山の登山が目的)を支えた人々とは、
第4章で、嶺の御嶽講以外の講について(大森、馬込、品川の三笠山講、六郷の行神講など)、
を知ります。
展示品以外で面白かったのは、昭和42年の木曽御嶽山登拝の模様が8ミリフィルムで残っており、それが繰り返し上映されていました。
私が生まれる前の新宿駅、中央線の車窓、塩尻駅の駅弁販売、D51(機関車)など、嶺の御嶽講以外のところで、かなり興味深いです(苦)
それと、上の階には、御嶽神社のある嶺地区の今昔として、昭和初期と、8ミリフィルムに登拝模様が撮られた昭和42年前後の嶺地区の街並みの写真、それと最近の神社のお祭り模様の写真が展示されていました。
なお、この特別展は、遺跡と発掘物の展示フロアに作られていますので、会期が終わるまで、「地中の歴史」は、入口のこれだけになります。
でも、11/16(土)には、ここでトークイベントが開かれるようなので、来てみようかな。
まあ、それより、御嶽神社ですね(笑)
久しく行っていないので、本日鑑賞した知識をもって、明日行ってみようと思います。
(博物館に行ったのは午後で、既に朝の散歩でたくさん歩いていたこともあり、博物館から直接行く気分にはならなかったのです)
このくらいちゃんと学んで神社に行けば、いつものように「こじんまりした神社ですね」など薄っぺらな感想以外の何かを感じるかも知れません(苦)
ではでは