-前回走行を終えてのインプレッション-
<第 11 回> 2006_0930
前の週の好感触にすっかり気を良くした私。さぁこれからさらに腕を磨いていくぞとばかり、意気も揚々にサーキットへと向かいました。今回は友人の時間的な都合もあり、現地へ到着したのはお昼過ぎです。この週は平日もずっと良い天気が続いていた為か、路面の砂も少々浮き気味。とは言っても、初見のイメージでその違いを鋭く見抜けたわけはなく…それを教えてくれたのは、この日マッチングしたタイヤでした。まだまだ人にどうこう教えられるようなタマではありませんが、こんな私にもグリップ感覚というものは備わってきているようです。
お盆以降、走行日毎のコミュ研以外はろくなメンテも受けずに走り続けているDT-02。持ち主の怠慢は確実にマシンへと跳ね返るものでして、この日終盤には相応の不具合が発生しました。人間と同じく、定期的な健康診断は欠かせないのがラジコンというものだったりします。
それでは冒頭でも触れたタイヤについてのお話を。予報通りの秋晴れとなった現場は先週同様に過ごし易く、やはりこの日も本命はホールM3であろうことを疑っていなかった私。取りあえず始めはハイデンCを履かせて様子を伺います。近頃このハイデンCでは良い感触を得られたことがなく、時候が変わるまではもう持参の必要もないかな…などと思い始めていたんですが、この日は少し毛色が違っていました。いつもなら異常に巻きまくって早々に諦めるというのがパターンなのに、今回はかなり踏ん張ってくれています。あまりにストレスなく操縦することが出来てしまう為、交換の必要を感じることもなく2パックを走破しました。続いて既に痛々しいまでにハゲてしまっているインサイドジョブM3を装着。こちらはハイデンC程の安定感を発揮するには至りませんが、それでも練習レベルのボーダーラインからすれば十分許容出来るレベルのフィーリングです。
いつものダメタイヤでもこれだけやれてしまうんですから、真打ちでは一体どうなってしまうのか…大きな期待を抱きつつ、最後にホールショットM3を試します。ところが…この日に限っては前者二本と大して変わらないどころか、頼りになる最終兵器としての面影すらも全くなかったのです。とにかく少しでもスロットルを入れ過ぎると即リアがブレイクしまう状態、つまり通常とは立場が完全に逆転してしまっていたのでした。
サーキットに到着した時の気温、そして肌で感じる湿度の具合はいずれも、ここ最近のそれからは大きく変わっていないはずでした。考えた挙句に路面をもう一度まじまじと見つめ、初めて前回に比べ明らかに砂が浮いていることに気づいたのです。砂の載っている路面においては、ピンの高いものが有効である場合が多いというのがセオリーですが、それではハゲたインサイドジョブにも劣ってしまった理由が説明出来ません。一方ピンのないタイヤが食うという事態は梅雨前のカリカリ路面で発生してはいるものの、少なくともこの日のような堆砂のある状態では絶対にダメというのが結論でした。…ううぅ、なんだか今までの経験を思いっきり覆されています。ライフの長いハイデンCが頑張ってくれるのはとても有難いんですが、けむに巻かれたようなこの感じを払拭するのにはまた時間が掛かりそうです。
続いてはここ数回、レポートでは触れていなかったボールデフについて。と言っても大した話があるわけではなく、単に『メンテもせずに延々走らせてたら調子が悪くなって来たよ…』という程度のものです。症状としてはこれまでのパターン通り、ルーブ切れが原因と思われるトラクション抜けの発生。DTボールデフは滑るとかなり大きな摩擦音が起こりますので、例えばグリップの高い人工芝ジャンプ台へのアプローチ時など、感覚以外に音からも調子を測ることが出来ます。もっとも対処として行うのは相変わらずの増し締め一辺倒。DT-02はボールデフへのアクセスがかなり面倒(DF-03が簡単なだけに余計気になる)なので、過度の締め込みが寿命を縮めるとは知りつつも…ついついその場凌ぎをやってしまいます。その一方、ボールデフは調子を保てる期間が大体決まっているパーツとも言えますので、その周期を見極められれば、こういった症状の発生前に手を打つことも難しくはないように思えます。あとはユーザーの"士気"次第となってくる話なのですが、私は明らかに調子がおかしくなってくるまで放置してしまうダメダメレーサー…見かねた友人Tからは『スペアのボールデフを用意すべし』との助言も。なるほど、丸ごと交換出来るようにしておけば、現地で調子が悪くなっても素早く対応出来ます。私にとっての問題点は専ら調達コストですが、それでも一考の価値はありそうですね。
その友人TはBCの調整に没頭していた為、この日B4で私の相手をしてくれることはありませんでした。久し振りに合流した友人Wは四駆専門だし、今日は実質ソロ活動やなぁ…なんて思っていたんですが、現場に居合わせたあるB4使いの方がちょうど私と同じくらいの腕前でして、お互いに刺激的な走りを楽しむことが出来ました。気持ちにハリが出ると言う点で、やはりライバル車は欠かせない存在だと思います。この方は最近よくサーキットでお見かけするようになった人で、聞けばキットやパーツなどは海外に直接注文したりもしているとの事。ふ~む、ケースによっては国内代理店経由のものより安い場合もあるとのお話で…タミヤ一筋の私にはあまり関係ありませんが、参考になりました。
・
・
今回もあまりメカニッカーにご満足頂けるお話は出来ませんでしたが、ここ最近、ストレスなく走りを楽しむことが出来ている事には充実したものを感じています。お粗末な蛇行走法やコマのようなスピンアウトを披露してしまう事もだいぶ減ってきましたし、取りあえず『操っている』状態を保てていると楽しいものですよ。それではまた次回。
D T - 0 2 |
※重量はバッテリー(IB3600ストレートパック:415g)を含む全備重量